店長たかぶ~の所感#2 場としてBarとして

前回に続き、学問バーKisiを店長たかぶ~がどのような場所にしていきたいかということを申します。

「場としてBarとして」と題しましたが、顔を突き合わせられる具体的な場所であるというところをまずは大事にしていきたいと考えています。
言うまでもなく、SNSの発達により、遠く離れた、見ず知らずの人との「コミュニケーション」はひとまず容易になりました。
Kisiのモットーである「アカデミックな会話」というのも、SNSでやれるといえばやれる。場合によっては、高名な学者さんとリプを交わすということもあり得る話になりました。
しかし目の前に相手の姿が見えない中で、SNSでアカデミックで実りのある会話をするということは、やはり難しいのではないか。

学問バーKisiは、言うまでもなくオンサイトの具体的な場所です。目の前にいる他のお客さんは、身のある具体的な存在です。SNSで検索して気に入った話題に参入するというほどには話題の自由度は高くないかもしれない。しかし、反面、思っていた以上の深さを掘り当てられるかもしれない。
そうした、目の前に相手がいるからこそのコミュニケーションの妙を、学問バーKisiにおいでいただいたみなさんには味わっていただきたいと思います。

実際のところ、アカデミックな会話というのが歓迎される、普通になされる場は、社会にはそう多くないのだと思います。めんどくさい!マウント取られた!とさえ言われるところもありましょう。しかし、学問バーKisiに集った人々の間では、アカデミック同好の士として、そこをまず肯定し合う。そして、検索エンジンによるマッチングではなく、学問バーKisiに集ったという具体的な場所によるマッチングによるコミュニケーションを楽しんでいただきたいです。

Barというのは、一般的に敷居が高いと思います。学問バーKisiでは扉にガラスが入っていて半分くらい中が見えますが、全く中の様子が見えない扉のBarも多く、とくに初見では尻込みもするでしょう。
しかし、その関門を越えてきたお客さんには、どこのBarもひとまずは歓待をするでしょう。学問バーKisiでも、アカデミックな会話に関心を持っていただいて、Kisiという場までいらしたお客様方を歓待いたします。

Kisiというのは、当店のオーナーが留学をしていたフィジーでは、愛というような意味と、部屋という意味があるとのことで、「愛される部屋」になるようにと願って名付けられたと聞いています(ということをアカデミックにきちんと確かめていないのはダメですが)。
学問バーKisiが皆様に愛される部屋になることを改めて祈念しまして、結びといたします。

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