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【初心者メンテナンス記録】AGILEST DURO 28cへ換装した感想

乗り手:68kg ロードバイク2年目
   ライドは週末のみのエンジョイ勢
自転車:スペシャライズド ルーベスポーツ2021
ホイール:マヴィック キシリウムSL

これまでのタイヤ遍歴

初期装備〜スペシャライズドターボプロ

初めてロードバイクに乗り始めてから、およそ半年、3000km走った辺りでチューブレスタイヤに交換してもらった。
初期装備タイヤはスペシャライズドターボプロ28c。スペシャライズドのオンライストアでは7,000円弱で購入できるタイヤ。
3000km走ったとはいえ、パンクは一回もなくまだまだトレッドも残って使えそうだったが、

  • タイヤの旬は過ぎてるよ、とのスタッフさんのアドバイスをもらったこと

  • シーラントがパンクをすぐ塞いでくれるというチューブレスタイヤのWeb記事を見て、ロングライド派の自分にピッタリじゃないかと思ったこと

  • 初期装備ホイールをMavic キシリウムSLに換装するタイミングでタイヤも工賃不要で替えてくれるとのこと

  • キシリウムSLはリムテープ不要でチューブレスタイヤを装備できるので、チューブレスが正義!と勝手に解釈したこと

  • ルーベに乗る前に半年、クロスバイクに乗っており37cというママチャリ並みのタイヤから28cになったせいかグリップに不安を感じていたこと

があり、ホイール交換と同時にタイヤも替えてもらったのだった。
パンク修理講習会は2回も受けて、自分でも何度かチューブ交換の練習はしたけれど、出先で交換した経験のない自分としては、パンクトラブルが何より怖かったのが一番の要因だったと思う。

iRC FORMULA PRO 30c

新タイヤはweb記事を色々見て、iRCのフォーミュラプロRBCC30cを選択。
決め手は、iRCさんが車椅子テニスの国枝慎吾選手をサポートしてるという記事を見て、車椅子テニスというおそらくグリップ命の競技で世界チャンプの足元を支えてるのすげえな、と思ったこと。
下りの苦手な自分は土山峠の下りで二度ほどタイヤを滑らせて怖い思いをしたことがあり、グリップのいいタイヤが欲しかったのだ。
レースをするわけでもないので、タイヤの太さもより太い方がグリップも乗り心地も良いんじゃないか、と30cにしてみた。
耐パンクに特化したX-GUARDも考えたが、折角ホイールが軽くなるのに、タイヤ周りが初期装備運用より重くなるのはどうかと思い、チューブレスならパンクしてもシーラントで塞がるんでしょ、とノーマルのRBCCに。
シーラント代等々合わせて前後輪で約20,000円。
自分にとって清水の舞台から飛び降りる額ではあるが、ホイール交換の高揚感が後押しした。

ちなみにタイヤ周りの重量比較
・ターボプロ28c
   280g+チューブ100g=380g
・フォーミュラプロ30c
   335g+シーラント40g=375g
ほとんど変わらない。

ホイールについては、スペシャの初期ホイールR470はなかなか優秀でキシリウムSLとは300gくらいしか変わらない、とカミハギサイクルさんのブログで見た。

ホイールとタイヤを同時に交換したので、以下の感想はそのつもりでご覧いただきたい。

漕ぎ出しは、以前に比べて明らかに軽くなった。まあ、ホイールが300g軽くなればそういうものかもしれない。

加速・巡航速度維持も良くなった。
巡航速度28km/hくらいで走っていたところが30km/hまでスっと上がり、そのまま維持できる。
リムハイトはほとんど変わってないので、これはタイヤの性能が大きいかもしれない。
ディープリム履いたことないから知らんけど。

大垂水峠の東京側を下っていた時、同じような体格の方がエアロフォームで下っていたのに、自分はアップライトの姿勢のまま追い抜きかけたことがある。条件の違いがわからないので参考にもならないが、転がり抵抗の良さを感じたエピソード。

乗り心地は違いを感じることはできなかった。
自分が鈍感なのもあるだろうが、スペシャのルーベと言えばフューチャーショック機構。
コラム付近にショックアブソーバーがあるので、路面の突き上げや不快な振動はカットしてくれる。
ちなみに、自分はパッドのあるグローブはしたことがない。パッドなしのグローブで300ブルベ走っても一切、手は痛まなかった。

一番感動したのは、グリップの良さ。
自分がよく行く宮ヶ瀬湖の南側に土山峠という2kmほどの坂があるのだが、中々に右へ左へとカーブが続き、カーブ外側には結構砂が溜まっているので下りの苦手な自分はおっかなびっくり下っていた。それでも飛ばし気味に降りてくる車を避けるため、少し外に膨らむと直ぐに滑りそうになるので、土山峠の下りはなるべく避けていた。
しかしフォーミュラプロに変えてからは、下り坂で怖い思いをすることは格段に少なくなった。ヘアピンカーブでも行きたい方向にしっかり曲がってくれる。
ホイールの剛性などの要素も関係あるだろうが、やはりグリップ感はタイヤが寄与する部分が大きいと思う。

週末サイクリストの自分にとっては速く走れることよりも、しっかり曲がってしっかり止まれることが何より重要で、このグリップの良さが気に入って4000kmで履き潰した後、もう一度28cで同じフォーミュラプロを購入している。

逆に不満を感じた点は、耐パンク性能。
30cと28cで計6,000km程走ったが、その間におそらくパンクは4回、そして内3回はシーラントで塞ぎきれないパンクだった。
初めてのパンクは自宅近くの下り坂を降りていた時。
何の前触れもなく、ブシューという音と共にいきなり派手に前輪のシーラントが噴き出して、アレよアレよという間にフロントの制御が効かなくなり、落車しかけた。
歩道に上がって見てみると直径1cm程の薄くて丸いピザカッターの刃が割れたような金属がタイヤにめり込んでいた。
取り除いて携帯ポンプで空気を入れると、何とか乗れそう…とサドルに乗った途端、噴き出すシーラント。交換して500kmも走ってないのに…
最終的には自転車屋さんでハッチンソンのチューブレス用パッチを買って修理したものの、フロアポンプで血管切れそうになりながらビードを上げる作業を経験した。
その後も塞ぎきれないパンクの度に、ビードを落としてパッチを当てて戻す作業をしたのだが、3回目のパンクの際はお店でお願いしてもビードが上がらず、やむを得ずチューブを入れて乗ることになった…
ターボプロで一度もパンクしたことないのに、パンクに強いはずのチューブレスでめんどくさい目に遭ったので次に履き替えるときはクリンチャーに戻そうと決意したのだった。

AGILEST DURO 28c

前置きが長くなりました。
長くなり過ぎました。
ようやく本題。

クリンチャーに戻す決意はしたものの、2回目のフォーミュラプロはまだ1,800kmしか走ってなく、貧乏性の自分は履き潰してから替えようと思っていた。
しかし、後輪にチューブを入れて運用し始めてから2ヶ月弱、裏ヤビツを下っている最中にまたもや後輪がパンク。この日に限ってツールケースをサドルバッグに入れ忘れており、嫁さんにレスキュー要請してどうにか帰宅。
自宅でチューブ交換したが、チューブを入れて運用していても、ビードは上げなきゃならないのが、チューブレスタイヤ。ツールケースをパンク当時に持っていたとしても携帯ポンプでビードを上げるのは至難の業だと気付き、このパンクこそ天の啓示とばかりにタイヤ交換することにした。

同じiRCのアスピーテプロが割と出たばかりなのでそちらも気になったが、他社の製品も使って見たかったので、最近評判のいいパナレーサーのアジリストを試すことにした。
そして、ここ最近、パンクが多かったので厄除けの意味も込めて耐パンクに振ったduroを選択。
前後輪2本分+チューブ2本でおよそ14,000円也。
安くはないけど、フォーミュラプロの20,000円に比べるとお財布には優しい。

🔹重量比較
・フォーミュラプロ28c
   315g+シーラント40g=355g
・アジリストduro28c
 250g+チューブ100g=350g
やっぱりあんまり変わらない。

🔹タイヤ交換
タイヤが伸びやすいというiRCさんのタイヤはビードを落とすと素手でも割と簡単に外せてしまう。
アジリストduroは耐パンクベルトが全面に張ってあるというだけあってか、中々にサイドが硬い印象。素手ではめられる気は全くしない。
あと、自分は初心者なのでタイヤのローテーション方向を示すサインがなかったことに戸惑った。フォーミュラプロでは示されていたのに、どこかで見落としてるんじゃないかという不安感…「このタイヤには回転方向の指定はありません。」とかパッケージに一言あっても良いような気はする。ベテランの方々には笑われてしまうような話でしょうけれども…

🔹漕ぎ出し
タイヤ保護用のワックスか何か塗ってあるようで、初めて漕ぎ出した時は、パリパリと何かが破れるような小さな音がしてビックリした。webマニュアルには1000mは慣らし運転しろ、みたいなことが書いてあった。
1000mも走らないうちにパリパリ音は無くなった。
後輪にフォーミュラプロとチューブで運用していたのもあってか、漕ぎ出しのもっさり感じていた感覚は無くなった。
かと言って、シーラントのみで運用していた時のフォーミュラプロと比べて明らかな差は感じなかった。

🔹加速・巡航性能
加速に明らかな差は感じなかった。
巡航性能はフォーミュラプロと比べて少し早めに踏まないと速度を維持できないようなイメージ。
自分は早くても国道134号をせいぜい35km/h弱で走るのが関の山、少し疲れると30km/h出ない鈍脚なので、もっと高い速度域だと違うのかも?
宮ヶ瀬湖南岸の向山トンネルを出てやまびこ大橋交差点までのホントに緩い下り勾配でフォーミュラプロなら漕がないでも少しずつ速度が上がっていったのに、アジリストduroは少し踏まないと速度が上がらない。そんなイメージ。

🔹乗り心地
全体的な乗り心地は長距離を乗り込んでないのでなんとも言えないが、明らかに違いを感じたのは、小さな段差の乗り越え。
道路に設けられたハンプを越えたときに振動の収まりが早い。カーブ等にある連続したハンプも不快に感じない。ハンプを越えてガタンと言った次の瞬間には振動が収まっており、連続してハンプが設置された道を走るのも苦にならない。
フォーミュラプロでは5Barに達しないくらいで乗ってたので、アジリストduroで7Bar入れて、このように感じるのはスゴいことなんじゃないだろうか?

🔹グリップ
土山峠や悪天候後の裏ヤビツを下りてみたが、フォーミュラプロと比べて明確な差は感じられなかった。
つまり、ガッチリとグリップしてくれ、不安を感じることはなかった。

まとめ

耐久性・耐パンク性能はこれからだが、フォーミュラプロとの一本あたり3000円近い価格差を考えるといいタイヤだと思う。大雑把に定価で行けば、フォーミュラプロ2本買うお金でアジリスト3本買えちゃうわけで。あとは、耐久力がどれほどか。
初期装備のスペシャライズドターボプロと比べたら同じような値段だが、ターボプロを選ぶ理由は見つからなかった。

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