推しがふいにいなくなった話②

週に一度のFC会員向けメルマガはだいたい火曜の18時台に届く。最近は毎週火曜の17時くらいからそわそわして胸が苦しくなる日々が続いている。2日前の火曜も18時を過ぎ、おそるおそるFCページを更新した。まだ載っていない。よくあることなので、再開したプロ野球の練習試合の配信などを見つつ、時間を空けてまた更新する。メルマガだからメールを待てばよいのだが、メールでの配信とサイトへの掲載にラグがあることも多く、ついつい何度も更新をかけてはため息をつく。

200回くらいサイトを更新しながら待ち続け、メールが届いたのは20時45分だった。推しからか、またスタッフからか、もしくは別のメンバーか。ドキドキしながら開封した。先日もリモート動画を配信した、グループ内ユニットの2人から、という体(てい)になっていた。ただし、長年グループを推していればやはりわかってしまう。これはメンバー本人の書いた文章ではない。2人からということになっているが、どちらの文面でもない。辛い。

3時間近く待った挙句だったこと、軽く晩酌してほろ酔っていたこともあり、堪えていた不安やもやもやや情念をぶちまけてしまいそうになった。だけどTwitterに書きなぐったところでギリギリ耐え、下書きに保存した。それでもやはり溢れてしまってInstargramで「親しい友人向け」のストーリーに載せた。何人かがリアクションをくれて救われた。


推しが表舞台に出てこなくなり、情報も得られず、生殺しみたいな状態になって5週間が経った。オタクが「もっとこうすればいいのに」と声を上げるときにはだいたい「そうしたくてもできない」理由がある。これは私の願望込みの憶測だが、推しがいつか何事もなかったかのようにふらっと戻ってこれる状況をぎりぎり繋ぎ止めようとしているんだと思う。ただやっぱり異常事態ではあるので、メンバーの誰かに文責を負わせてメルマガを書かせるわけにはいかなかったんだろう。苦肉の策の「ユニット2人から」のメルマガだった。メンバーの一番近くにいるスタッフが誰よりも事情をわかっているのだし、プロフェッショナルとしてリスペクトしているので、非難することなく吉報を待ちたい。


とはいえこいつだいぶ病んでるなと思ってくれたようで、見かねたオタクの友人たちが昨夜LINEのグループ通話でいろいろ話を聞いてくれ、元気づけてくれた。他愛もない話や、SNSに書けない新しいHOTな沼の話などを聞いて元気になった。東京に出てきて、こんな感じで心配して声をかけてくれる友人ができるなんて思っていなかった。ありがたい。

めそめそしていても仕方ないので、自分のやることをしっかりやるかと気持ちを立て直した。有休だった今日は朝から歯医者に行き、2年サボっていた持病の治療を再開するべく内科にも行き、髪を切り、ドラッグストアで色々買い込み、そして推しの好きなパンを食べた。もちバニラ、美味しかったです。


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