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80 元夫になる人間からもらうお金について
あとは夫との書類に決着をつければ、すべてが終わるところまでやってきた。
息切れしかかっていたが、どうにか夫との公正証書の下書きができた。子どもたち2人分の養育費とわたしへの慰謝料、さらには退職金の分与も記載した。
結婚生活の10年の間に、家庭に還元されなかった金額を考えれば、支払って当たり前と言える内容だ。
養育費について言えば、人生で初めて支払われる立場に立ってみて思うことがあった。1人6万円支払われれば御の字のされる養育費だが、子どもを預かり育てる費用が1ヶ月で6万円とは破格すぎやしないだろうか。
日々の食事作りから身の回りの世話、週末の対応、外食、外遊び、病気になれば看病、その裏で自分は仕事ができない、あるいは看病をしながら仕事をするetc.これらを外注したら果たしていくらになるのか。もちろん6万で済むはずはない。
子どもの養育費にプラスして子育て労働賃金ももらって然るべきだと感じずにはいられなかった。
ただ、1番避けたいのは未払いが発生すること。そのためまずは世の満額養育費とされる6万円を提示するにとどめておいた。
下書きを夫に見せ同意をもらい、公証役場で公正証書に起こしてもらった。
正式な書面ができあがり、公証役場で夫と共にサインをする日がやってきた。同じ日に離婚届にもサインをさせ、そのままわたし一人で役場へいく手筈が整った。
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