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ソニーのいない東京ゲームショウ2023に行ってきた…が、面白かったよ(お詫びと訂正あり)
関係先が東京ゲームショウ開幕に合わせて世界的なやらかしをしでかしたこともあり、行く先々で「あれはどうなっとるねん」と苦情を言われたり「せめてハードルは設けてくださいよ(切実)」という陳情があったりで、なかなか刺激的なイベントでありました。申し訳ございません。
全体的に良かったところとムカついたところがありましたが、何と言ってもムカついたところは会場が異常に暑くてサウナみたいな状態になった(特に初日のメインホール)ので、某ブースの商談ルームが「お客様向けに簡易スポットクーラーを入れれば入れるほど殺人的な高温状態になった」ことに尽きます。モノ売るってレベルじゃねーぞ。十億単位の真剣な話をそもそも騒音の酷い展示ブースの裏手でA2の紙を広げてあーだこーだ言ってる私らも馬鹿だと思いますが、せっかく来日してんなら近所のAPAホテルでいいからルームなり会議室なりで応対しろよとも思います。まあいいんだけど。
で、今回はソニー(SIE)もいませんでした。もう誰も期待していないソニーとはいえ、プラットフォーマーとパブリッシャーとデベロッパーがごちゃまぜになっていたところから段々と役割分担と資本集約が進み、そこに一過的に中華勢がごそっと投資を始めて業界全体の方向性がますますわからなくなる、というカオスの中での、仕方なくの方向性としての「ファンの祭典」となったわけであります。
たぶん、来年の東京ゲームショウに来ている中華勢、半分以上はブースを出さなくなっていることでしょう。まあ実際、中国人はたくさん今回訪れていましたが、はっきり「来年は(ブースを出す計画は亡くなるでしょうから)東京に来られないので」と、China Joy一本化を明言されました。それを私に言ってどうするのかと思いましたが、一言言いたかったのであれば受け取っておきます。
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なので、勢い東京ゲームショウは世界のコンテンツ見本市の一角として来年もまた生き残りをかけて様々なテーマでやっていかなきゃいけないのでしょうが、過去さんざんAR/VRゲームが来ると言って来ず、web3/NFTゲームが凄いと言ってしょぼくなり、e-sportsが凄いよと濱村通信がいっていたのもいまは昔となって、スマホゲームがゲーム業界の中心となると言ってもメインタイトルはほとんど出展せずという状態になっておりました。せいぜい任天堂、SIE、マイクロソフトの据え置き機三大プラットフォームへのコンテンツ提供から徐々にSteamやEPIC Game StoreなどPC向けオンラインゲームの市場と一体化してきているよなあといったところでしょうか。
メディアミックスとして、アニメ作品を軸にゲーム化させたり、ノベライズ素材として組み合わせたりという話も再び増えてきました。これもまあ、王道と言えば王道ですからね。
スマホでセルラン上位のコンテンツがブースをあまり出していないうえ、某レベルファイブ(復活してきてよかったね)がでっかいスクリーンに微妙な解像度の映像をそのまま流して割と残念なビジュアルになっていても仕方ないとみんなで暖かく見守る的な状況になっておりました。
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玄人筋ほど「ゲームショウ、つまらなくなったなあ」と言いたいのかもしれませんが、これから出るタイトルの見本市として、新しいテーマ性を打ち立てて多くの人たちに知ってもらう場としてのゲームショウはまだまだ健在だと思うんですよ。だって、コーエーテクモが『三國志8 REMAKE』の宣伝をやってたんですよ。
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商談や挨拶の合間にいそいそと各会場を回って「おっ、面白そうだな」と思えたシミュレーションゲームって、講談社クリエイターズラボが出していた『メーアステイル~小さな国のアイテム屋さん』ぐらいだったかなあ。
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以前であれば、2K Gamesがシド・メイヤーズ作品を出していたり、なんだかんだそれっぽいシミュレーションゲームが出ていたものの、いつしかこの手の作品はストラテジーゲームと名前を変え、スマホでは札束で殴り合う村ゲ―の蔑称になってしまったことを考えると、ほんとジャンルの死を意味すると思うんですよ。とにかく新規タイトル数が少なく、込み入った作品を作ってもプレイヤーの参入が少ないのでどうにもなりません。
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そんな中、クソゲーだPUK商法だグラフィック使い回しだmod開放しない専制主義だと酷評をされながらも、毎年なんだかんだ信長だ三國志だと出してくれるコーエーテクモはありがたいんですよ。
リリースが『Early 2024』と言いながら、多分夏を過ぎて台風の季節にならないと影も形もなくバグバグのリリースが為されてしまうオチしか想像できないわけですが、それでも出ないよりもマシだろうということで、正座して待っておるわけです。
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ビジネスとしてゲーム業界のはじっこで楽しくやらせていただいている一方、ゲーマーとしてはなんだかんだシミュレーションとスマートフォン向けゲームが中心になってしまう私ですが、やっぱりなんだかんだゲームは好きなんですよね。やるのも作るのも。
AOUもそうでしたが、ゲーム業界も地盤沈下していると言いながら、対外的なコンテンツ収支では相変わらず成長産業&輸出産業で、国内向けに中華コンテンツが猛威を振るっているのもそろそろ関税でもかけろ(中国では市場が統制されていて日本のコンテンツを自由に売ることができませんので)という話にもするべきでしょうし、アニメ業界もゲーム業界も制作では脱中国というか中国に代わる別の地域を探したり、他の制作手法を検討したりという節目に差し掛かってきています。
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その点でも、タイトル数のバラエティリティの確保はもちろん、デベロッパーとパブリッシャーの機能を分けていきながら試行錯誤の回転を増やしていくべきフェイズだよなと思います。ユーザーには分かりにくいけど、日本のプロジェクトが海外に吸収されたはずなのに、(SIE系のファーストパーティー以外は)日本に帰ってくる現象があるのも、やはり目の肥えたゲーマーとその間近にいるゲーム制作者、ディレクターの足腰が強いからなんでしょう。確かにゲームショウは面白くないという人も多いけど、そういう変化の兆しのようなものが見え隠れし、また、単なる新作発表会では終わらせないブースがちらほら大手でも中堅でも出てきていたのは良いことです。
特に、今回ハピネットが広いけど安いブースを出して、取扱タイトルを目いっぱい展示して客を集めるという王道に出ていて涙しました。ハピネット、いいんだよそれでいいんだよ。奥に呼ばれて交わした雑談がアリカの三原さんが業界で謎の営業力があるよねとか、開発会社が潰れては新たに設立される生態系の謎といった、謎に満ちた盛り上がりを見せたのがゲームショウでもっとも個人的にアドレナリンが出た瞬間でした。
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中でも一番多かった反応が「スーパーゲームはどうなりましたか」だったことも踏まえて、俺たちのセガは『ゴールデンアックス』の正統な続編を出すことが求められているという気持ちを新たにしました。
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今年もありがとうございました。
来年は、もしも東京ゲームショウがあるならばちゃんと表に出せる形で仕上げられるよう頑張りたいと思います。
(お詫び) 道中、『城とドラゴン』のデベロッパーを、なぜか間違って表記しておりました。正しくはアソビズム(Asobism)さんでした、伏してお詫びし、訂正いたします。
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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント