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冬山で凍傷しかけた話。

お久しぶりです、ヤマブシです。
ここでの投稿は久しい、
というよりほとんで初めてです。

さて、今回は冬山で凍傷しかけた時に
「あること」をして助かったというお話をしたいと思います。



ツイッターを主とするSNSなどでは
よくこうしたら良いや助かったなどという記事や意見が散見されます。

個人的な感想ですが、
一般人あるいはその分野のエキスパートでもない方が断定的に物事を決定し、その情報を拡散することは非常に危険であると思っています。

断定するなら、その意見を根拠とする論文や研究データを参考に添付していることが最低限の行動かなとも思っています。

ですので、今回の記事でもあくまで個人的な感想や体験として
参考にしていただくと幸いです。


僕が凍傷になりかけたのは
おそらく3年前の厳冬期2月の雌阿寒岳でのことでした。

その頃の自分はろくにギアも揃えていない貧乏大学生で、手袋も百均の軍手みたいなやつで、ピッケルもなしという状態でした。
(今思うと恐ろしい、、だけどもうこの経験は2度とないかも)

夏道(一般登山道)での冬山の登山なら、
別にそんなハイキングレベルでしょうが、
あろうことか道を間違えて50度?くらいの
断崖絶壁のルートを突きすすんでいたのです。
(雪が積もると夏と大違いですよね、、30回くらいは通っているのに)

ただひたすら素手で岩を掴みながら、やみくもに登っていきます。
その日の気温は登山口で-17℃?くらいかな
頂上の気温は−25℃くらいだったと思います。
もうひとつ、伝え忘れました,,


アイゼンも履いてなかったです🙂


足も手も滑る、そんな状態。
なのに、一眼レフを携帯して自分を撮影しているというスタイル。
ここ落ちたら、死にはしないけどいい線いくな〜というそんな感じ。

若気の至りというものでしょうか?
今では信じられない行動です。


そうこうしているうちに、一眼レフが寒さにより落ちました。
慌てて、手袋を脱いで操作します。

一眼レフのボタンって小さいから、いちいち手袋を取らないと
操作しずらいのがネックです。何度も脱いではつける。
この操作が凍傷につながったんだろうなって思ってます。


今にも落ちそうな断崖絶壁で、足がブルブル震えてました。
焦りすぎて汗が尋常じゃないほど出ることで、
さらに体温が低くなっていきました。
そのせいか、手袋をはめても暖まりません。

手の感覚も無くなってきて、指の色が薄い青色に変化してきました。
ザックの横にある熱湯の入った水筒を取り出そうとしても、
目視では水筒に触れてるのに、動かそうとしても動きません。

手を丸めたような状態から全く手を広げられないままですが、なんとか水筒を開けて、両手に90℃くらいの熱湯をぶっかけました。


すると、
なんと火傷を覚悟していたものの熱く感じることもなく
手が動くようになりました。

(あくまで、個人の体験になります。
 試す方は自己責任でお願いします。笑)

調子に乗って、その後は頂上に向かい無事に帰ってこれました。
帰りは、麓にある硫黄臭の強い野中温泉に入り、
後遺症もなく健康に生きています。笑


実は当時の様子をYoutubeでアップロードしています。
良かったらご覧ください。


おわり









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