見出し画像

海を見、山を見、そして

仕事が少しだけ早めに終わったある日。
宿舎のすぐ後ろにある、山側の傾斜地にひしめき合うように建ち並んでいる家々の風景が気になっていたので、細い細い坂になっている階段を登って外側からちょっとお宅拝見。

驚くほどの細い道。ここをみなさん毎日歩いて仕事に行き、買い物に行き、学校に行き、この道からいつもはじめの一歩が始まる。

住んでいる方々には当たり前だろうけど、初めて歩く私にとっては驚くことばかりで生活を勝手に想像する。この窓から真正面に見えるあの海をながめ、朝陽は見れないのであのきれいな夕陽をどんな気持ちで眺めるのだろうか。

画像1

たぶん、みかん農家さんのお宅が多い一角かもしれないな・・・。
すぐ裏、というか上の段にはみかんの倉庫、そしてさらに上の段にはみかんの段々畑となっている。


画像11


東京の住宅地のように隣同士がとても近い。山を切り開いて平地を作り住宅地にするという選択はせずに、宅地より何よりみかんの段々畑が優先的で、地形をそのまま活かした街の作りなのかもしれない。

家々の間に石積みの小さめの庭があり、思い思いの植物を植えている。石積みの間から勝手に生えてきたものあるが、それを抜く気配もなくそのまま放置されており、種類が多い為とてもにぎやかな感じがして好感が持てる石積みの庭ばかり。

画像2

画像3

ここ一帯は雑草と呼ばれる草の種類が豊富で、草好きとしてはとてもうれしい。(私が住んでいる実家の方は田舎だけど、植生が単一で愕然とする、という表現に近い思いがある。)

上の段にあがり、みかん倉庫の銀座ストリート(勝手に命名)を行く。扉がさびれているだけなのだが、なんともいえないかっこよさがある。海からの潮風に含まれるミネラル分で、ここのみかんがおいしくなるように、みかん倉庫もかぐわしさがあり惹かれるものがある。

画像4

画像5


さらに段をあがり、みかん畑の方へと進むと一斉に軽トラとバイクが降りてきた。そうだ、みかんの収穫は16時までだった。

画像8


足早に山を降り、仕事は終了ではなく、みかん倉庫で「家庭選果」を行う。出荷する前に、農家さんたちが自分たちで選果する作業がありそれが夜まで続く。

画像6

画像7

聞きたい。
「この海を、夕陽を見て何をおもってますか?」
愚問かもしれないけど。

画像10

(早くも菜の花が)

私は本当にこの光景に心から癒されたんです。
全国の夕陽スポットを巡ったわけではありませんが、ここの癒し効果はすごいんです。
海はすべてを丸っと包み込んで浄化してくれます。私、生きている。

(って書くとどんだけ疲れてるんだ?辛い過去だっんだ?って思われそうだけど、そんな大事ではなく癒しって日々必要なことだと思っています)

ありがとう。
いつも心の中で、そう、つぶやいています。

みかん農家さんたちも、バイターさんたちも、ここに住んでいる人たちも、目の前の海に沈んでいく🍊に、いや夕陽に癒されていることを願います。

11月も休みがなく、そして12月末に選果が終わるのでそれまで一緒に休みなく走らないといけないのだから。

また、明日😌

画像9


いただいたサポートはこれからも来双船がよい出会いができるよう、心から感謝しながら使わせていただきます!