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「好きなことを仕事にしなくてはいけない」という強迫観念に対して

「好きなことで生きてゆく」

このフレーズを見るたびに「自分はどうだろうか」と考えるようになった。
SNSを開けば「好きなことを仕事にしていない奴は人生終わっている」というツイートや記事をよく見る。
たしかに人生は一度きりだ。僕もそう思う。けれど、本当に好きなことを仕事にしないといけないのだろうか。

僕の仕事というものに対するスタンス

僕は地方金融機関マンとして日々数字に追われ、「働き方改革」をミスリードした管理サイドから「早く帰れ、だけど数字はあげろ」と言われている。ポジション的には自分の数字もやりつつ、部下や後輩の面倒を見るというポジションで割と毎日のように板挟みに遭っている。
このような状況下、僕は「好きなことで生きている」と言えるのだろうか。いや、言えない。(突然の古典風)

ただ、好きなところもある。とは言える。

地方金融機関マンで良かったところは

・週末は必ず休み
・コロナ禍でも給料は安定していた
・職業柄信用はされやすい
・地方合コンならそれなりにモテる
・あらゆる業界の代表者と直接会える
・工場見学などもすぐさせてもらえる
・名刺を渡せばそれなりに話してもらえる

これに関してツイートもしてみました。

好きなことで生きてゆくを意識すると、今自分がしている仕事の嫌な面ばかり見て、「あぁ、自分は嫌なことをやっている。好きなことを仕事にできていないのだ。」と誰に言われるでもなく勝手に落ち込むことがある。僕だってそうだ。↑のリプ欄に逆に嫌だったことを挙げてみました。

うん、意外と少ないし、正直この嫌な点はどこの会社でもあるのでは?と思った。
そうやって考えると仕事は嫌なこともあるけれど、良い点も当然あると考える。それが精神的にも一番良いのではないか。それが僕の仕事に対するスタンス。

何のための仕事だろうか

motoさんのツイートから偶然見た記事

今週はやけに仕事について考えていて、まさにこの記事を書いている。
そういえば俺って何で地方金融機関を選んだっけ?
就活の頃、話してた志望動機の中には

・地元経済の活性化に貢献したい
・地域のお客様に頼られたい
・故郷の可能性をもっと大きくしたい

なんて漠然としたものを語って内定した。
綺麗事かもしれないし、とにかく就職先を決めるために無理矢理絞り出した答えかもしれない。
ただ今でも心のどっかではこの気持ちをしっかりと持っている。日々ノルマに追われると、「あれ?俺何してんだろう」状態にはなるけれど、今自分が追われているノルマの先に何があるかをしっかりと考える。残念だけれど、ノルマの先に顧客のためになることは少ないかもしれない。ただそこは個人の感情をしっかり切り離す必要もある。
信念はしっかりと持ち、どうしようもないことだってあると受け入れながら毎日を積み重ねる。そんな人生でもいいじゃないか。君の仕事は誰かの役に立っているはずさ。

コロナ禍で初めて金融機関の意味を知る

2020年コロナ禍で僕は金融機関の社会的使命というか公共性の高さを知る。
僕は昨年の春から夏はいわば本部サイドにいたのだけれど、コロナ禍による交代勤務で定期的に担当エリアの営業所に出向き、コロナの影響を受けた事業者と面談を行った。中には「はじめまして、お金貸してください」なんていう事業者もいた。
ある観光名所に在る営業所では観光客の大幅な減少により業績が恐ろしく悪くなった事業者と面談し、実質無利子融資の取扱いを行なった時、
「金融機関でお金を借りるのは初めてだったけれど、桐崎さんの対応はとても安心しました。コロナに負けないように頑張ります。」と言われた時に、「金融機関の仕事はまだ終わってない」そう感じたのだ。

仕事は好きなことじゃなくても良い

話を元に戻すけれど、僕は結論「仕事は好きなことじゃなくても良い」と考えている。
それ以上に誰かの役に立っていればいいし、何か学びがあればいい。
そのためには自分が「嫌だなぁ」と思うこともやらなくてはいけないこともあるだろうし、自分の志とは違うことも言わなくてはいけないこともある。
けれどそれによって誰かに、地方経済に、社会に何かインパクトを与えられるのであればそれでいい。
そういうものが仕事なのだと最近思う。

さて、今日もまた仕事に行く。僕はやりたくもない投資信託の販売や保険の販売もある程度はやらないと評価されない会社にいる。本当は事業者向けの融資業務だけをやりたいのだけれど、自分で選んだ道だ。どうしようもないこともある。ただ一つ、ゴリ押しの販売はしない。誰かの役に立っている。その気持ちを大切にしながら、僕は日々を積み重ねていく。少なくとも文句を言いながら仕事をするのはやめような。ついてこい!!

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