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短歌ノート|8月6日

2009年
重力に逆らいながら伸びる茎 ただひたすらに上をめざして
2013年
我慢して何もない振りしてみても 増長してて刺したくなるね
2014年
知らぬまま過ごせるならば幸せと 遮断したのは優しさですか
2015年
地面から背中を浮かす努力など 報われないし筋肉も萎え
2017年
指先のたどり着く先知らされず 黒い涙と穏やかな空
ただそこにいたことだけではじまった 凝縮された走馬灯みる
憎しみをぶつける先がいなくても 誰かかわりに見繕うから
真っ黒な指先にある優しさに もう触れられず風は渦まく
幻の世界が共に時重ね ふとした時に交わったなら

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