見出し画像

6年「夢を実現するためには」【希望と勇気、努力と強い意志】の指導案はこうする!

こんにちは。
6年「夢を実現するためには」【希望と勇気、努力と強い意志】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。

「希望と勇気、努力と強い意志」は、4つ単語が並んでいますね。

①希望
②勇気
③努力
④(強い)意志

道徳っぽい言葉が並んでいます。

1つの教材で4つ全てを扱うことは不可能です。
教材には必ず、重点があります。
その重点がどれなのかを最初に考えることで、
教材研究がスムーズにいきます。

多くの言葉が並ぶ内容項目は、『重点』を考えるようにしましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「希望と勇気、努力と強い意志」
5・6年の目標・・・・
より高い目標を立て、希望と勇気をもち、
困難があってもくじけずに努力して物事をやり抜くこと。


6年生「夢を実現するためには」(光村図書)

あらすじ

野球選手の大谷翔平さんは、
2016年に当時プロ野球最速の球速165kmを達成しました。

大谷選手は、本格的に野球を始めた
小学校3年生の頃から「プロ野球選手になりたい」と
言い続けてきました。

中学、高校と球速160kmまで順番に目標を立てました。

大谷選手が通った高校では、
「目標達成シート」を活用していました。
大谷選手は、当時の夢だった「ドラフト8球団から指名される」と
目標シートに書きました。

大谷選手は、シートに自分で書き込んだことを
一つ一つ、確実に達成していきました。

地道な練習を積み重ねる努力、
常に目標を明確にし、その目標に向かって
今何をすればよいのかを具体的に考えて行動することが
大谷選手の活躍の秘密でもあるのではないでしょうか。

2 内容項目と教材

①「希望と勇気」について

「希望と勇気、努力と強い意志」は
それぞれ前半と後半でペアを作って理解しましょう。
つまり、「希望と勇気」で1セット、「努力と強い意志」で1セットです。

まずは「希望と勇気」について解説します。
人が希望をもつ時というのは、どんな時でしょうか。
☆プロ野球選手になりたい
☆いつまでも元気に生きたい

などが希望の例としてあげられます。

では、勇気をもつ時というのはどんな時でしょうか。
☆勇気を出して好きな人に声をかける
☆勇気を出して試験に挑戦する

つまり勇気とは、何かしらの目標に向かう強い気持ちと言えます。

勇気はゴールがあるから発揮できるのです。
そのゴール地点や付近のことを、希望と呼ぶのです。

希望があるから勇気がでる。
希望のない勇気は、ただなりふりかまわず勢いで行動しているだけです。
それは、道徳的価値が高い行動とは言えません。

②「努力と強い意志」について

次に「努力と強い意志」です。
これは「希望と勇気」によく似ています。
努力をしている時はたいてい、
目標に向かって頑張っていることのことを指すはずです。

時々、このような言葉を聞きます。
「あの人は努力家だ。」
仮にその人が努力家だったとしましょう。

それは、いつの時点でそう言えるのでしょうか。
1回の頑張り? 1週間続けたら努力家?

「いやいや、1年は最低続けないと,努力したとは言えないでしょ。」と言う人もいそうです。

努力の内容によるので一概には言えませんが、共通しているのは、
『短い期間だけ頑張っても,それは「努力」をしているとは言えない。』
ということです。

努力とは長い期間頑張ることを指します。
その長い期間、気持ちが折れることなく、
頑張り続けることができたのはなぜでしょうか。

自分自身が「目標を絶対に達成するぞ。」と思っていたからでしょう。
つまり、努力とは強い意志によって支えられるものなのです。

このように、「希望と勇気」、「努力と強い意志」は
それぞれ1セットなのです。

教材研究では、
①「希望と勇気」か「努力と強い意志」か、どちらが重点の教材か見極める。
②仮に「希望と勇気」だとしたら、『希望』はどの人のどの心か、『勇気』はどの人のどの心なのかを考える。(※「努力と強い意志」でも同じ)
③『希望』『勇気』それぞれについて発問を考える。

という流れに沿って行うと、本質を捉えた授業ができます。

では、今回の教材「夢を実現するために」は、
「希望と勇気」「努力と強い意志」のどちらでしょうか?

大谷選手は「目標達成シート」を使って
目標を立てて夢を実現した、という
インパクトのある話があるので
「努力と強い意志」に近い感じがします。

ということで、「努力と強い意志」に重きを置いて授業を展開しましょう。

③大谷選手の目標に向かう原動力はなにか

授業の柱として考えること。
それは「大谷選手の目標に向かう原動力」です。

「目標達成シート」に
「ドラフト1位で8球団から指名される」と
目標を書いて、
シートに書いたことを一つずつ達成していきました。

では、大谷選手は、
なぜそこまで思い切り目標に向かって
努力できたのでしょうか。

・絶対に目標を達成したかったから
・自分で立てた目標で、納得していたから
・自分に厳しかったから

子どもたちと考えてみたいですね。

大谷選手に限らず、
人は成長の段階や人生の段階において、
それぞれで目標を設定し、その目標に向かって努力して、
階段を上がるようにステップアップしていくのです。

板書は大きな階段を描いて、
大谷選手のそれぞれのステップでの目標を
確認していくといいですね。


このことから、次の結論が出てきます。
・目標はいつも変わる。
・目標に向かって努力して、また次の目標ができる。
・目標を立てることは終わりがない。

これらの結論が出たら、授業は大成功です!


3 導入

ここから先は

1,883字

¥ 1,000

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?