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62 人情につけ込む嘘の数々

さらに今回、非表示リストを見る中で、わたしも顔見知りの女性からお金を借りていることが分かった。

金銭の貸し借りのLINEのやりとりはすべて残っていた。それは何年にも渡って続いており、借りては返すを繰り返している。

大きい額だと40万円。小さい額だと5万円ほど。

借りる口実の数々にわたしは震撼した。

1番大きな額の口実はこうだ。

前妻との間の子どもから短期留学へ行きたいと連絡があった。頼ってきた子どもの力になりたい。ただ今の家庭からお金を持ち出すことはできない。どうかお金を貸してほしい。

さらに翌年には、今度は下の子も短期留学を希望したため平等に行かせてあげたい、と。

短期留学が本当かどうかは分からない。ただ我が家の財布は別である。お互いの貯金額を知らないのだから「家庭からお金を出せない」という時点でこの話しに信憑性はない。

つぎは我が家の次男の不妊治療費。治療費用がかさんで資金が足りないが二人目を望む妻のためにも希望を叶えてあげたい。

こちらも不妊治療の入口に立ったことはあるが、治療はせずに次男を授かったので真っ赤な嘘である。

さらには、コロナ禍に妻の事業が傾いた。妻に資金を提供したいが手持ちがない。

確かにコロナ禍にわたしの事業は危機を迎えたが、事業の資金で難を乗り切った。夫からお金を借りたことはない。

事実を歪曲し、全てが嘘ではないあたかも本当かのような嘘。人の人情につけ込むような口実。並べられた嘘と虚構に、わたしは人間不信のどん底へ落とされた。

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