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小牧幸助文学賞参加作品

「再会」
湖の底で待つ彼女に今夜ついに会いに行く。

「季節」
行く春は追わず、冬をひそかに抱きしめる。

「悲しみは尽きず」
零れ落ちる涙はただ滝となって海を広げた。

「踏みしめる」
旅路は果てしなく、靴跡だけを刻んでゆく。

「愛の夜」
月影に隠れて、君と秘密の口づけをかわす。

「心残り」
僕が死んだ後も君は愛してくれるだろうか。

「刻まれたもの」
戦友は笑い乍ら死んでいく。その悲しい瞳。

「それでもなお」
殺伐とした荒野を老人は独り誇り高く歩む。


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