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日経気になる記事 3/29~4/3

気になったポイント

女性の管理職は日本と世界と比較して比率が少ない。政府目標では、2020年代早期に30%。早期登用など思い切った施策をとらなければ人材の多様性は実現できない。

この記事の元になる資料


確かに東アジア、欧米諸国と比較した際にジェンダーギャップ指数、衆議院の女性比率、管理的職業従事者の割合は低い結果になっている。また、内閣府の男女共同参画局で発表している、「女性活躍加速のための重点方針2020」ではこのような資料がリリースされている。

思ったこと

男女の格差をなくすことは大賛成だ。今私が勤めている会社は、性差での評価差別はないし、女性の管理職も多数存在している。しかし、女性の管理職を増やすというメッセージは、一体どこを向いたメッセージなのか?と疑問を感じた。まず管理職の比率は欧米より少ないのは理解する。ただ、この情報を出すためには、分母と分子を揃えて比較をして頂きたいと思う。管理職志望者(分母)のうち、実際に管理職に就いている人(分子)での比率を出して頂きたいと思う。以前noteで書かせてもらったが、この記事だと欧米から遅れている日本やばいよ、といったことだけしか伝わらないミスリードだと思う。

そもそも女性は管理職を求めている人ばかりなのだろうか?

このデータでは、男女ともに管理職に興味があるが、男性の方が管理職に興味を持ってる比率が高い。こんな記事もある。

管理職への打診があったら? 「受けてみたい」は働く女性の2割未満

https://www.sonylife.co.jp/company/news/2020/nr_201027.html

上記記事内のデータでは、管理職の打診を断りたい理由として、「責任が重くなるから」(50.6%)と「ストレスが増えそうだから」(49.7%)が高くなっている。また、「仕事と家庭の両立が難しくなるから」は子どもがいる人では44.2%に上る。つまり、管理職になりたくないと言っている女性も多いというデータもあるため、女性が管理職を望んでいるかどうかはわからない。望んでもいない管理職に就かされることこそ、女性が活躍しない世の中になってしまいそうで、それは避けたいところだ。

そもそも、管理職=女性活躍の象徴ではないと思う。管理職になれば部下が1人以上つくはずだ。管理職になりたくてもなれない女性が多数の場合は、改善していく必要があるが、管理職になりたくない女性が管理職になった場合、本人も部下もかわいそうだ。管理職は、チームの成果を最大化させることと、部下の育成をすることだと思う。女性活躍=管理職登用比率向上ということではないと考える。

だから何?

少し前の資料だが、この資料の「図表 女性役職者が少ない理由」には、女性役職者が少ない理由として、そもそも女性の採用が少ないことや、女性管理職などのロールモデルが少ないことが挙げられている。ここは改善していく必要があるとは思う。

企業における女性が活躍できる社会とは、(1)採用時点で暗黙に決まっていた、この職種は男性といった固定概念を取り払い、女性でもできるんじゃないか?とった視点を持ち間口を広げること(2)男女平等な評価制度と教育制度の確立(3)女性が活躍できる環境の確保(4)女性が長く働くことができる環境の整備(5)出産など人生の節目で会社を離れても戻ってきたときに歓迎できる組織文化の形成の5点が重要であると考える。




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