第б回裏短コン#19「競走」

12位 ∇ 「競走」

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作意手順 47桂、44玉、55桂、53玉、63桂生、62玉、71桂成

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正解:34 誤解:0 無解:0 無評価:1
評点:2.579
順位予想 1位:- 2位:- 3位:3
ベストタイトル投票:-

☆出題時タイトルが「競争」となってしましたが、正しくは「競走」でした。申し訳ありません。

☆盤面一杯に広がった初形。駒数を数えてみると歩以外は全て使われている。

☆初手は47桂の一手。45又は46玉は、55桂、35玉に52香の利きが止まった効果で57角成迄詰むので、44玉、55桂、53玉と進む。
ここで両王手に飛びつかず、63桂生が好手。51に効きを残すことで42玉に51桂成右を用意している。生としたことで62玉とされるが、72地点を塞ぐ71桂成迄で詰んでいる。39の桂が71までの大跳躍を見せた。

作者コメント
7手詰での桂四段跳の先例は2作あったと記憶してますが、本作は同じ方向に動くのが狙いです。

☆7手詰での桂四段跳の先例は以下の2作。

1993年6月詰パラ 橋本孝治作
(6手目46歩合で変長)

橋本孝治 4段跳ね0手

1998年5月詰パラ 縫田光司作

縫田光司

☆橋本孝治作は←→←→(左右左右)、縫田光司作は←←→→(左左右右)と桂が跳ねる。

☆同一方向への桂四段跳は本作が初。桂の疾走感が爽快だ。

nono_y「ここまで壮絶な売り切れ配置にしないと7手詰で桂の四段跳ねはで
きないのか…」
園川「アキレスが亀を追い抜いた。」
tsumegaeru「一直線の手順で気持ちいい。」
田川雄大「やはり桂は足が速い」
藤原俊雅「合駒制限せずに桂4連続跳ねがあったような?」
菊田裕司「7手で4段跳び。前例があったような気もするが・・・。」
mituhiko「解いていく過程で配置が紐解けていく感じで楽しかったです。」
オオサキ「こういう狙いの作品は、創作自体がある種のパズルを解く作業になるんだけど、この作者はパズルの解き方が上手い。
4手目35玉の変化、6手目42玉の変化、よくできている。93角の配置が抜群。」
金少桂「貴重なくるくる枠。難問揃いの中で休憩スポット的なありがたさがあります。
作者予想は名前的にkeima82さん(適当)」
soga「素晴らしい4段跳ね。細かい割り切り方に感心しました。」
大瀬戸「玉と桂の追いかけっこ。テーマが明快で清々しい。」
ミーナ「アキレスと亀かな。追い越されちゃった。」
ほっと「出た、4段跳ね。」
雲虚空「アキレスと亀のパラドックスを想起しました。題名は『競走』ではないのでしょうか?」
まゆしぃ「裏短コンでしか実現しない秘技。」
だっしぃ。「39の桂馬が71までぴょんぴょん跳ねていくのが面白かった。」
おかもと「先行する橋本孝治作や縫田光司作とくらべるとイマイチかな。」
馬屋原剛「ありそうでなかった手順。」
太刀岡甫「7手で4桂跳ね自体は前例があるが、玉と桂が1方向に動く軌跡は初かもしれない。
玉が戻る手の割り切り方や、玉の隣での桂生には実力を感じる。作者予想は三輪勝昭さん。
氏は1枚の駒を連続で動かすような短編を作ることがあり、それに該当すると思った。」
上谷直希「恒例?」
虎野亜奈「7手の桂四段跳ねは縫田光司作が決定版だと思うけど、斜め一直線の軌道での実現はこれが初めてか。」
斎藤光寿「玉と一緒にというのが珍しい?5手目の意味付けに感心。」
青木裕一「難しそうな見た目だが、狙いが分かるとすぐに解ける。
手順の実現のためにこんなに駒を配置する必要があるの?とはちょっと思った。」
山下誠「合駒利かずの桂の4段跳ねは初めてかも。」
まつきち「合駒利かずだったんですね。5手目に苦心か。」
宮田敦史「玉と桂の競争は桂の抜き去り勝ち。このタイトルは良い!」
松下拓矢「攻方桂4連続移動の記録作(タイ、上限値)ですね。まさか裏短コンで記録作を見られるとは。」
黒川「玉を追い抜いた!面白かったです。」
梶谷和宏「よくぞやった!特に63桂生を成立させるのに、ものすごいエネルギーを費やしたのではないでしょうか。」
奥鳥羽生「亀よりも 兎が速い 四段跳び」
風みどり「やっと裏コンらしくなってきた!合駒なくしちゃうとはコロンブスの卵?」
三輪勝昭「7手詰の詰方桂4段跳ねは過去にいくつかあると思うが、良い感じに出来ていると思う。」
keima82「5手目が不成限定で入ったのが素晴らしい。非の打ちどころが見つからないため満点。
詰将棋メーカーで似たような趣向の作品を最近見たので、同じ作者かと思ったのですが、作者一覧にはいらっしゃらないので偶然かな。」
∇「6手目42玉51桂右成44角成同香で変長。0点
(移動合は無駄合と思っていないのですが投稿時に気付けませんでした。)」

修正図

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☆44角成の移動合は無駄合として良いと思いますが、修正図をいただきました。

有吉弘敏「7手での桂馬の4段跳ねといえば、橋本孝治作(パラ1983年6月)を思い出す。本作は変長なしでの実現という事でしょうか。4筋の合駒を45や43への効きで処理できれば、配置はかなり簡略化できそうですが、63桂成の紛れがかなり強いので厳しいですかね。」

☆作者予想

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☆的中者は4名でした