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6年「自分の身は自分で守る」【節度、節制】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『6年「自分の身は自分で守る」【節度、節制】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

この内容項目は「節度、節制」です。
『分かっているようで分かっていない』と
よく言われる内容項目です。
子どもが、じゃありません。
教師がです。
節度と節制の違いってなんでしょうか?
どちらが大切なのでしょうか?
そもそも、節度って何・・・?

今日は、これらのことについて、
考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「節度、節制」
5・6年の目標・・・・
安全に気を付けることや、生活習慣の大切さについて理解し、
自分の生活を見直し、節度を守り節制に心掛けること

6年生「自分の身は自分で守る」(光村図書)

あらすじ

二つの文章を読んで考えてみる。


今日は、学校で大地震を想定した避難訓練があった、
訓練の後、校長先生のお話があった。
「みなさんの中には訓練で本気にならなくても、と思っている人もいるかもしれません。
東日本大震災で、大きな混乱の中、自分の身を守るために、自分んで判断して行動することで、無事に避難した小学生たちがいました。
学校で教わった通りに、避難所まで移動した。
防災の授業で学んで思い出した。
みなさんも、どうすれば「自分の身は自分で守る」ことができるのか考えてください」


2ヶ月前、ぼくは、交通事故を「起こして」けがをした。
ぼくは、友達と自転車で、どちらが早く公園につけるか競争していた。
ぼくは、一時停止を無視して飛び出して、自動車と出会い頭にぶつかった。
幸い、かすり傷程度で済んだ。
交通安全教室で、ぼくと同じ小学生が、自転車で歩行者を大怪我させた事故もあると聞いた。
ぼくは、最近、「自分の身は自分でも守る」という言葉を聞いた。
それは、事故にあわないようにだけではなく、事故をおこさないようにもつながっているのだと思った。

2 内容項目と教材

節度と節制、この2つは、似て非なる言葉です。
簡単に言うと、

節度はルール
節制はルールを守ろうとする心

です。
「節度ある行動」という表現は、「世間一般の常識から外れない行動」ということです。

教材ごとに、節度(ルール)について考えるのか、
節制(ルールを守ろうとする心)について考えるのか、
重きはどちらにあるのかを見極める必要があります。

「自分の身は自分で守る」はどちらに該当するでしょうか。

「節制」に当てはまります。

それぞれの場合で「節度」は変わります。
そして、それぞれの場合に応じて「節制」の心の緩みやすさに違いがあることに気付くことが、この授業の核となります。

①では「わたし」は、避難訓練に熱を込めて参加できませんでした。
でも、東日本大震災の話を聞いて、自分の身を自分で守ることを、考え始めます。

「自分の身は自分で守る」という節度に対して、
節制の気持ちが足りなかったので、
避難訓練に熱が入らなかったのです。

また、②の「ぼく」は、事故にあった経験から、
「自分の身は自分で守る」こととの重要性を
身にしみてわかっています。

この2つの出来事を並べてみると、
節度はあるが、節制の心にちがいがあります。

「自分の身は自分で守る」という言葉は知っているけど、
「自分には関係ない」と思って節制の心がついつい緩んでしまっています。

自分とは遠い出来事や身近ではないことでは、
節制の心が緩みやすい、ということがここからわかります。

①②の場合は、それぞれどんな節度・節制があるでしょうか。

節度はなにか、節制の心はどうか。
緩んでいるとすれば何が原因か。

子どもたちと話し合ってみたいですね。

大切なことは、「どんなときに節制の心が緩みやすいのか」共通する場合や、そのときの心を考えることです。

1つ1つの場合で、子どもはどう感じているか、話し合ってみましょう。

これまでの経験から、意外と考えが分かれるものです。

また、本音と建前が入り乱れる教材でもあります。
建前ばかりでは面白くないので、本音も出るような雰囲気で授業を進めたいですね!

3 導入

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