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中学1年「山に来る資格がない」【節度、節制】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は
中学1年「山に来る資格がない」【節度、節制】の指導案はこうする!
このテーマで教材解説をします。

この内容項目は「節度、節制」です。
『分かっているようで分かっていない』と
よく言われる内容項目です。
子どもが、じゃありません。
教師がです。
節度と節制の違いってなんでしょうか?
どちらが大切なのでしょうか?
そもそも、節度って何・・・?

今日は、これらのことについて、
考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。


1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「節度、節制」
中学校の目標・・・・
望ましい生活習慣を身に付け、心身の健康の増進を測り、節度を守り節制に心掛け、安全で調和のある生活をすること。

「山に来る資格がない」(東京書籍)

2 内容項目と教材

節度と節制、この2つは、似て非なる言葉です。
簡単に言うと、

節度はルール
節制はルールを守ろうとする心

です。
「節度ある行動」という表現は、「世間一般の常識から外れない行動」ということです。

教材ごとに、節度(ルール)について考えるのか、
節制(ルールを守ろうとする心)について考えるのか、
重きはどちらにあるのかを見極める必要があります。

ではこの教材、
「山に来る資格がない」はどちらに該当するでしょうか。

ズバリ「節制」に当てはまります。

登山の「節度」
つまり、ルールは明確に理想的な姿があります。
それは、先生の言う言葉です。

・早く寝て明日に備える
・持ち物を今晩中に揃える

これらのことを、きちんと守り
翌日の登山に備えるのが
「節度ある姿」です。

しかし、川田、石山、長野、大木、水谷の5人には
(誰しもですが)
「節制」の心が緩んでいるとに気付くことが
この授業の核となります。 

「準備をして早く寝る」という節度に対して、
節制の気持ちが足りなかったので、夜ふかししてトランプへと流されてしまいました。
「ちょっとぐらいならいいか。」と
自分たちの『トランプをしたい』という思いを抑えることができなかったのです。

5人とも「早く寝ないとダメだ」と節度はありますが、
節制の心に弱さがあります。

「ルールは守ったほうがいい」という思いがあるけど、
「自分がしたい」と思ったトランプの方に節制の心が
ついつい緩んでしまっています。

楽しい、楽しそうと思ったり、
自分がやりたいと思ったりしたことは、
節制の心が緩みやすい、ということがここからわかります。

節度はなにか、節制の心はどうか。
緩んでいるとすれば何が原因か。

子どもたちと話し合ってみたいですね。

大切なことは、
「どんなときに節制の心が緩みやすいのか」や、
そのときの心を考えることです。

子どもはどう感じているか、話し合ってみましょう。

これまでの経験から、意外と考えが分かれるものです。

また、本音と建前が入り乱れる教材でもあります。
建前ばかりでは面白くないので、
本音も出るような雰囲気で授業を進めたいですね!

3 導入

T:教師 C:子ども

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