「その旅先で感じた色」

画像1 バルセロナのグエル公園はガウディのコミュニティープロジェクト。自然と芸術が調和した住環境を実現すべく、小高い丘一帯に60戸の建築を目指したとか。結局完成したのは2戸。実際入居したのはガウディと投資者グエルのみ。時代が追いつかなかったんですね。中央広場のベンチにはモザイクの装飾。ピンクが映えるポップな色合いは、廃材利用のエコアートだそうです。
画像2 これピカソの作品なんですって。素直に美しいと思いました。全体のトーンは青だから、親友の死を悼んだ時期に描かれたらしい。左に寄った構図、ツーブロックの背景、写実と抽象の間を遊ぶ筆遣い。何か危ういバランスが絶妙。浮かび上がった女性の姿はあくまでもエレガント。天才の振り幅を知りました。
画像3 バルセロナの港近くに立つコロンブスの銅像。10数メートルでしょうか、やたら高いです。偉大な冒険家か残虐な侵略者か、近年議論は分かれますが、地元では不動のヒーロー。多くの犠牲者を出してしまったことも時代と言えば時代。抜きん出た先見の明と圧倒的な行動力は誰しも認めるところ。現代に生まれていても必ず何か大きなことをやり遂げたはず。とにかく太陽が似合う男です。
画像4 マドリッドの街をブラブラしていると、あちこちでフラメンコの客引き。「仲間で集まってやってるんだ。」というような話。まあサングリアさえ飲めれば、楽しくないはずはないよね、と覗いてみることにしました。さっきまで客席でおしゃべりしてたり、カウンターで飲んでたりした人達がワラワラと舞台へ。ギターを抱え、ボトルの水を飲んで、パイプ椅子にスタンバイ。照明が落ちて、ダーン!気が狂いそうなほど、格好良かったです。ほとばしるラテンの血。
画像5 とある美術館で私の目に飛び込んできたロイヤルブルー。スペイン出身のミロの作品でした。アートに明るくない私の独断ながら、この絵はどこか春っぽい。にわとりと卵を連想させるからでしょうか。 バネもどきから、何かの飛躍も感じさせる。この春は「青」でいこう。旅って色覚も研ぎ澄ましてくれますね。

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