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【R18官能小説】官能作家"霧山純生"の情事 愛欲ハーレム 第1話「温泉旅館で姫始め」

♦︎ 官能作家"霧山純生"の情事シリーズ第3弾!

♦︎第一弾 赤いルージュの女: 官能作家 霧山純生の情事 官能作家霧山純生 (愛欲書館) 

♦︎第二弾 アイスドール: 官能作家 霧山純生の情事 官能作家霧山純生 (愛欲書館)


官能作家"霧山純生"の情事 愛欲ハーレム 

♦︎あらすじ


 霧山と麗奈そして美月の三人は冬休みを利用して温泉宿にやってきた。ゆっくり(エッチに)休養するはずが、明るい表情の麗奈から…。

「先生。わたしね。風俗嬢になろうかなって。いいですか?」
「…は?」

 絶句する霧山。

 そして三作目にしてやっと霧山の私生活が…。

「へえ。面白そうな子ね。今度のあなたの恋人って」
「そういう君だって、私の妻ではあるが、若い恋人と好き勝手によろしくやってるじゃないか」

 さらに、麗奈の後輩の、ちょっと変わった性癖の持ち主である琴葉(処女)が霧山を混乱させる。

♦︎登場人物


・霧山純生(きりやますみお)
主人公
作家
理知的でSな面も
年齢は40代の半ばぐらいだと思われる
美月と麗奈に恋人シェアされている
・仁科美月(にしなみつき)
21歳
大学を中退後、実家である老舗料亭の若女将をやっている
霧山の恋人
エピソードは「赤いルージュ女」へ

美月

・氷見麗奈(ひみれいな)
21歳の女子大生
名門であるJ大学文学部に在籍
在学中に作家デビューした
美月の親友
才色兼備の超美人
霧山の恋人
エピソードは「アイスドール」へ

麗奈


・八重山琴葉(やえやまことは)
20歳の女子大生
麗奈の後輩

琴葉


・明覚しのぶ(みょうがくしのぶ)
39歳
霧山のオープンマリッジ妻
某自治体都市計画部の管理職

明覚しのぶ

☆**‥…★…**☆**‥★…‥**☆

第1話「温泉旅館で姫初め」

 東京の西の外れに、私が贔屓ひいきにしている会席レストランがある。大谷石で作られた大きな蔵を飲食店に改装した店だ。天井の高い、広くほの暗い空間は居心地がよく、ゆったり寛いだ気分で食事を楽しめる。月に一度は都心から車を飛ばしてこの店を訪れていた。

 恋人の美月を見初めたのもこの場所だ。歴史ある老舗料亭の一人娘である美月は、来るべき将来、若女将になるための修行の一環として、大学に通いながらこのレストランでアルバイトをしていた。

 しかし父親が過労で倒れたのをきっかけに、実家である料亭の将来と自分自身の未来を熟考した結果、大学を中退し、二十一歳の若さで若女将になる道を選んだのだ。小柄でもの静かな愛らしい彼女に、そんな芯の強さがあったとは私も意外だった。

「美月がいないと霧山先生も寂しいでしょう」 
「まあね。そういえば、この前、Y県まで高速を乗り継いで美月に会いに行ってきたよ」
「へえ。先生は彼女に御執心ですからねぇ」
「ははは。その節はご主人にも世話になった」
 
 美月の噂話をしている相手はこのレストランのオーナーだ。精悍な顔立ちの五十がらみの男で、十年ほど前に資産家の父親が亡くなったのを機に、大して興味を持てなかっサラリーマンを辞め、家業を継いだと聞いていた。若い頃から相当の遊び人だったことも。

「先生が美月を籠絡するお手伝いをしたつもりが、蓋を開けてみたら両思いだったんだから驚きましたよ」
「うむ。それは同感だ」
「それでどうなんです。若い女の体は。たまらんでしょう。羨ましい限りだ」
「そんなことを言ってるご主人だっていろいろ噂を聞いてますよ」
「えっ。それは、こんなマジメな男をからかっちゃいけません」
「ははは」
「ふふふ」
 
 私とオーナーは共犯者めいた忍び笑いを漏らした。

「実は先生…ここだけの話なんですが、変わった女と知り合いになりましてね。二十歳の大学生なんだが…」
「ほう。どんな風に変わっているんですか」

 オーナーと私の声はますます低くなり、それ比例して距離も近くなった。はたから見たら怪しい男たちが悪巧みをしているように映るだろう。

「私が話すよりも、まあ、今度会ってみてください。先生の官能小説のネタに使えるんじゃないかな」
「んん?」
琴葉ことはという女なんですがね。私にはちょっと手に余るというかね」
「ほう?」

 著しく興味をそそられた私が身を乗り出したところで、

「ところで先生は温泉はお好きですか」

 急に話題が変わったので面食らった。温泉よりもその琴葉という女のことを聞きたかったのだが。

「温泉?いや、そうだね。のんびり温泉に浸かる暇が無いからあまり行ったことは無いが。嫌いじゃないかな。で、その琴葉という女が…?」
「私の知り合いで温泉旅館をやっている人間がいましてね。もしも先生さえよければ泊まりに行ってやってくれませんか。宿泊料金は俺の顔でサービスさせますんで」 
「…何か事情がありそうですね」
「ええ。それが…」

 オーナーは私の前の席にどかっと腰を下ろした。ランチタイムも終わり、居た客がすべて帰ってしまったのをいいことに、仕事をサボって話し込むつもりのようだ。

「それが、コロナの自粛が明けても客足の戻りが悪いみたいで、メインの客層だった外国人たちがぱったりだそうなんで」
「ああ、なるほど」
「旅館はY県にあります。車なら美月の実家も近い。先生が可愛がっている美月と一緒にしっぽり水入らずで過ごすなんてどうでしょう」
「ううむ」
「広めの離れを用意させますんで」
「う、ううむ」

 なかなか良い話しだ。というか非常に良い。美月と…そうだ、どうせなら麗奈も連れて行こう。温泉旅館の離れで誰にも邪魔をされずに恋人ふたりと三人でゆっくりしっぽり過ごすなんて、ああ、最高じゃないか。

 元々、正月明けの美月の休暇に合わせ、どこかのホテルでゆっくり過ごそう、大学が冬休みに入る麗奈も途中から呼んで三人で新年の姫初めを、と計画していたのだ。

 若女将になったとはいえ、美月はまだまだ修行中の"若女将見習い"の身である。働き詰めでは疲れるだろうというご両親の配慮からか、定期的にまとまった休暇をもらっていた。

「会える時にいっぱい可愛がってくださいね」

 甘えてきた美月へ、もちろんだよと私は約束した。

「あのうご主人。その温泉旅館の話しなのだが、是非、お願いしたいのだが…」
「ん?なんでしょう」
「それが…ね」

 美月のほかにも連れて行きたい人間がいると話さねばならない。

「三人でお願いできるかな。そのう、美月は連れて行くのだがね」
「えっ!それは…構いませんが。二人よりも三人のほうが旅館も喜ぶでしょうし」
「うむ」
「で?」
「うん?」
「三人目は誰なんです」
「ううむ」

 詮索してくる目から視線をそらす。私が美月と麗奈という若い女ふたりから、恋人としてシェアされているなどと説明しても、きっと理解できまい。だが、宿泊料をサービスしてくれるというのに嘘をつくのもよろしくない。

「美月の友人をね。連れて行こうと思ってね」

 だから本当のことを言った。すると、

「美月の友人って…それ女子大生ですよね。まさか男じゃないでしょう」

 すかさず突っ込んできた。まあ、当然の反応ではある。

「だめかな」 
「いや。だめじゃない…ですが」
「では三人でよろしくお願いします。時期は…」

 否定も肯定もしない私へ苦笑いを浮かべたご主人は、すぐに好色そうな顔(それが彼のデフォルトだが)になった。

「先生も隅に置けませんね。美月だけでなく、その友人の女もモノにするとは。はあ。負けました」
「…」

 色恋に勝負も何も無いと思うが…結局のところ、ご主人の読みは当たっているな。

 

第2話へ続く


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