「夏越の大祓2020」~今宮神社・半年の締めくくりに~
1.「嵐の半年」の締めくくりは大雨。
昨日は6月30日、この嵐のような年の半分が過ぎた日でした。
こういう時にこそ「夏越の大祓」をするべきやなぁと、この間は北野の天神さん(北野天満宮)、昨日は産土神(生まれた土地の氏神さん)の今宮神社さんへお詣りしてきました。
あいにくの大雨。どうしようかなと思ったんですが、幸いお友達が車で送り迎えしてくれるというので、らくちんコースで行くことができました。駐車代も上手いこと相殺できる手があるので、またあとで説明しますね。
お迎えしてもろたんは、きれいな花手水。トップの写真は別の日で、30日はまたお花が変わってました。もう最後やしお花がふんだんに使われてます。3日に1回お手入れせんとあかんらしかったということです。手水鉢はもちろん定期的に洗って清潔にしたはりますよ。
徳川五代将軍の母・桂昌院さんは本名お玉さんと言うて西陣の出です。それで西陣の氏神さんである今宮さんを信心したはったので、この手水鉢を寄進しやはったそうです。これだけやのうて社殿やおみこっさん(御神輿)も寄進したはるのですごい方なんですけど、これが一番身近でわかりやすいですね。
花手水きれいですね。天神さんでもあった花手水、最近どこも流行りです。今宮さんは、普段は流行ってるものはあえて取り入れへんという姿勢でやはるのですが、今回は氏子さんの申し出ということで飾ってもらわはりました。もちろん大変喜んだはります。今宮さんらしい質素やけど上品な造りやなぁと思います。
人はまだまばら。ちらほらですね。
茅の輪を見たら雨で重たなったんか、縦長の楕円になってました。
いうてもまぁお相撲さんでもくぐれます。
2.やっぱりあぶり餅は外せへん!
さてちょっと先にお詣りをしといてから、まだ時間があるのでとあぶり餅を食べにいきました。お詣りが先ですよ。あぶり餅が目的やないですからね(と言い聞かせる)。
うちは絶対一和さん(一文字屋和輔さん)ですのん。母もお祖父さんもその前もずっとこっちやったっていうので。もちろん1000年以上の長い長い歴史を持ったはるということもあるのですが、代々こっちやった、っていうそういう根拠だけ。お餅が少々違うらしいのですが、どう違うのか、お向かいさんのをいただいたことがないのでわかりません。まぁごちゃごちゃ言わんでも美味しいのは間違いないです。しばらく自粛で食べに来られへんかったしホンマに久しぶり。瞬間で無くなりましたね。
あ、そうそう、3密になってへんかったか、ってことですが、やっぱり人は少なめやし密集はない。密接もそれはそれぞれで気ぃつけたらよろし。部屋は開けっぱなしで扇風機かかってるし密室もなし。大丈夫ですよ。店員さんもアルコール消毒したはります。
さっきの駐車代のことですが、あぶり餅屋さんに入ったら、どちらの店でも1時間無料の駐車券がもらえます。是非利用してくださいね。
3.大茅の輪ゾロゾロくぐり
さて神事は15時に始まるので、15分前にお店を出て境内に行ったら、いやもう人ぎょうさん来たはります。時間が来て、宮司さんはじめ神官の方のあとについていって、いよいよ「ゾロゾロくぐり」が始まるんですが、あ、この「ゾロゾロくぐり」についてはこっち読んでくださいね。
大雨降ってるし、そんなに来やはらへんやろ、とタカをくくってたんですけど、あれ、いつもと変わらへん??え、いつもより多い?!みなさん疫病退散のためにこの雨の中来やはったんやと思います。
いよいよ大茅の輪くぐりスタートです。並んでますがみなさんマスクして黙ってますので密にはあたりません。黙々と歩く。
ここから神事なので写真はNG。いや、撮ってもあかんとは言わはりませんが、ご利益無くなりそうでしょ。
一人ずつおじぎしてくぐって、1回目は左へ。拝殿の左側を通って織姫社の前を通り、若宮社も通り過ぎて月読社の前を左に曲がり、再び大茅の輪へ。
2回目はくぐったら右へ。拝殿までは行かずすぐに右に曲がってまた3回目をくぐる。もう一度左に回り拝殿のほうへ。はい、ズボ~ッと厄が吸い取られましたよ~!!
4.大祓の祝詞はみんなで一緒に。
そこからは拝殿の中で神事が行われました。いつもは拝殿右で行われますが、雨の日はこちらです。
祝詞やお神楽などの神事が粛々と斎行されます。だれも話をせず、拝殿の上だけ見てたら1000年前もこんなふうやったのかなと思いました。が、中を照らしてるライトを見たとたん、現代に引き戻されてしまいました。あ~
そして大祓の祝詞をみんなで上げて、人形のお焚き上げが始まります。
雨の中でしたが、よく燃えていました!穢れよ消えよ~!!
で、これが祝詞。
みんなで大祓の祝詞を上げたんですが、私、自粛生活であんまりしゃべらんようになったせいか、息が切れてしもてしんどなってしまいました。鍛えんとあかんなぁ。もっぺん家で言うてみたら言えたしひと安心。
この祝詞の最後の部分、「白す」っていうのは「もうす」と読まはりますが、「まをす」て書いてあるんですよ。これをいつも母がそのまま「まおす~」て読んでたんです。
「神主っさんがこう言わはるのえ。」
もうそれが耳に残ってて、今度はどう読まはるのやろ、て思てそこばっかり気になってました。ひょっとして昔の宮司さんはそう読んだはったんやろか。
5.最後にいただくのはこれ。
祝詞が終わって最後の杉葉授与。今年いただいたのはこちらです。
いつもよりちょっと長めかな。今回は自宅に取り付けることにしました。
これで半年の穢れがすっかり取れた気分です!今年も後半スタート、どんな後半戦になるか全くわかりませんが、新しい気持ちで出発したいですね!
皆さまの後半も、御無事でお過ごしにならはりますようお祈りしております♪
*茅の輪くぐりの作法などはこちらに書いてます♪
「夏越の大祓に行って厄をかぶる話」
https://kyotolove.kyoto/I0000213
京都の古いこと私の知ってることを今のうちに残しておきたいと思い書いてます。サポートは、わが「家」300年の歴史を書く本のために使わせていただきます。よろしお願いいたします。