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5年「ミスター・トルネード 藤田哲也」【真理の探究】の指導案はこうする!

こんにちは。
今日は『5年「ミスター・トルネード 藤田哲也」【真理の探究】の指導案はこうする!』
このテーマで教材解説をします。

今日の内容項目は
「真理の探究」
Aの視点で、5・6年生にしかありません。

1~4年生にはない項目。
難しそうな感じがしますが、
ポイントを押さえれば大丈夫です。

では、解説です!

1 教材について
2 内容項目と教材
3 導入
4 発問
5 まとめ

順番に解説します。

1 教材について

A 主として自分自身に関すること
「真理の探究」
5・6年の目標・・・・真理を大切にし、物事を探求しようとする心をもつこと。

5年生「ミスター・トルネード 藤田哲也」(日本文教出版)

あらすじ
竜巻の強さを表す「F」は、日本人の気象学者、藤田哲也が考えたものである。
科学の研究を続けた藤田は、竜巻を研究した。
竜巻が起きると、セスナ機に乗って、被害の状況をカメラに収めた。
大きな竜巻には子竜巻が起こることや、
飛行機の墜落事故が強風が原因であることなどを
研究し続けて突き止めた。

世界の主要な空港にドップラーレーダーが設置されて、安全に飛行機に乗れているのは、藤田の研究のお陰である。

2 内容項目と教材

この内容項目は5・6年にしかありません。
抽象的でわかりにくい概念だからでしょう。

とはいえ、5・6年生にも難しい内容項目ですので、ポイントを押さえて学習する必要があります。

それは「勉強」と「研究」のちがいを考えることです。
結論から言うと、
勉強は、答えがあるものを追い求めること。
研究は、答えがないものを追い求めること。

これに尽きます。
では、勉強をする上で大切なことはなんでしょうか?
研究をする上で大切なことはなんでしょうか?

2つに共通する心はなんでしょうか?
ちがう心はなんでしょうか?

子どもたちと考えてみたくなりますね。

藤田は、竜巻について研究をしました。

それは、使命感とも呼べる気持ちです。

自分が竜巻の研究をして、気象について理解を深めることは、きっと人々の役に立つ。
だから、自分が竜巻の研究をするんだ。

きっとこんな思いから、藤田は研究を始めました。

また、子竜巻の存在を訴えますが批判されます。

ここは、諦めてもおかしくないポイントです。

教材になっているので、スーっと読み流してしまいますが、正解がわからない、本当に答えがあるのかもわからないような状態であれやこれやと方法を試す気持ちは、どんな気持ちだったのか、考えてみたいですね。

いろいろな工夫をする。

言葉で言うのは簡単ですが、工夫をするためにはアイディアが必要ですし、失敗してもめげないガッツも必要です。

また、「次こそ成功するぞ!」という勇気も必要です。

これらの気持ちがいずれも大きかったから、藤田は研究を続けたのです。

そして、それらの思いを支える信念は、「竜巻の秘密を解明して人々の暮らしに役立てる」という思いです。

自分の研究のためという思いもあったでしょうが、それ以上に「みんなのために」という思いが強かったのです。

ということは、多面的・多角的に見れる教材ですね。

藤田が竜巻の解明を続ける気持ちは、『真理の探求』
失敗の連続でもあきらめない不屈の気持ちは、『希望と勇気、努力と強い意志』
みんなのために研究を続けて、役立てたいという気持ちは、『親切、思いやり』
みんなが同じように生活できるようにという、『公正、公平、社会正義』の心もあったかもしれません。

特に、藤田の「あきらめない心」に焦点を当ててしまいがちですが、それは『希望と勇気、努力と強い意志』です。

そうではなく、藤田がしたことはなにか。
研究をする上で大事な心はなにか。

このことを考えるのが「真理の探求」です。

この2つはよく似ている内容項目ですが、区別して子どもの意見を聞くようにしましょう!

この話は、エジソンの話ともよく似ています。

エジソンは白熱電球を発明する過程で、高温になり光る部分のフィラメントの素材で非常に悩みました。

あの素材を使ったり、この素材を使ったり、それこそ宇吉郎のように何度も失敗をしたそうです。

そしてついに見つけた、燃え尽きず、長い間光り続けた素材を見つけました。

それが、竹です。日本の竹が、エジソンの発明を作るきっかけになったのです。

このエジソンの例を出した後に、
『藤田とエジソンの共通する心はなんだろう。』と聞いてみるのも面白いですね!

3 導入

T:教師 C:子ども

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