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善悪を淡くとらえる


 人は、「良きこと」がくれば喜び、「悪しきこと」がくれば悩み苦しみます。もちろん、「良きこと、悪しきこと」というのは、その人が「そう」思っているだけで、絶対的なものではありません。

 当然のことですが、Aさんにとって良きことであっても、それがそのままBさんにとって良きこととは限りません。「雨が降る」という現象は、行楽に出かける人にとっては「悪い天気」ですが、お百姓さんにとっては「良い天気」でしょう。また、水不足のときも「雨が降るのは、良い天気」と言えます。
 
 善悪は、条件や立場、視点などが変われば、反転することもありますし、時間の経過とともに変化していきます。
 生き方の達人は、このことがよくわかっているので、「これは良いこと、あれは悪いこと」とは決めつけません。善悪を淡くとらえているから、世の中をあるがままに見ることができます。
 だから、無理にプラス発想しようとも思わないでしょう。一見プラスに思えることでもマイナスに思えることでも、どちらも「経験できることは経験しておこう」という気分で受け入れています。

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