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2年『がまんできなくて』【節度、節制】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『2年『がまんできなくて』【節度、節制】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「節度、節制」は何度も記事であつかっていますね!
いつも読んでいる道徳マスターの方は、
もうすでに、得意と呼べる範囲に入っている
内容項目の1つでしょう!

「道徳が得意です!」は
言ったもの勝ちです。
全てを知って、本当にマスターした状態は訪れません。
わたしも、道徳の全てを知っているわけではありません。
決して謙遜しているわけではなく、
わからないこと、知らないことはまだまだありますし、
授業展開を悩むことも多いです。

目の前の教材や子どもの発言について、じっくり考える。
それを積み重ねていくことが、
道徳マスターへの道です!

では、本題にもどりましょう。
解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

2年生「がまんできなくて」(日本文教出版)

A 主として自分自身に関すること
「節度、節制」
1・2年の目標・・・・健康や安全に気を付け、物や金銭を大切にし、身の回りを整え、わがままをしないで、規則正しい生活をすること。

「がまんできなくて」あらすじ

りおさんは、近所の1年生〜6年生と登校しています。
最近、お気に入りの動画を見たい気持ちが我慢できず
夜遅くまで見て、集合時間に遅れてしまうのです。

4年生のみつきさんが「わたしもそんなことあったなあ」と言いました。

次の日、りおさんはねぼうして、
ぼうしを探していて集合時間に遅れました。

雨が強い日でした。
何も言わないりおさんに、
はやとさんが「みんなずっと待ってたんだよ」と言いました。

うつむいて寒そうにしている1年生の姿も目に映りました。

その姿をみたりおさんは、お母さんやみつきさんの言葉を思い出しました。

2 内容項目と教材

・この内容項目は、低、中、高どの学年で扱ってもタイムリーで、
どの発達段階でも有効なものです。

・また、この教科書では、
『情報モラル』という観点も提示しています。

・次の教材も見越すと、

・『節度、節制』についてお話しします。
この2つは、似て非なる言葉です。
簡単に言うと、節度はルール、節制はルールを守ろうとする心です。
「節度ある行動」という表現は、
「世間一般の常識から外れない行動」ということです。

・教材ごとに、節度(ルール)について考えるのか、
節制(ルールを守ろうとする心)について考えるのか、
重きはどちらにあるのかを見極める必要があります。

・といっても、大半は節制にスポットが当たった教材です。
今回の「がまんできなくて」も、
早寝・早起きをする、といった
ルールをりおが守れていないので、
ルールを守る心に焦点が向くように描かれています。
つまり、りおの節制の心にスポットを当てればよいのです。

・節度、節制の授業では、「ちゃんとする」という言葉を授業の軸として扱うことをおすすめします。
導入で「ちゃんとするってどういうこと?」と聞き、
展開で「ちゃんとするとどんないいことがあるの?」と聞き、
まとめで「ちゃんとするために大切な心は?」と聞きます。

・節度や節制は、小学生にとっては難しいので、
日頃から家族など周りの人に言われているであろう、
「ちゃんとしなさい」「きちんとしなさい」という言葉を、利用するのです。
子どもの身近な言葉で授業を構成すると、
子どもの興味が高まったり、理解が深まるのは、明らかですよね!

・「どうしてちゃんとしないといけないの?」と聞くと、
子どもは「叱られるから」「人に迷惑がかかるから」と他人からの罰や迷惑があるから、
と理由を言ってくることがあります。
確かにそれもありますが、叱られるからきちんとしないといけない、は
もう一段階深く考えたいところです。
叱られなければ、何をしてもいいのでしょうか。
叱られたら、何をしてもいけないのでしょうか。

・ちゃんとしないと、叱られる。
この外発的な動機から、
一歩深く踏み込めると、
いい道徳の授業になりそうですね!

3 導入

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