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街なかリノベーション実践セミナー【DAY1】

https://www.city.kagoshima.lg.jp/san-shien/documents/seminar.pdf

インターン生のりんです!
8/19(土)に開催した、街なかリノベーション実践セミナーDAY1の様子をお届けします!

〜街なかリノベーション実践セミナーとは〜(灰色)
「地域とつながる人があつまる空間をつくる」をコンセプトにしているセミナー。
自分でお店やビジネスを始めたい人や持っている空きビル・空き家を生かしたい人を対象としている本セミナーでは、座学やワークショップで学びながら仲間作りができ、困った時の相談役として専門的知識を有するコーディネーターやメンターが伴走するのが特徴。

DAY1の会場はソーホーかごしま。
開会に先立って鹿児島市産業支援課徳留係長からご挨拶をいただきました!

DAY1ということで、参加者のみなさんはほとんど初めまして。
そこでチェックインからスタート!
簡単な自己紹介をした後に配られたワークシート。
これからDAY6まで約半年間のプログラムが始まるにあたって、半年後に自分がどういうことをしているのかを描き、紹介するコンテンツ。

「飲食×○○」、「子供服販売」のように実際の店舗での経営を目標にされている方や、
「実家のリノベ」、「空き家運用」などの今ある遊休物件の運用を目標にされている方など、参加者それぞれが多種多様な目標を抱えていて、早くも半年後が楽しみになりました!!

自己紹介の後はメンターのみなさんのショートセミナー!
市村さんの司会進行の元、3人の街リノメンターをお招きしたDAY1。
街リノメンターは
NPO法人頴娃おこそ会の加藤潤さん。
株式会社KISYABAREEの須部貴之さん。
Design Space合同会社の脇黒丸一磨さん。
の三名。
3人から「まちづくり視点の事業の見立て方や組み立て方」についてショートセミナー形式でお話いただきました。

トップバッターは株式会社KISYABAREEの須部貴之さん。
須部さんからは「地域コミュニティと不動産」というスライドを元に、”なぜコミュニティが必要なのか”というお話や、大家として他の物件とどう差別化をするのか、そして利用する立場として大家さん側とどのようにWIN-WINにするのか、というお話をしていただきました。

・須部さんと”騎射場”という街。
不動産を家業として行っている須部さんの拠点は、”騎射場”。
騎射場には国立・鹿児島大学があり、留学生(外国人登録者)がたくさん住んでいる、という特徴を持つ雑多で面白い地域なのにも関わらず、騎射場は「1Fが空き店舗」という場所が数多くあります。
この現象は近年多くなってきていて、実際に須部さん自身もコロナの影響で祖父の代に建てた築40年以上の物件が空き物件になることを体験。
これを機に須部さんは、空き物件問題を解決するための糸口として
①行政に一任するのではなく民間主導で行い、自立(稼ぐことの)できる事業をつくる
②200mくらいの距離感”スモールエリア”でのコミュニティ活性
の2つを大切にしてきました。

1人で1歩踏み出すことがハードルが高い、と感じていても、仲良くなった近隣の人・顔見知りの人、コミュニティに助けてもらいながら行うことでクリアできるかもしれない。
そう考えた時に”コミュニティ形成”というのは新規事業と切っても切り離せない部分。
参加者の方も、たくさんメモを取りながら聞いていました!

(それぞれのアプローチ法として、リノベーションスクールや騎射場のきさき市が例として挙げられていました!)

〈参考資料〉
・リノベーションスクール https://renovaring.com/partner/index.html
・騎射場のきさき市 http://nokisaki-kagoshima.com/

・「物件の選び方」
お話の最後には、物件の選び方についてアドバイスをいただきました!
まず、念頭に置くのは「やりたいことは場所を指定するのか、しないのか」
場所を指定しないのなら大手チェーンの不動産仲介でも問題ないそうです。
しかし、場所が決まっている時は希望する土地に根付いた不動産屋さんがオススメ!
特にオーナーさんと直接お会いできたり、連絡を取り合えるような形態だと、地元に根付いたオーナーさん経由で宣伝をしていただけたり、その地域との繋がりをもたらしてくれるのだそう・・・!

これから実際、カタチにしたい事業の構想をしていく上で1番迷う「不動産」、そして「コミュニティ」について須部さんからお話していただきました!

お昼休憩を挟んで、次は脇黒丸一磨さん。
脇黒丸さんからは「事業開発と資金調達」というスライドを元に、事業開発や資金調達のお話を伺いました!


・想像の真逆の世界、事業開発
「みなさん、【事業開発】と言われて何をイメージしますか?」
セミナー冒頭、いきなり脇黒丸さんからの質問。
一見、「新しいことをしないといけない」、「お金がかかる」、「難しそう」などというイメージがあります。
しかし、本当はそうではないようで!
「新しいことをしないといけない」→「既存の事業やそれらの掛け合わせ」
「お金がかかる」→「0円で開始できる」
「難しそう」→「楽しいの延長」
などのようにイメージと実際の様子は180度異なっていました。

そんな事業開発や事業計画に必要なものは
・ワクワクしそう?
・Do!
この二つだけ。
事業開発・計画において大切なことは「持続していくこと」。
そのためには「面白そうであるか」、「自分に必要であるか」、そして「ワクワクしそうであるか」、そして、ワクワクしそう、と思ったらDo。行動に移すことが大事だ!ということを熱を持ってお話していただきました。

また、実際に事業展開するにあたって必ず取り掛かるもの、「事業計画書」についてもお話いただきました!
参加者の中には、自己紹介の時に「事業計画書の書き方が知りたくて・・・」という方もいらっしゃったのですが、その位みんなが気になる話題である「事業計画書」。
「融資を受けるため」と書いていた方も多いのではないでしょうか。
ですが、実は事業計画書=今の動きを理解するためのツールなんだそう!
頭の中で考えていたことを、文字にして可視化することが大事、というお話に参加者からは納得の声が!

実際に脇黒丸さんが携わった事例や企業のお話も盛り込まれており、とても興味深く聞いていた参加者のみなさん。
これからの事業は「人との繋がり」や「応用力」が事業へと繋がっていく、ということも最後に学び、脇黒丸さんのセミナーを終えました!

最後のショートセミナーはNPO法人頴娃おこそ会の加藤潤さん。
加藤さんからは「観光地づくりと空き家再生の話」というスライドを元に、コミュニティ大工や観光地作りのお話を伺いました!

・観光地域づくりとコミュニティ大工
人口12,000人、南九州市最大の農業地帯である頴娃町。
釜蓋神社や番所鼻自然公園などの観光地がありますが、これらは地域の人から見たら「当たり前」のもの。
観光地作りはまちづくりと近いものです。
そんなまちづくりのポイントは、ソフト⇆ハードを繰り返すこと。
そして、ツボは3つ。
①DIY精神と小さな実践
②知ってもらう努力、発信と遊び心
③小さなパブリックポイントの取り入れ

リノベーションとは遠い話に聞こえますが、これらを意識していくことで、地域との繋がり・行政との連携を取ることができ、更なる展開に繋がったり、やりたいことの実現に近づくことができるそう!

そして、実際にこれらをカタチとしたのが、メンターの加藤潤さん。
頴娃おこそ会の活動で、遠のきつつあった客足を問題視し、商店街から期待感を生み出すために人と人との交流地点として「塩や、」を設立。

このように場所を活性化することで、街が賑わい、移住者が増加していく一方で新しい課題が生まれました。
それは、「住宅のニーズ」。
頴娃町には空き家がありますが、その空き家たちは家が古くてそのままでは使えないことが多いそう。
そこで加藤さんは不動産も建築も自分でやることを決意!
頴娃町にある11軒の空き家を再生しました。
このような加藤さんの活動が「コミュニティ大工」と呼ばれる所以。

最後に加藤さんは「ゆるさが楽しさの急進力」とお話してくださいました!

3名のメンターのショートセミナーを終え、グループで意見交換。
参加者一人一人が同一の課題感を持っているわけではないからこそ、異なる角度から3名のメンターが専門性を持ってお話してくださったのが、とても刺激になっていたようでした!

意見交換のあとはメンターの3名とのパネルディスカッション。
質問に対してメンターのみなさんにお答えいただきました。
本セミナーに参加するにあたってアドバイスをください!という参加者の声も!
須部さん・・・須 脇黒丸さん・・・脇 加藤さん・・・加

Q.本セミナーを楽しむためのアドバイスは?
須・・・色んな人と話すことがいいのかな、と思います。特にDAY3の視察とか。他人の話から自分のしたいことが見つかったり、具体化したり、本当に自分がやりたいことなのか、といった問いになるので。
加・・・メンバー間の繋がりを財産とすることでしょうね。スキルのギブアンドテイクをすることはもちろんですが、メンター含めフラットな関係になればいいな、と思っています。
脇・・・自分のできること・できないことをはっきりとさせることだと思います。

時間ギリギリまでたくさんの質問が飛び交うパネルディスカッションでした。

その後、チェックアウトを終え、DAY1が終了。

セミナー終了後は茶話会でお互いに名刺交換をしたり、メンターの方へ積極的な質問をしたりする参加者さんも多くいらっしゃって、セミナーを通して空き物件をリノベーションする、という目的だけでなく参加者同士の交流が深まることも期待できるようなDAY1となりました!



DAY2では騎射場に「ペンギン酒店」「ニューサカバペンギン」を構える岡田英恵さん・六平さんをお招きし、実例を踏まえた事業計画と建築デザインについて学びます!
参加者の中には事業計画について詳しく学びたい方も多くいらっしゃるので、DAY2がとても楽しみです!

〜岡田英恵さん・六平さん〜(灰色)
騎射場で「ペンギン酒店」「ニューサカバペンギン」を営むご夫婦。
現在は2児の育児をしながら週休2日で営業中。
2018年から事業計画書を作り始め、2019年「ペンギン酒店」を開店した。


writer:Rin


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