推しがふいにいなくなった話③

推しのいない生活が少しずつ日常になってきた。

昨今の世界情勢により、日々をサバイブする糧であったライブエンタメが根こそぎ奪われてしまった上に推しの謎の失踪というダブルパンチで、正直しんどかった。ただこういう時に好きなものがたくさんあってよかったなと思う。映画を観てそれについて友人とzoomで語ったり、オンラインでボードゲームをしたり、どうぶつの森でサメを釣ったり、野球を観たりラジオを聴いたりお酒を飲んだりしてなるべく楽しく日々をしのいでいる。特に趣味も多くなく、単推し!みたいなスタイルだった人は今ごろ息をしているだろうかと心配だ。(だいたいそういう人はTwitterの更新も止まっている)

私はいわゆる「推しロス」をこれまで経験したことがなかった。アイドルの沼に浸かるようになって約8年、本現場というものを3グループほど渡り歩いてきたが、ありがたいことにこれまでの推しは今もみんな現役だ。

もちろん推しの卒業や引退、恋愛スキャンダルその他について、これまで想像してこなかったわけではない。「いつまでも推せると思っちゃダメだよ、今のうちだよ」的なことを本人に直接言われたこともある。

アイドルは無責任に「好き!可愛い!推せる!」みたいなことを言えるから最高だなぁと常々思っていた。これが本当の恋愛だったらそうはいかない。そこには必ず責任が伴う。ただしアイドルは好きなだけ甘やかせる代わりに、突然終わりがくる。こちらの意思なんて介在する余地はない。

とはいえさすがにこんな「自然消滅」みたいなパターンは想定していなかったなぁ。わかったようなふりしてるけどまだまだ全然呑み込めない。


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