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日本人の心 16 パチンコ

日本人が当たり前のことだと思い疑うこともないこと、一つは日本の開業医の問題。人の命を預かり、やる気、能力が問われる大事なお医者さま、それなのに日本人は医者の子供が医者になるのは当たり前と思っていることです。つまり商店街にある医者という家業を継ぐことは何の不思議でもないのです。海外にもホームドクター制度はありますが、国がしっかり管理するシステムとしてちゃんと機能しています。そこが日本のあいまいな「かかりつけ医」と違うところです。アメリカではきちんとした医療設備のある大病院と契約して手術室を使わせてもらうので開業医でも設備にお金をかけずに自分で手術が出来るのです。もちろん専門的な手術は大病院に任せます。その為、なりたくない人が医者稼業を継いだり、金儲けの為に稼業を継ぐこともないとは言いませんが、決して多くはないのです。

前置きが長くなりましたが、今日はギャンブルの話をしてみたいと思います。日本はギャンブル依存症大国と言われていることをご存知でしょうか?2009年とやや古い調査ですが、日本のギャンブル依存症率は5.6%でアメリカの0.6%やマカオの1.78%と比べるとだいぶ多いです。子供を車に置いたままパチンコをしていて子供を死なせた母親や生活保護の人が殆どの金をパチンコにつぎ込んでしまうこと等もよく耳にします。海外では競馬・競輪など公営ギャンブルは日本と同じでしょうが、身近なギャンブルという点では何でも賭けにしてしまうイギリスのブッキーや豪州パブでのスロットマシーンなどは日本のパチンコ屋から見れば可愛いものです。

考えて見ると戦後の闇市など闇ものが取締りを受け徐々に正常化していく中で主に在日朝鮮人がやっていたパチンコ業界だけは日本社会党に献金することで庶民のささやかな楽しみを奪うなという理屈で生き延びて来ました。お父さんが会社帰りにパチンコ屋で当てたチョコレートなどを持って帰るそんな風景が庶民の生活だったのです。だいぶ前ですが、釘師サブやんなんて漫画までありました。私の若い頃はパチンコの景品を買い取り屋が買い取る商品は釣り糸でした。何故釣り糸なのか今でもさっぱり分かりません。いずれにしても国民全員が知っていながらこの換金商品がぐるっと回ってパチンコ屋に戻る仕組みをギャンブルだと言わずに換金という言葉で誤魔化して来ました。この間、政府は何をしていたかと言うと釘や台を調節して出玉率をコントロールし、過剰なギャンブルにならないように指導するだけでした。つまり国全体がパチンコ業界を守って来たのです。

そして機械化・電子化が進み、釘師が廃業する時代が来ると、今まで誤魔化してきた売上が全てガラス張りになります。すると今度はそれまで大儲けしていたパチンコ屋がターゲットとなりニセのパチンコカードが横行し、その防止策とのイタチごっこが続きました。(実はこれもパチンコ業界の自作自演で税金逃れの新たな一手とも噂されましたが真実は闇の中です。)社会党が衰退する中、警察は指導する立場から積極的に業界を守る側に回り、警察のパチンコ業界への天下りもどんどん増え、今や最強の支援者になっています。

金融業界がオプション取引を導入しようとした時、政府はこの取引は賭博に当たるとしてだいぶ抵抗しましたが、世界の潮流には叶わずいやいや認めざるを得ませんでした。この時の財務省担当者はパチンコのことはどう思っていたのでしょう。既得権者に極めて弱い日本の政府はパチンコ業界を潰すことなど絶対に出来ないのです。いや国民もそこまでは望んでいないのかも知れません。

カジノ法案が可決され、今後日本でもどこかにカジノが出来ることになりそうですが、せめてパチンコ業界をなんとかしてからにして欲しいものだと思います。

余談ですが、日本財団という色々なところに寄付をして喜ばれている財団があります。この財団は元々日本船舶振興会という名前で競艇の売上から上前を跳ねるヤクザ見たいな団体だったのですが、当時、笹川一族に逆らう人など日本には誰もいませんでした。本来公営ギャンブルなら政府に入るべきお金が財団にがっぽり抜かれ、善意の寄付をすることで今やこの義賊のことを悪く言う人もいなくなりました。まあ政府の無駄遣いと比較すればまだましと言うことかも知れません。

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