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練習生について

 今回も読んで頂きありがとうございます。
 去年で独立リーグを終え、2シーズン独立リーグでプレーさせて頂きましたがふと考えたときに高々2年間練習生していただけで他の独立リーグのことを書いている人に対して書けることが少ないなと考えました。ですが逆に自分は練習生のことについて書けると思いつき今回のnoteを書くこととしました。特に独立リーグを目指す選手に読んで頂きたいです。特殊な練習生や本来の練習生を経験した自分だからこそ書けることはあると思いましたので是非とも読んで頂ければ幸いです。

練習生とは

 独立リーグにおいて練習生とはを簡潔に説明すると公式戦出場不可で野球に対しての給料が発生せず副業が可能な契約というものになります。
 通常のBCリーグのチームの練習生は親からの仕送りやバイトなどをやりくりして何とか生活しています。信濃では飲食店のバイトをしていた時期がありました。これは後程書こうと思います。
 ただ私は特殊な練習生として2021年までBCリーグに所属していた福井ワイルドラプターズで配送業務をしながらプレーしていた時期があります。詳しくは前回書いた福井時代の話(https://note.com/kita_hari_wa/n/n9d367e9060e5 )を読んで頂ければ詳しく書いているのですがある程度給料が保証された状態の練習生という立場が福井での練習生というものでした。今回は信濃時代の話を中心にやっていこうと思います。

「通常の練習生」

 福井時代のnoteにも記した様に「恵まれた練習生」を痛感したのは信濃に入ってからでした。
 単純に野球は出来ますが保証された給料無しというものですのでお金というものが人に心のゆとりを与える一つの大きな要素であると真の意味で理解できました。
 ただ生活していく中でみるみる内に消えていく通帳残高を見て何回吐き気を催したか分かりません。遊びにもほとんど行きませんし、出来る限り無駄な出費は切り詰めて夕方や夜にスーパーに行き、割引シールの貼られている商品を優先的に買っても無理なのでした。
 遂には監督や社長に許可を得て、本拠地のある中野市内の飲食店でバイトをすることとなりました。この時期が1番肉体・精神共に辛かった時期でした。練習生から契約を狙うという目的は変えてはならないのでバイトの始まる16:00に間に合う様に自主練をギリギリまで粘り、大急ぎで帰宅してシャワーを浴び、着替えて出発という流れをしていました。バイトはほとんどが22:00に終わりました。その間にもチームメイトが食事に来ることもありました。本当に何をやっているんだろうと嫌になってくることもありました。
 BCリーグでも屈指の練習量である信濃でこれをするということは筆舌に尽くしがたい体験をしたと思います。
 その状態から契約を掴むことが出来ましたが1ヶ月してまた練習生に落ちてしまいました。バイトを改めてするということも考えましたがシーズン後半に落ちた為、来シーズンが保証されていない自分がそこでバイトをしても色んな所に迷惑をかけると思い、出来ませんでした。ここからは親に泣きつくしかありませんでした。地元に帰ってきて独立でまだしたいと言ったときに「正直もう独立リーグでプレーしてほしくない」やトライアウトの結果待ちをしている際に「落ちていればいいのに…」と言わせてしまったほどのダメージを家族にも与えてしまいました。
 私は練習生という制度に反対ではありませんがこの様な経験をしたので親の援助を期待出来る人は良いと思いますがそこを期待出来ない人は実力を発揮出来るという確固たる自信が無い限り練習生という形でのチームの入団はおすすめ出来ません。自信は持っていたつもりでしたが脆く崩れ去りました。結局実力を発揮出来なければ待っているのは耐え難い苦しみです。もし練習生でも良いと思って独立リーグを目指している人はここをしっかりと考慮した上で本当に目指すべきか考えて頂きたいです。そこで迷う様でしたら辞めておいた方が良いです。それでも進むという人は私がお世話になっている先輩が練習生で独立リーグにチャレンジすると伝えたときの言葉をお送り致します。







「地獄を見てこい!」

進み続けるあなたに良い結果がありますように陰ながら応援しております。

今回も読んで頂きありがとうございました。


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