人生を彩る飾りもの
気持ちが沈むとき。どのような見方・考え方をすれば、心を早く切り換えることができるか、そのヒントをいくつか提案いたしましょう。
生きていたら、いろんなことがあります。うれしいこともありますが、腹の立つこと、つらいこと、情けないこと、迷うこと…。イヤな出来事も、時折り生じてくる。それらはみんな「人生を彩る飾りもの」と考えてはいかがでしょう。
「飾りもの」だから、あってもなくてもいいのですが、まったくないのも味気ないので、多少はあったほうが賑やかで退屈しない。それくらい軽やかにとらえていたらいい。
過去を振り返り「あのときAの道じゃなく、Bの道を行っていたらなぁ」って悔やむこともあるでしょうが、人生に後悔はつきもの。Bの道を選んだほうが、より幸せだったかどうかは、誰にもわかりません。
どの道を歩んだとしても、似たようなことが起きていたのでは?と考えるのも一興です。その時々の自分にふさわしい出来事が起きてくるのですから、「どの道を選んだか」よりも「どういう自分でいるか」のほうが、実は大事なのです。
悲しみにうちひしがれたとき。この状態がずっと続くのでは、悲観しがちです。周りの人も「早く忘れて、元気だそう」と励ましてくれますが、忘れようと思えば思うほど、心に染みついてくる。
そんなとき、「早く立ち直らなければ」ともがくよりも、このまま「とことん落ち込んでいよう」と腹をくくる。どんな感情も、湧き上がってきたら、やがて消えていきます。その感情にじっくり向き合い、味わい尽くすと、消えていくのが早くなる。時が解決してくれる、ということですね。
そのうち、「人生捨てたもんじゃない。この悲しみが、人生に深みと厚み、そして彩りを与えてくれたんだな」って、しみじみ想えるようになります。
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