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「みんな」の正体は?

外で木を見る仕事をすると、
本当にいろいろなことを教えてもらえます。

主には、樹木から。
これは、生き物が生きるとは?という
ことが多いでしょうか。
木には背中はないでしょうが、
立派な生き方について、背中で語る感じです。

他には、人間から、というのもあります。

先日、ソメイヨシノの状態を確認する仕事をしていたら、
おしゃれなスタイルのおばさまが近づいてきて、
こう言われました。

「掃除が大変で迷惑だから、ここの樹木は切ってほしい」
「みんな迷惑だって言ってるのよ」

他にも、たくさんいろんなことをおっしゃっていました。
が、そうなのかな?と思ったのは、「みんな」ということば。

その後、その場で仕事をしていたら、
笑顔で快活な感じのおばさまにも声をかけられる。

おばさま「まだ終わらないの?」。

私「今日は確認しています。大事な木だから丁寧に。」

おばさま「そう。どうもね!!」(明るい調子で満面の笑顔)

別の若い女性「ここの家のものです。この木は大丈夫ですか?」
「枯枝が落ちてきたりして、前よりも弱ってきたような気がして、
気になっていました」

私「この木は健康優良児ですよ。大切に管理されていて、
形がとてもきれい。葉っぱもたくさんついているし」。

若い女性「ああよかった! 安心しました」

どうでしょう? 
最初の迫力あるおばさまは、
ご近所の「みんな」が迷惑している!
と強い調子でおっしゃっていました。

が、どうもそうでもなさそう(笑)。

子どもの頃、または大人になっても、
「みんな」がこうだから、こうでないといけない、
(みんなもっているから、ゲームを買って、とか)
という主張をしたり聞いたりすることは
少なくないです。

が…

「みんな」ということばが会話に出てきたら、
これは注意信号だと思った方がよいかもしれません。

「みんな」で渡ったとしても、
赤信号が青信号に変わるわけではないので。



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