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生涯学習note2020.04/25

 前回はDISC1の「誓い空しく・2020年エディション」の全曲解説をお届けしました。16000字くらいの分量でしたが、お楽しみ頂けましたでしょうか。
 今回はDISC2の『Snack-O-Tracks』全曲解説をお届けします。10枚組「21世紀の京浜兄弟者」のライナーに加筆訂正を加えたものです。資料として、92年当時にカセットテープで発売された時の解説も付記しておきます。※今回の2020年エディションには、トラック4が収録されておりませんが、そのまま記載しております。よってトラック4以降の曲順とナンバーがズレます事をご了承ください。

DISC2『Snack-O-Tracks』イントロダクション

 コンピというと、納期までにプレマスタリング済のテープやファイルを送ってもらって、それをこちらでマスタリングして入稿、納品する、というのがよくある作り方ですが、『誓い空しく』は各バンドとも録音から携わって、曲の変更やダメ出しもかなりしています。それに対して、この『Snack-O-Tracks』は、「みんな曲出してくれない?」と集めたのをまとめたものです。いわゆる普通のコンピの作り方ですね。同じコンピといっても『誓い空しく』のクオリティに持っていくにはオーバープロデュースが必要でしたし、ものすごく時間やお金をかける必要があったんですね。京浜兄弟社系という、あるひとつのシーンがあるかのように統一感が出ているのは、そのような側面があるからでしょう。まあ、いつの世でも簡単にやろうと思えば出来るんですけど、当時はそれを良しとしなかったんですね。
 前述の10枚組「21世紀の京浜兄弟者」がリリースされた時に、DOMMUNEで以下の番組が放送されました。
<3/19木>■19時〜24時「現代日本音楽史に残された神秘と謎、京浜兄弟社。今明かされる全貌!〜21世紀の京浜兄弟者」5時間SP!出演:岸野雄一、加藤けんそう、松山晋也…。

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 その時の松山晋也さんの発言で「このボックスは、縄文時代と弥生時代の間に、もうひとつ別な文化があった事が発見されたようなもの」というのがありました。どのような文脈で語られていたかというと、80年代ニューウェイブと90年代の渋谷系をつなぐミッシング・リンクとして、京浜兄弟社を位置づけていたという事です。これまでにそのミッシング・リンクを説明する文脈においては、ネオGSという潮流が取り上げられるくらいでした。確かに初期のオリジナル・ラブは京浜兄弟社主催の法政学館ホールのイベント「アポロを探せ」に出演していたし、田島くんにサイケ系のコンピカセットを作ってあげると、すぐ次の月にはそのカセットに収録されていた曲のカヴァーをライブで取り上げるなど、少なからずの交流はありました。私が参加していたバンド、東京タワーズの初期にはGSのカヴァー曲を取り上げていましたが、もうネオGSの頃にはそのようなアプローチはしていませんでしたので、イベントにお声が掛かることはありませんでした。また、京浜兄弟社のメンバーが数多くバイトをしていたCSV渋谷には、ロリポップソニック時代の小山田くんがよく来ていたし、当時札幌の高校生だった砂原くんが最初に参加したイベントが、加藤けんそうくん主催のテクノポップのイベントだったりと、人間的な交流は渋谷系に連なる流れを形作っていました。CSV渋谷についても、別に項目を立てて語ると面白いかもしれませんね。ともあれ、いわゆる渋谷系の研究書のようなものを読んでみても、京浜兄弟社のケの字も出てきません。これはやはり、同時代の内部に居ないと見えてこないことであり、残存する制作物からではうかがい知れない側面もあるのかもしれませんね。しかし、2015年に10枚組の「21世紀の京浜兄弟者」がリリースされたことにより、少なくとも1000部近いコピーが頒布され、世界中の音楽ファンの元に届けられたわけですから、今後は歴史の記述も精密さを増していくことだと思います。

DISC2『Snack-O-Tracks』全曲解説:岸野雄一

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1.もすけさん / 豆腐 -ROUGH MlX-

 バンド編成でライブで再現する場合に必要なパートを絞ってやっており、当時のライブではほぼこの楽器数で成立するようになってましたね。
まあ、ラフミックスとは言いつつ非常に丁寧なミックスで、オリジナルで使っている楽器がオフってあったりと色んな遊びがあって、これも一つの正解でもありますね。よく出来たミックスだと思います。

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2.今堀恒雄 + FRED FRITH / DRIVE -ORIGlNAL TAKE-

 これはキャロサンプの野田(茂則)くんがフリスを招聘して行われた来日公演のライブなんですが、昔から京浜兄弟社周辺ではHenry Cowの人気が非常に高く、その影響も強かったので、当然、Fred Frithは非常に評価の高かったギタリストでしたね。今堀くんがゲストで参加という共演が実現して、みんなでエキサイトして見に行ったのを覚えてます。
Frithは様々なデュオを数多くこなしてきてるので世慣れしてる感じで、丁々発止で行こうと思ってるところがありつつも、今堀くんはスコアをかなり精密にキチンとやろうという姿勢の違いを感じましたし、タイム感がとても違う感触を受けました。とはいえ、リハの時間が殆ど無くて、恐らく当日一回合わせただけでここまで出来るのは流石ですね。Frithは様々な奏法や見せ方・聴かせ方のアイデアを持ってるという意味において、エンターテイナーでもあるなと思いました。そういう所も含めて興味深いデュオでした。

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3.コンスタンスタワーズ / それはカナヅチで直せ -OZASlKI MlX-

 久しぶりに聴きました。多分、この企画ありきで作ったんだと思います。
リミックスを作りたがる人もいますが、僕はあまりよく思ってないところがあるんですよ。ムーンライダーズ「彼女について知っている二、三の事柄」の僕がやったリミックスはすごく上手くいったと思いますし、宇都宮(泰)さんがやったArt Bearsのリミックスは、かなり精密に作られた、本当にリミックスをする意義を非常に強く感じる作品でしたが、80年代にありがちだった、ベースとリズム足したみたいなのは全くリミックスだとは思ってないんですよね。
で、これは何を考えてこうしたのかよく思い出せないんですが、やるとしたら全く別個なアレンジで成立してる位のものにしないと意味が無いと思って、色んなものを極端にしたんじゃないでしょうか。あと、音の抜き差しは今やったとしてもこうやるかもしれないです。

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4.ORGANIZATION / BULLMARK  -DEMO TAKE-

 これは三宅くんがデモテープバトルに持ってきたんだと思います。本当に三宅くんらしい、なんとも捉えようのない、彼のストレンジな側面がよく出ているものですが、これをプログレともテクノともつかない独自な世界にまで持って行った永田くんのディレクション能力もやっぱりスゴいと思いますね。

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5.ラッカスビーンズ / そっとしておいて -ANOTHER MlX-

 3回録音をしたという事ですが、この曲に限らず、納得するまで様々な過程で細かいディレクションが色々あって、私だけでなく山口さんも音色をいじる所までやったんです。MIDIデータがあるから色々と音色の差し替えが出来ましたしね。この曲だと例えば、デモを聴いて録音に入る前に「歌詞に”水虫”って言葉が出てくるのは良くないよ」と言って、同じ意味である”香港足”に変えてもらったりしたんですよね。この時はまだ20代だから人の意見を聞く余地があったから「確かに良くなった!」と受け入れてくれましたが、アーティストエゴみたいなものが30代過ぎると固まっちゃいますよね? この頃は柔軟性があったのでその辺は良かったですね。

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6.ZYPRESSEN / すぺての縦縞は交差したがる -LIVE-

 これは『誓い空しく』発売直前のライブ(1991年8月18日 吉祥寺 シルバーエレファント)という事ですが、ZYPRESSENは早い時期に録音が済んでいたので、みんなミックス済みの同曲をテープで何度も聴いてるんですよね。そういう状態だと曲が頭に入って、譜面上でなく身体で覚えて、その上で自分がどう演奏するか、みたいなことまで持っていけるんです。実は彼らのライブはもうちょっと大人しい面もあるんですが、このライブテイクだと曲を知ってるという確信みたいなものを感じるので、当時のライブでの他の曲と比べても良い演奏になってると思います。

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7.SYZYGYS / EYES ON GREEN -GUITAR'S MlX-

『誓い空しく』のテイクではフェイザー等をかけて、今堀くんのギターの奏法や細かい動きが分かりにくくなってますが、こちらではハッキリとギターを前面に出したミックスになっているので、ニュアンスも十分楽しめると思います。
通常、ロックでもテクノでも、音色の部分で微細な感情の表現をしますが、結局は十二音階の中でしか表現出来てないんです。でも、更に微細にコントロール出来るのではないか、という可能性がSYZYGYSの楽曲にはあったんですよね。その部分が、完璧に構造と構築の人である今堀くんと指向が合って、SYZYGYSでもかなり意気込んでギターを弾いてましたね。そういったコントロールマニアといえる指向は京浜兄弟社全体にも強くある資質だと思いますね。

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8.EXPO / 猿の惑星6 -BLUE SKY MlX-

 リズムといくつかのパーツ、元曲のオーケストラヒットっぽい音等を全部フェーダーを下げて成立させてるミックスなので、コラージュで作ってるメロディラインが、陳腐な言い方をしてしまうと「ネタがよく分かる」ものになっていますね。メロディラインの譜割りを譜面上もしくはシーケンサー上で見たところ、グリッド状で正確ではないんですが、ここでは全く問題無いんですよね。だから、歌メロというものは正確さよりもニュアンスのもので、バックでリズムが入ってれば、ちゃんと歌メロに聴こえるんですが、リズムを取っ払っちゃうと、かえってグリッドが意識化されてしまい、「ちょっと位置がおかしいぞ」となる。そういうマジックが音楽にはありますね。
で、ここは重要なポイントですが、京浜兄弟社には「どこまでやってポピュラーミュージックとして成立するか」という課題と「ポピュラーミュージックとは何か」という大きな命題があったんです。でも、色んな要素を多くの人に好まれるような形にした結果、出来たものは普通の音楽になってしまうんですよね。
 EXPOを一聴するとストレンジな音楽だと感じるかもしれませんが、完全にポピュラーミュージックとして構築してるわけです。とはいえ、この曲を聴いてアヴァンギャルド・ミュージックだとは思わないですよね。いくつか同じメソッドは使ってますが、出てきたものはポップミュージックなんです。それに、単にアヴァンギャルドなメソッドを使っても、それだけでは音楽として魅力的にはなってくれないんですよね。
ですから、音楽の魅力化という事がポピュラーミュージックの必須条件で、どうすれば音楽が魅力的に感じるかというところをとにかく研究し創作してましたね。少なくとも僕にとっては永遠の命題としてやり続けている部分はありますね。その振り幅が今まであったものに近い場合や遠い場合もありますが、やっている事は同じなんです。あとは、何をして「魅力」を定義つけるか?という問題が残ります。
 これはヒッチコックの映画を説明する時によく使う例ですが、大勢の人がヒッチコックの映画を見た後に「面白かった」と言います。しかし、面白いとは言っても、ギャグで笑えた、という意味ではありません。どちらかというと、怖いし、ハラハラするし、恐ろしささえ感じる種類の映画を、ヒッチコックは撮り続けました。それでも人は「面白かった」というのです。「良い映画だった」というと、あらすじレベルで良いお話だったりする場合が多く、「良く出来た映画だった」と言われる場合は、技術的な側面が称揚されている事が多いです。しかし人はヒッチコックの映画を「面白かった」と言うのです。ここでの「面白さ」を音楽における「魅力」と考えていただけると、私の言わんとしていることが見えてくると思います。

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9.モンシロチョーズ / いまあるところ -OUT TAKE-

 当初はこの曲が「誓い空しく」に収録される予定でした。この曲は良く出来てるんですが、これ以上の発展のしようがないんですよ。他にも候補曲の中には、アートベアーズのようなあからさまに海外のものを規範にしたと分かるテイストの曲もあったんですが、アレンジ等の方向で限界が見えるんですね。
「笛吹きケトル」(DISC1収録)は、私がプロデュースして山口さんが音創りしてレコーディングする事を踏まえて、少なくとも100点に近いものを作れる事が目算で見えたので、「他の曲にしましょう」と言って、この曲を退けた覚えがあります。

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10.加藤賢崇 / 膳立て人形

 これは元々、東京タワーズの1984年の曲で、今回収録されているのは1991年に『若さ、ひとりじめ』に収録する予定で作ったものの未収録になったテイクですね。
この曲の作曲者で、東京タワーズのメンバーで伏黒くんが最初に作ってきたテイクは、かなりデトロイト寄りのものでコード感がなかったんですよ。そこに賢崇くんの音程感の無いボーカルが入ると、よく意味が分からないものになってしまったんですね。なので、永田くんに助けてもらったり、トキちゃんのスクラッチも入れて、苦肉の策で今回収録した別なアプローチのテクノにしましたが、これは発表するレベルではない、という事で『若さ~』には入れなかったんです。
 やっぱり、この曲は東京タワーズでやっていたようなニューウェイヴなアレンジでやるのが良かったですし、『若さ~』を東京タワーズ名義で出す手もありましたが、当時新しいテクノが勃興してきた事もあって、ニューウェイヴはダサいっていう雰囲気が一部にありましたしね。

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11.クララ・サーカス / リトル・ジャイアント -ANOTHOR MIX-

このテイクやライブのヴァージョンだとサンプラーのリズム隊が入ってるんですが、『誓い空しく』のヴァージョンではリズム隊を外してます。
今でこそリズムマシンも生演奏と遜色なく聞き紛う事が出来ますが、これはサンプラーでやってるので、どうしても機械的に聴こえて、アクセントとか細かい打点のニュアンスが表現しきれてないんですよ。それに、特にこの曲は変拍子もあるので、ライブでは合奏するためにドンカマとしてリズムを鳴らしてた面もありましたが、生でやっている事を活かした方がいいだろう、という判断でリズム隊を外したと思います。

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12.倉地久美夫とアジャ・クレヨンズ / ザバザバ -LIVE-

この時の造形大はすごく寒くて、管のいる他のバンドはかなりピッチが狂っちゃってたんですが、これはそういう事が関係無い世界で、倉地くんが漫画で描こうとしてる事と(倉地くんは一時期、盛んに漫画作品を描いています。それも物凄いので、いつか発表されると良いですね)、音で描こうとしてる事が完全に一致してるんですよ。更に倉地くんが実現しようと思ってる世界を共有して、良い形のバンドサウンドで実現しているのが驚異的なんです。彼は決して言葉が巧みなわけではないから、自分のやりたい事をメンバーに言葉で伝えるなんて出来ないわけです。
そして、ナルちゃん一人取っても、最良の頃のアルバート・アイラーを凌駕してる演奏がここにあるわけですし、周平も林くんも、ここで何をすべきかなのかを良く自覚した演奏だと思います。
ただ、唯一残念なのが、このステージは雇われPA屋さんがやってたんですが、モニタースピーカーがちゃんと機能してなくて、各プレイヤーにもう少し音をキチンと聴こえるようにすれば、様々な演奏のタイミングが更に精密に出来たはずなんです。ほんのちょっと見過ごしてしまった事によって、永遠に語り継がれる演奏が少しマイナスになってしまい、あらゆることに気をつけてやらなきゃ表現の神様がどんどん逃げていってしまうんだ、という事を、この時に強く感じましたね。
 でも、そこを割り引いても物凄い演奏です。『誓い空しく』に「ザバザバ」を入れたのも、この造形大のライブテイクがあったからこそで、このライブを卓の後ろにコンデンサーマイク2本立てて録って、かつモニターがカチっとしてれば、本当に物凄いものが録れたのに、それが出来なかったからスタジオで録音し直したという事です。でも、残念ながら、この日の再現にはなってくれなかった。だから、僕にとってはどちらかというと、「誓い空しく」のヴァージョンよりも、こちらが本テイクですね。

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13.岡村みどり / 雨天決行変奏曲 -映画のファーストシーンより-

8mm映画「野球刑事ジャイガー3」の冒頭ですね。賢崇くんと映画を作ると、彼も独自な能力を発揮してすごく面白いんですよね。東京タワーズを始めた頃は知らなかったんですが、ある日、彼が映画を沢山見てると知って、タワーズの練習が終わった後によく文芸坐や大塚名画座に行って映画を見てから、安いサ店で粘って延々と映画談義をしていました。
 この曲は作曲が山口でアレンジがミントリさんとなっていますが、この頃はまだ、曲が誰のものっていう意識がスゴく低かったんですよね。その後、音楽が仕事になると、誰が著作者かという事が重要になってくるわけで。これはみんなでやったからみんなのだよね、っていうものなんだけど、誰かの(c)にしなきゃいけないんです。でも、個人で作った曲でもそれは何らかの影響があるんですが、では、この曲にも(c)Van Dyke Parksって付けるのか?っていうと、そうでは無いわけですよね。そのシステムは音楽を作る上でどうなのか、と思います。

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14.どくろ団 / 野球王国 -インストテイク・映画のラストシーンより-

 曲の説明については「誓い空しく」の解説に書いたので、ここでは自分の感情について書きます。これを聴いて、まず、自分の不甲斐なさに腹立たしくなるという感情が起こりました。自分の表現したい世界のある限られた部分が、ここでは実現出来ていて(実現することは稀です)、更にこれを聴いた人とは共有出来るわけですよね。当たり前のことですが、これは非常に大きな喜びなんです。でも、それがより精密かつクオリティが高いものを、自分の人生においてもっと量産できたはずなんですが、現時点でそれが出来てない所に自分の不甲斐なさを感じると同時に、ある別な生き方をしたら実現出来たかもしれないという後悔の念が起こってしまい、いたたまれない気持ちになってしまいましたね。何か別な生き方をしたら、もっとたくさん、自分の表現したい世界が実現し、それを大勢の人と共有できたかもしれない、ということです。全く個人的なことで申し訳ないんですが、……正直なところ、そういう複雑な感情が巻き起こったという事ですね。

DISC2『Snack-O-Tracks』クレジット

DISC2
Snack-O-Tracks

Cassette Tape
Released: 1993 (reissue:1995)

1.もすけさん / 豆腐 -ROUGH MlX-
作詞・作曲:もすけさん

2.今堀恒雄 + FRED FRITH / DRIVE -ORIGlNAL TAKE-
作曲:今堀恒雄・FRED FRITH

3.コンスタンスタワーズ / それはカナヅチで直せ -OZASlKI MlX-
作詞:岸野雄一 作曲:岡村みどり

4.ROOF TO ROOF -OUT TAKE-:ドミニクス
作曲:蓮実重臣

4.ORGANIZATION / BULLMARK  -DEMO TAKE-
作曲:三宅剛正

5.ラッカスビーンズ / そっとしておいて -ANOTHER MlX-
作詞・作曲:幸喜睦子

6.ZYPRESSEN / すぺての縦縞は交差したがる -LIVE-
作曲:今井弘文

7.SYZYGYS / EYES ON GREEN -GUITAR'S MlX-
作詞・作曲:冷水ひとみ・西田ひろみ

8.EXPO / 猿の惑星6 -BLUE SKY MlX-
作曲・編曲:EXPO

9.モンシロチョーズ / いまあるところ -OUT TAKE-
作詞・作曲:高橋久美子

10.加藤賢崇 / 膳立て人形
作詞:坂本勝 作曲:伏黒信治

11.クララ・サーカス / リトル・ジャイアント -ANOTHOR MIX-
作詞:ユミル 作曲:トモコ

12.倉地久美夫とアジャ・クレヨンズ / ザバザバ -LIVE-
作詞・作曲:倉地久美夫

13.岡村みどり / 雨天決行変奏曲 -映画のファーストシーンより-
作曲:山口優 編曲:岡村みどり

14.どくろ団 / 野球王国 -インストテイク・映画のラストシーンより-
作曲:岡村みどり・岸野雄一

●資料 オリジナル・カセットテープ版『Snack-O-Tracks』 ライナー

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※オリジナルライナーより転載
『誓い空しく』の持つ普遍性と共に兼ね備えている奥深さを更に追求するかの如く、同作のアウトテイク・リミックス・ライブバージョンetcを惜しげもなく収録した本作品は当初、1992年8月5日・6日 原宿 クロコダイルにて行われた、「京浜兄弟社プレゼンツ 誓い空しく SPECIAL2DAYS」の通し券を電話予約した人に、翌1993年にプレゼントされたカセットテープとして世に出された。その後、1995年にジャケット改訂の上、マニュアルオブエラーズより正式に発売され、今回が初のCD化となる。
 基本的に『誓い空しく』と同じ構成となっているが、ハイポジは権利関係、ART CORE FUNKは音源の関係で初版より、そしてドミニクスは許諾の都合で本版では未収録となっている。
 なお、カセットでは「野球王国」の後に、加藤賢崇の1991年発売のソロアルバム『若さ、ひとりじめ』の楽曲である、「河童天国」「グッド・タイミング・ザ・ワールド・オブ・ラブ・ソング」「宇宙フーテン旅行」のカラオケと、アウトテイクの「膳立て人形」が収録されていたが、カラオケは2014年5月に同作がリイシューされた際にアディショナルトラックとして収録されたため、今回は割愛し、「膳立て~」も本盤の構成上、本来のカセットA面とB面の間へと収録順を変更した。

豆腐/もすけさん
バンドアレンジ用に作られたラフミックス・バージョン。

Drive/今堀恒雄 + FRED FRITH
もともとは今堀恒雄が89年4月29日ロマニシェス・カフェで行われたフレッド・フリスとのデュオのために書き下ろしたこの曲の、そのオリジナル・ライブテイクを収録。ウルトラ・レア!

それはカナヅチで直せ/コンスタンスタワーズ
レインボー重力コンプレッサーによる、超圧縮サウンド。

ROOF TO ROOF/ドミニクス
本編収録「津久井湖」の一つ前の歌詞バージョン。オケは本編と同じもの。この曲は、もっと以前は「息子さん」という曲名で演奏されていた。

BULLMARK/ORGANIZATION
「オーガニゼーションの素」と題された彼らの未発表デモテープからの収録。

そっとしておいて/ラッカスビーンズ
この曲の録音は3回行われており、これは2回目のテイク。

すべての縦縞は交差したがる/ZYPRESSEN
本編発売直前にシルバーエレファントで行われた数少ないライブ音源。

EYES ON GREEN/SYZYGYS
本編のライナーには記されていないが、この曲でギターを弾いているティポグラフィカの今堀恒雄のプレイをフィーチャーしたスペシャルリミックスバージョン。

猿の惑星6/EXPO
23区内在住老人終日外出禁止法案設立キャンペーンの為の特別リミックス。

いまあるところ/モンシロチョーズ
本編収録予定曲だったが、結局アウトテイクになった幻の書き下ろしナンバー。もちろん未発表。

膳立て人形/加藤賢崇
「若さ、ひとりじめ」唯一のアウトテイク。84年にこれを作曲した伏黒信治本人によるハウス・リアレンジが試されたが、結局本編には収録されなかった。

リトル・ジャイアント/クララ・サーカス
リズムマシンを入れて最初にトラックダウンしたテイク。リズムを抜いた本編のテイクは、マスタリングの直前に作られたもの。

ザバザバ/倉地久美夫とアジャ・クレヨンズ
'89年10月21日造形大で行われたライブを収録。ビデオ音声のため音質は悪いが、演奏の凄さは充分伝わるであろう。本編のテイクはこのライブを元に作られたという。

野球王国/どくろ団
岸野雄一監督の映画「野球刑事ジャイガー3・野球死すべし」のオリジナル・サウンドトラックとして、変奏曲とインスト・バージョンの2曲を収録。本編も映画の中でミュージカルシーンに使われている。

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