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父親不在の小学一年生の作文(備忘録)

元夫を出張先からそのまま出禁にしたのち。初めは出張が長引いたと伝えて、そのあとに転勤になったと話した。

父親不在になった家の中はそれでも楽しく日常が過ぎていった。

まだ「夫婦をやめる(離婚する)」ということを伝える前だったか。

上の子の学校で「毎日の様子」について「自分」「家族」のことを書いた上で気づいたことを発表する授業があった。持ち帰った作文に目を通してわたしは泣いた。

「じぶん」
かえってきたらゲーム3じかんやってる。あさ6じはんにおきてる。おきたらしゅくだい3ふんでおわらせている。よるは1じかんおもってる。

「かぞく」
おとうさんがずっとかえってこないではたらいている。おかあさんはいっつもおこらないから、おふろとかいれたりおゆうはんとかそうじをしている。

「じぶんやおうちのひとがしていることをくらべてきづいたこと」
6じはんが6じにおきたほうがよかったとおもう。うちはあかちゃんいるし、おとうさんがぜんぜんかえってこないから、みんなできょうりょくしあってかぞくですごしたほうがいいとおもう。

この時期のわたしは心が疲れていたのもあり、上の子に「お父さんも転勤先で頑張っているから、私たちも協力して頑張ろう」とよく声をかけていた。

赤ちゃんがいる生活の中で、協力をあおげるのは上の子で、それをきちんと受け止めてくれていた。しかし文章になってはじめて、そんな重荷を小学一年生に背負わせてしまったことを後悔して泣いた。

この作文以降は「自分のことは自分でやる」ということだけを子どもの課題としたのだった。

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