見出し画像

春の支度、ピンク

このところ、気が付けばピンク色にばかり目が行ってしまう。

春を目の前にして買ったのは、桜の花びらのような色の丸襟ブラウス。それから、風に吹かれれば今にも飛んで行きそうなローズピンクのワンピース。猛烈にピンクを愛した二十歳の頃の反動か、ここ数年はピンクに見向きもしなかったのに。

だけど、すっかり御無沙汰していたピンクをコーディネートに加えてみると、まるで眠っていたときめきが目を覚ましたかのような気持ちになった。クローゼットの大半を占めているグレーやネイビーと合わせれば、コーディネートが突如として春めき、熟れてくれる。ちょっとした企みのように真っ黒なコーディネートから微かにピンクを覗かせるのも面白い。恐るべし、ピンクの魔力。

秋の中頃、一刻も早く解禁したかったブーツは、もうシュークローゼットに仕舞ってしまった。半年前には腕を通したくてうずうずしていたウールのコートだってもう着たくないし、できることならパーカとスカートだけで出かけたい。だけど、寒さを疎んでいたって仕方無い。まだアウターやタイツは脱げないかもしれないけれど、とりあえずは小物やインナーのシャツなんかを少しずつ春に近づけてみれば愉しいんじゃないかしら。ピンクを使って。

鮮やかであれど、淡いトーンであれど、自分の肌の色にぴったりハマるピンクを意識すれば、子供っぽさや野暮ったさを感じさせない筈。色白の人には柔らかなピンクがよく合うし、小麦色の肌にはヴィヴィッドなピンクがとても素敵。どちらにしろ、美しい植物を想わせる色味のピンクを選ぶのがおすすめです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?