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週刊外国人就労関連ニュースまとめ(20.1.19-20.1.25)
新型コロナウイルスの潜伏期間は2週間だそうで、昨日が北京から帰国した該当期日だった私、賀詞交換会の席上「なんだか……熱っぽいかも……」などの不適当発言によって場をざわつかせたい。という欲望に負けてしまったことをあらためてお詫び申し上げます。ヒト-ヒト感染の真偽といい、不明瞭な点が多い状況では「笑い飛ばせる力」も万能ではありませんね。
■わかりやすいニュース
……と言うと語弊があるかもしれませんが、見出しだけで「これはアカン」って誰もが判断できるタイプの事象がある。
ただ、たとえばこの3番目のニュース。
事象そのもの(パスポートを返さない日本人雇用者の存在)は明快ですから、私のコメントも初期報道から一貫していました。
・19年11月5日
あんた後生が悪くないのかい、おてんとうさまが黙っちゃいないよ。という世の中でなくなってしまった以上は、相応の処置が求められるわけですが。悠長な話じゃないよ、これ / “東京新聞:外国人旅券職場で管理 帰国も転職も阻む「不当契約」 横浜の行政書士事務所:社会(TO…” https://t.co/ZanSU8t4o2
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) November 5, 2019
・20年1月18日
東京新聞19/11/05 https://t.co/o61EUd8jLj 留学ビザから技人国に切り替えたのが19年5月で、仮に有効期間1年なら残り3ヵ月で決着しないと不法滞在強制送還コースじゃん。そんなアホな / “「わたしのパスポート返して!」フィリピン人女性、元勤務先「行政書士事務所」を提…” https://t.co/C0JMRg060Z
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 18, 2020
ですからね(ややこしいことを言い出すぞ俺は。という前置き)1月25日付で公開された、本件のまとめともいうべき記事に
この事件は海外でも大きく取り上げられ、問題視されている。ワシントンポスト紙、アメリカのオンラインメディアであるデイリービーストが記事を掲載し、日本でパスポートの取り上げが蔓延している可能性や、それが法的に許されてしまっている実態について問題提起している
とあればワシントンポストは読みにいくわけですよ(デイリーなんとかは、まあいいです)。
ワシントンポストも取り上げた、ってあったので読んだら「パスポート再発給で話が進んでいる」って当該行政書士の非道を訴える邪魔になるからってそこには触れへん姿勢はな。と何か言いたいときの口になってるやん俺 / “外国人が行政書士事務所を提訴 「パスポートを返さ…” https://t.co/sbpMwKlCqu
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 25, 2020
事象を普遍化して「よくないことだ」と言うためには、個別の「横浜市在住のフィリピン人女性がフィリピン大使館からパスポート再発行してもらえそう」エピソードは混ぜないほうがいい。
それは確かに理解するんですけれど、漠然とした/抽象的な存在として「外国人労働者」を見るのではなく、ひとりひとり、具体的な存在として彼らの物語に接したい。と思いがちなため、個人的にはとても重要なんですよ、そうか、彼女はパスポート手に入るんだな、それはなによりだわ。って。
■個人の物語
中日新聞が報じた、一見「なんてことのないニュース」も、そんなに淡々とは受け止めたくない。と思ってしまうのでした。
出井康博のテキスト2本も、そうした切り口で書かれているので、あわせてご一読いただければよろしいかと思います。
■しんみりした流れに上級者向けニュースを投下したくなる病
これ、日本語試験の開発・主催を民間事業者として業にしている私には目が覚める系のトピックでした。
文化庁の「文化審議会国語分科会日本語教育小委員会(第97回)」が公開している“「日本語教育の参照枠」に関するワーキンググループ一次報告(案)”というPDFが出典と思われ、日経新聞の記事もそうですが、要約すると「こういう考え方で進めようと思います」としか書かれていません。
つまり、あわてるな。ということなのですが-いや、とにかく私が言いたいのは「誰か特定の事業者にとって使い勝手の良いものになる」のだけはやめてね、ということなのです。
オープンな議論を経て、専門家と現場の人間、双方の知恵が結集した指針が策定されることを願っています(=最後に日和った)。
■サッカーの話題が2本
■映画の話題も2本
見ないと。って思いながらたぶん劇場まで行けそうにない。ってなっていて、かつ、この手のテキストいっぱい読んですっかり分かった気になりつつあるやつ……配信に馴染みすぎたせい、ってことにしていいですか / “ある外国人労働者の自立/映画『コンプリシティ/優しい共…” https://t.co/ABSNAXvbgp
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 22, 2020
“たとえば、居酒屋で働いているわたしの友人は、いつもミスをすると店長に頭を叩かれるといいます。それぐらい何気ない形で暴力が日常のすぐそばに潜んでいる”あーそれな。と誰か思わざる / “身も心も丸裸になった女優の覚悟とインド出身監督の日本への鋭い眼差し。『東京…” https://t.co/BJ6LjC4Mjf
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 22, 2020
■ポジティブなニュースが良いよね、っていつも言ってるわりにポジティブなことを言われると一瞬くちごもる俺、があらわになった2本。
“排外的な動きが一部でみられるものの、外国人に対して極端な差別意識を持つ日本人はごく少数だ...青年人口の減少が続き、外国人の力を借りなければ日本社会が回らなくなりつつある現状への理解が広がっている”んー / “外国人受け入れ―日本社会は変われるか? | …” https://t.co/15rC9L8hq4
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 24, 2020
技能実習からの移行が進んでいる、と書く珍しい記事でした(同じ数字を挙げて「遅々として進まず」ってするのがこの分野におけるデフォルトの論調なので) / “日本農業新聞 - 長期在留「特定技能」双方メリット実感 受け入れ農家 やる気ある人材確保 外国人資格者 しっか…” https://t.co/nd22hHT4W7
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 22, 2020
■「やさしい日本語」はこぐまてんちょうのにほんごとニアリーイコール説を唱えて1ねん3かげつになるんですけど、あまり共感してもらえません。
やさしい日本語、あるじゃないですか。電通の。海外担当者にメールを書くとき、どうしても意識してあんな感じになるんですけど、そこから「こぐまのケーキ屋さん」てんちょうのにほんごまでのきょりがすごくちかいことに、さっき、きがつきました。
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) October 12, 2018
これ書くの何回目かになるんですけど「やさしい日本語」とこぐまのケーキ屋さんの「店長の日本語」はほぼ同じなので、医療現場に限らずわれわれが店長を必要するのにむずかしい理屈は要らんやろ主義 / “医療現場でいま「やさしい日本語」が必要とされる理由” https://t.co/QRDpoEuttq
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) June 20, 2019
昨年末から病気療養中のカメントツ先生の本復をお祈りしています。
ところで「やさしい日本語」関連で読み応えのある記事を何本も書いているといえばwithnews(ウィズニュース)。
畳1枚ぶんイコール“「私が働く介護施設のおばあちゃんが、よく座っている椅子に敷いてありますよ。畳」。よく聞くと、畳のような座布団”ってエピソード、机の前に座ってるだけじゃ頭に入ってこない話で、良いな / “「ブルーシート」外国人に伝わらない? やさしい日本語で…” https://t.co/f7llk0Y2Ed
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) November 16, 2019
結語が良いな“『やさしい日本語』はある決まった形のものではありません。最も重要なのは、相手の立場に立って考えられる『お互いさまの気持ち』なのです” / “「バカにしてる」総ひらがなツイートが炎上した理由と日本の未来 - withnews(ウィズニュース)” https://t.co/MYMN6RO0Dk
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) December 14, 2019
今週も、良い記事になっていたのでご紹介します。
“やさしい日本語を普及させるときの『敵』はなんでしょうか...一番の敵は、無関心な人たちです。圧倒的多数が無関心だったら、例えば、予算はつきません”いい答え(真顔) / “外国人のためだけじゃない「やさしい日本語」 メディアができること” https://t.co/QOuF3bPyDG
— 鈴岸ゆういち (@kissenger800) January 25, 2020
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