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3年「学級しょうかい」【よりよい学校生活】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『3年「学級しょうかい」【よりよい学校生活】の授業はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

「いいクラス」ってよく言ったり聞いたりしますが、
具体的にどんなクラスなのでしょうか。

仲がいい?
ケンカがない?
いじめがない?

いいクラスとはなにか、
この記事で考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「よりよい学校生活、集団生活の充実」
3・4年の目標・・・・
先生や学校の人々を敬愛し、
みんなで協力し合って楽しい学級や学校をつくること。


3年生「学級しょうかい」(日本文教出版)

「学級しょうかい」あらすじ

わたしたちの学校では、放送委員会が中心になり
「学級紹介」のビデオを放送しています。

3年2組では長縄跳びを紹介することにしました。

練習が始まりましたが、うまく飛べません。
みんなで声をかけあって、練習を繰り返すことで、
日に日に上手になってきました。

撮影を終え、放送当日。

真剣に跳ぶ様子を、みんな手に汗を握って観ていました。

2 内容項目と教材

「学級紹介」の番組をつくり、校内放送で流すことは、
子どもたちにとっては身近ではないかもしれません。

しかし、その点はあまり問題ではありません。
あくまでもこの学校の状況であって、
本質的な道徳の価値は、学級紹介に向かって団結する心だからです。


教材を読むといくつか疑問が浮かびます。

①なぜ「長縄とび」に決めたのか。うまくできる出し物は他にあったのではないか。
②なぜ30回なのか。
③なぜ結果のわかっているビデオを、みんなは手に汗握って観たのか。

①なぜ長縄とびを見せようと決めたのでしょうか。
他に、いつもクラスでやっている得意なことがきっとあったはずです。
でも、わざわざ練習しなければうまくいかない「長縄とび」に決めた。

それはきっと、長縄を通して、クラスの団結力を見せたかったのでしょう。
本当に3年2組が見せたかったものは、長縄とびではなく、
クラスの団結力なのです。

だから、ビデオ撮影というゴールに向かって、
みんなの心を1つにして頑張れたのです。

もともと団結力があるクラスなら、なんでもよかったのです。


②なぜ30回なのか。
「なんとか30回は続けてとぼうよ。」と声をかけています。
なぜ、30回なのでしょうか。
全員でとぶなんて、5回でも10回でもすごいことです。

しかし、そこは「団結力」を見せたいクラス。
どうせなら「すごい」と思われたい。

そのためには、すぐにできる回数では面白くない。
かといって高すぎる目標では到達できない。

クラスの団結力を見せるためには、必要最低限な回数だったのです。

③なぜ結果のわかっているビデオを、
放送当日にみんなで手に汗を握って観たのか。
自分達が頑張ったことは、自分達がよく知っています。
それなのになぜ、みんなで放送当日、手に汗を握って観たのか。

それは、ビデオを観るという第三者の視点で、
自分達を客観的に観ることができるからです。

また、全校に自分達の頑張りが放送されているという事実もプラスされ、
どう思われているか、心配な気持ちも多少はいるのです。

撮影当日とはまた違った感情が、
放送当日には流れるのです。


この「学級紹介」は、特定の個人に焦点を当てて描かれていません。
つまり、いつも学級全体を捉えながら考える必要があります。

考えにくければ、このクラスの子を1人出して、
発問を設定してもいいでしょう。
「たかしくんが長縄が苦手だから、30回は飛べないと思っているのではないか。」
というようにです。

1つ視点を決めると、その子の感情、その子を支える周りの雰囲気を
足場を決めて考え始めることができます。

教科書に書かれていないことを聞くことは、
決してダメなことではないのです。

3 導入

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