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喫茶王になりたいのか。〜喫茶博物館編〜

ポエムの3号店、阪神岩屋駅のシマブンビルに併設されておりますBBプラザ3F

『喫茶博物館 珈琲ポエム』の紹介というか、開店の経緯と開店に至るまでの思いや考えを、思い出しながらだらだら書いてみようと思います。

2号店の月見山の開店準備は、ほとんど自分たちの力で開店準備をしたので、かなり大変でした。ヴィレッジヴァンガードの元上司が家具作りとか内装とかを手伝ってくれてなんとか開店。

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これが

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こう

照明は、元町商店街4丁目で50年以上経営されていた『喫茶ウィーン』さんからお譲り頂いたもの。

これとこれ

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壁は分かりにくいですが、四方さん(上司)の提案で漆喰を塗りました。みんな大変そうでした。僕は結局やらず。是非一度見てあげて欲しいです。行くたびに、ええ店やなぁて思います。

そして開店にあたって何が大変かって、まず買い出しが大変。食器類はずっと沖食器さんにお世話になっているので、ここぞとばかりに買いまくれるので、めちゃくちゃ楽しい。ですが喫茶店は細かいもんが多すぎる。100均とホームセンターに何十回も走ります。ずっと、あれがないこれがないゆーてたと思います。ほんで月見山周辺にホームセンターも100均もない。あれがないこれがない。

ですが3号店ともなると、大体コツみたいなのが分かって来て、多少はあれがないこれがない言うてた気はしますが、月見山の時ほど言うてない。人が増えたのもあるし、みんな立ち上げを経験したからレベルアップしてるのもあるのか、みんなもあれがないこれがない言うてない。でもなんやかんや店の立ち上げはめちゃくちゃしんどいし、ほんまに寝ない。寝れない。他の店も営業しながらなので仕事終わりや休みに作業とあれがないこれがない買い出しをするので、寝れない。ずっと頭フル回転。夢でもずっと働いている状態。

そして何故か開店して落ち着くと、あれがないこれがないって言いたくなる。あの息苦しい日々に戻りたくなる。その繰り返し。

実は、BBプラザの話が来たときは広すぎるし、家賃高いし、ビルの中やから、外からのお客さん全然期待でけへんなーって思ってたんです。

カフェやし。喫茶店ちゃうし。

でも常に心掛けている事があって、喫茶店の引き継ぎの話や、何か選択を迫られたとき、まず「やる」から入るようにしてます。やらへんにしても「もしやるなら」を考えます。選択肢のはじめに「やらない」から入ってしまうとそこで終わる。もったいない。「やる」という選択をすると、じゃあどうすんのかって課題が出てきて、そこを徹底的に考え、話し合う。

「やらない」を選択するのと「やる」を選択するのとでは、この後の人生が大きく違ってくると思っているので「やる」をまず選ぶ。ほんで「やる」を選択した結果、失敗しても「やらない」を選択したときよりも格段に経験値が上がってる。と思ってる。やるとやらんの説明難しい。まあそんな感じ。

まさに喫茶博物館の場合、「やる」を選択して考え出しました。正確には1番はじめ話聞いた時は、家賃や諸経費が物凄い金額だったので「もしやるなら」です。カフェやし。喫茶店ちゃうし。

まあなんかええ案あったらぐらいで考えてて、この広い綺麗なところで喫茶店を残したいぼくらに何ができんのか、ほんで何がしたいのか。

綺麗な場所やし、正直、内装とか家具とか見事に好みじゃない。どないしょ。カフェしたいわけちゃう。喫茶店を残したいが前提で、何がしたいか。何ができるか。

あーでもないこーでもないって話し合ってる中、誰もやる人も会社も見つかりそうになさそうだったので、ダメ元で、無理やろって金額を提示したら通ってもうたんです。やるしかないやんってなってから、さらに考えて話し合い。

自分たちが何をしたら楽しくて、楽しくチャレンジできるのか。このチャレンジできるのかも常に意識していて、実は4店舗全てコンセプトが違います。一緒の事をしても楽しくないし、自分たちの経験値はあがらない。常に新しいチャレンジを自分たちに課して挑戦する。失敗したら、まだ実力不足って事で次に行きゃええ。

ほんでようやく辿り着いた答えが

『喫茶博物館』

これはチャレンジする価値はある。調べたら日本にまだない。言うたもん勝ちや。

喫茶店の家具や照明を引き取って使う事もできるし、なんぼでも置ける。新しいけど懐かしい空間。そんな事出来たらめっちゃ楽しいやん。

しかもオフィスビルという特殊な場所で挑戦させてもらえるなんて、ここを成功させれば、僕たちは更なる飛躍ができる。更なる成長。そしてみんなの自信になる。そんな事を考えてました。

そして、もう一つ条件というか、コレがなかったら始まらない。コレがなかったら、この話やっぱり断ろうぐらい言うてました。

それがコレ

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王子公園の『喫茶ローズ』の照明。

ここも通いました。マスターとも仲良くさせて頂いて、引き継ぐ段取りもできてたんです。

ハンコを押した契約書を持って、阪急に乗って王子公園駅に着いた時、家主さんから電話があり、やっぱり貸せない事情ができた。と。椅子や照明など揃えたのに。

マスターと家主さんはパコダの時と同様、別の方です。ローズのマスターは毒があって愛嬌があってめっちゃ可愛い。好きなおっちゃんでした。またお会いしたい。

この話長くなるのでまたの機会にします。

ローズの話が破談になって、すぐにBBプラザの話を頂き、喫茶博物館をするなら、絶対にローズの照明を飾りたい。飾れないならやらない。

あまりいい別れ方ではなかったので、電話するのも気が引けたのですが、そんな事考えてる場合じゃない。家主さんに一か八かで譲って欲しいと連絡したら、快く承諾してくれました。電話して良かった。

ほんでよし!やろ!って感じ。

正直、博物館感(はくぶつかんかん)はまだまだ全然ない。でもお店に完成なんてないと思ってるし、人と共に変化していくものと思っているので、まだまだ良くなるし、やればやるほど、もっと博物館感が出てくるはず。

はやく営業再開したいです。

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夜のBBプラザ

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手作り看板。丸ポが生まれた瞬間。

ここまで書いて言うのもなんですが、立ち上げの事を思い出そうとするのですが、毎回、何をしたのか全く覚えてないんですよね。しかもみんなもあんまり覚えてない。それだけ一緒懸命やし、やる事多すぎて頭パンパンなうえに寝不足で朦朧としてるんやと思います。

でも僕は毎回やって良かったと思うし、ほんまにええスタッフに恵まれて幸せもんやと思います。

ほんでみんなに嫌な顔されそうやけど、またあれがないこれがないって走り回りたい。


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