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技能実習生は優しくて賢いお母さん達だったという話 その1

職場で出会った技能実習生の方たちは、子どもを母国に残してやって来たお母さん達であった。

10代の子がいるという方もいれば、下の子はまだ3歳という方もいる。
子どもたちの面倒は、自身の親や夫の親が見ているらしい。夫婦ともに技能実習生として日本に来ているという方もいた。
どんな事情があるにせよ、幼い子どもと離ればなれになるのは、断腸の思いだったであろう。


それにもかかわらず、日本に来てみれば、最低賃金で日本人よりも長時間働かされ(毎日11~13時間労働(休憩30分×2含む) 週休1日(日本人は週休2日))、少なからずショックを受けたのではないだろうか。

日本の技能実習制度は「現代の奴隷制度」と悪名高いそうだが、実際に目の当たりにしてみると、まさにその通り!としか言いようがない。「技能実習」とは名ばかりで、「安価な労働力」として扱われ、ただただ長時間働かされる。


休みは1日しかないから当然疲れはとれないし、昼下がり~深夜・明け方近くまでの仕事は終わるまで帰らせてもらえないし(毎日残業)、21時以降休憩はないからお腹はすくし、帰宅して食事して明け方に眠りにつくから生活リズムは狂いっぱなしだし、有休はあっても忙しい時期は取れないし、実習生同士の休みは被らないから一緒に遊びに出かけることもできないし、会社が山の上にあるから暑い日も寒い日も雨の日もママチャリで坂道を上がってこなければならないし、スーパーは遠く最寄りのコンビニでも自転車で20分以上かかるし、そんな生活が1年~5年も続く。


彼女たちはいったいどのような思いで日々を過ごしているのだろう。


その2に続く