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5年「サタデーグループ」【勤労、公共の精神】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『5年「サタデーグループ」【勤労、公共の精神】の授業はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

勤労、つまり働くことの意義を考えます。
働くというと、
給与が発生する仕事を思い浮かべますが、
それだけではありません。

子どもにとっても「働く」ことは
身近な物です。
例えば係の仕事、給食当番、委員会などです。

また、働いたらお金をもらう労働もありますが、
ここではもっと広く、ボランティアなどの
無償の労働も含みます。

そう考えると、働くって広い意味がありますね。

働くことはどんな意味があるのでしょう。
本当の仕事とは、いったいなんでしょう。

今日は仕事について考えていきましょう!

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

5年生「サタデーグループ」(日本文教出版)

C 主として集団や社会との関わりに関すること
「勤労、公共の精神」
5・6年の目標・・・・
働くことや社会に奉仕することの充実感を味わうとともに
その意義を理解し、公共のために役に立つことをすること。

「サタデーグループ」あらすじ

「わたし」たちの学校では、地域をきれいにしようと、
学期に1回、地域の人と協力して町や公園の掃除をしている。

掃除当日、みんなで協力してたくさんのごみを拾った。
すると、6年生の英子さんが「毎週、掃除をしない?」と
誘ってくれた。
毎週土曜日に掃除をすることになり、
グループの名前を「サタデーグループ」にした。

校長先生にほめられたり、他のグループができたりして、
地域をきれいにする運動が盛り上がってきた。

2 内容項目と教材

・勤労とは、辞書で調べてみると
賃金をもらって、一定の時間内、ある仕事をすること。
また、勤めに骨を折ること。
とあります。

・しかし、賃金の発生しない勤労もありますね。
ボランティアや、子どもの活動などです。
この内容項目では、辞書の意味を越えた捉え方が必要になります。

・「わたし」や英子さんの『サタデーグループ』は、
当然ながら無償のボランティアです。
賃金(お金)が目的ではありません。

・では、なぜそこまで「わたし」たちは
そこまでして掃除をがんばるのでしょうか。

・ここには、「勤労、公共の精神」だけでは収まらない、
多様な価値が含まれています。
☆よりよい町にしたいという『伝統と文化の尊重、国や郷土を愛する態度』
☆毎週土曜と決めたことを実行する『希望と勇気、努力と強い意志』
☆ごみのないきれいな公園にしようという『自然愛護』

・これらの道徳的な価値を、子どもはきっと気付いて発表するでしょう。
教師は、多面的・多角的な見方をした子どもを
受け止めてあげましょう。

・多様な価値が出ると、こう思います。
「きちんとまとめられるか不安・・・・。」
でも、大丈夫です。
この教材の柱の内容項目は「勤労」です。

・『働くことの意義に気付く』という柱を持っておけば、
子どもの視点が広がっても、ぶれることはありません。
「なるほど。それって働くということとつながるね!」と
さりげなく本筋に話をもどせばいいのです。


・「わたし」たちは、何を目的に掃除をするのでしょうか。
ほめられたいから?
お金がほしいから?
公園がきれいになってほしいから?
きれいな町になってほしいから?
ごみを捨てない人が増えてほしいから?
生まれた町に誇りをもちたいから?

・様々な目的が考えられるでしょう。
これらは、
①自分のため
②他者のため
の2つに分けられます。

・①自分のため、もっというと
自分の利益のために働くのであれば、
ここまで一生懸命にはならないでしょう。
ボランティアですから。

・であれば、②他者のために働くことが
「わたし」たちの目的であることになります。

・ここで大切になるものが
『想像力』です。
よい町
きれいな公園
公園で気持ちよくすごす人々
それらを想像すると、
人のために働くことが実感として出るので、
仕事にも熱が入ることは、当然だと言えます。

・この「仕事に大切なことは想像力」ということは、
どの仕事にも言えます。
子どもの給食当番、一人一役、係活動、委員会活動など、
全てに共通して言えるのは、
「やったらおしまい」ではなく、
「自分の活動によって、助かったり楽になったり楽しくなったりする人がいる」
ということです。
この未来を想像する力が勤労には大切なのです。

・授業では、未来のことを具体的に考えてみたいですね。
きれいな公園だったら、どんな気持ちになるだろう、と。

3 導入

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