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仕上がったおっさんの人生相談に友人たちと乗ってたら友人ごとブロックされた話

 旧聞ネタが再度揉めていたので、分かる人には分かって欲しいという話を一般化して書いてみたいと思うんですけれども。

 歳はとりたくないもので、麒麟も老いては駄馬にも劣るという諺(ことわざ)どおり、特定の業界では名うてのコンサルタント大先生が騒ぎを起こしておられました。さすがに問題勃発から二年以上と月日も経過したのですが、いまなお燻っておられるようで、良かれと思って関与した友人や、騒ぎを聞きつけて野次馬として集結した私たちまでフレンドを切られただけでなくブロックまでされるという惨事に発展してしまいました。

 別に文句を言いたいわけではなく、功成り名遂げた、多額の資産を持つおっさんでもこのような事態になるというのは、まさに私たちの人生の行く末において他山の石とし、きちんと反省する材料にしていきたいと思う次第です。

 もちろん、まだ弱冠47歳にすぎない浅学の身である私が、間接的とはいえ本件に触れるのはおこがましいのですが、ここまで優れた人物が組織から干されて暖冬ながら肌寒い路上にパンツ一枚で放り出されるのには事情が大きく分けてふたつございます。

(1) 旧民主党政権に立場上近く、特定の政策で旧民主党の肩を持つ言動を繰り返した。ヤバイことになったのを事前に察知しコンサルらしくうまく逃げたのだが、最近、当該法律が改正になるにあたり蒸し返され、いま各省庁・各社の決裁権のある人からは忌避されざるを得ない状況になってしまった。

(2) 下半身問題。社内会議室やエレベーターの中で、縁故採用の秘書の乳を揉んでいたなどの目撃情報があり、親組織に通報する無粋者続出で内部調査したところ、問題の秘書だけでなく新卒採用ほやほやの女性までしつこく食事に誘うなどの素敵行為が発覚するも、本人尋問でまさかの全否定。

 私も調べろと言われれば調べるのが仕事であり機能ですので、偉大なる大先輩にして尊敬すべき実績を多数打ち立てた御仁と言えども得られた事実をありのまま関係者にお伝えするのが使命であったわけですが、ご本人からすると手酷い裏切りをした人物と思われてしまったようです。まことに残念なことです。私たちが表に出さないできたのは、ご本人の尊厳を守ることもさることながら、被害を被った人たちや所属組織で働く無関係の人たちを巻き込むことを避ける目的であるからに他なりません。

 で、私が思うのは「その人の長所で偉くなり、その人の短所で失脚する」ということです。綺麗事として人の良いところを見て付き合いましょうというのは良いのですが、覆い隠されていた短所というのは、権力を持たされていなかったり、相手を立てなければ自分がヤバイという弱い立場であるから相手になるだけ短所をみせないでいる、というだけのことであって、人間の本質からすると強く自分を戒めていかない限り、人間は必ず持って生まれた短所を発現させてしまうことになります。

 それは、生まれながらのコンプレックスであったり、性格であったり、さまざまな問題の写し鏡であることは間違いないのですが、学歴であれ女性であれコンプレックスの対象がその人の成長のパワーであれば良い方面に発揮されます。しかしながら、一度うまくいった、成功した、と思った瞬間にそれらは見事に逆噴射片桐機長の状態になり、学歴の無いものを採用や業務で差別をしたり、立場の弱い女性に対するハラスメントを起こしたりということで弱点に転換してしまう。

 いい歳した、高い地位にある人が、問題行為を指摘されて「社内で女性を支配しているというスリルを味わいたかった(大意)」というのは、それが間違った行為であるというだけでなく、その人が築き上げてきた業績や名声をも吹き飛ばす愚行であることは、ちょっと考えればわかることだと思うんですよ。

 倫理観を大切にしようというのは言葉で言うのは簡単ですが、でもやはり、掘った鼻くそを机やいすの裏側に擦り付けたい人はいる。だからこそ、節度を持って暮らすだけでなく、ちゃんと相互監視していかないと駄目ですよね、という話にはなるのです。

 今回の事例では、どうも親身に相談に乗った私たちが、ご本人のプライドを痛く傷つけたことが理由で、それが裏切りに感じられたということのようです。「ようです」というのは、なにぶんブロックされてしまい、ご真意がわからないからです。メッセージを送っても既読にならないのを見ると、もうお前らの話は1バイトと言えども聞き届けたくないという強い意志を感じさせます。

 「そんな酷いこと書いたっけなあ」と思いながら送ってきたメッセージを見返しているのですが、いま私がこの三年前のメッセージを読んでも「ああ、礼節を尽くしているなあ」と我ながら感動する内容ばかりです。私信であり、プライベートなことが多数含まれているメッセージなので公開できないのは残念ですが、要するに「いくら大先生と言えど、(自粛)社におられるから皆貴殿を持て囃しているわけで、それがセクハラ問題を起こして辞任をし、いられなくなったので独立して新たな事業を起こすので皆さんカネを払ってくださいと営業してもだれも見向きもしないでしょう。必要だったのは貴殿の知見ではなく、貴殿がいた組織の金看板です。貴殿が地位から追われれば、誰もカネを払わなくなるでしょう。なので、膝を曲げて事実は事実として認め、いきなり退職するのではなく名誉顧問のような肩書で残れば、問題を知らない人たちには充分通用するのでうまく生き残ったらどうですか」というアドバイスです。もちろん、この文面よりははるかに超丁寧に書いてますけど。

 これで何故怒られ、関係を切られているのかいまひとつ理解ができないところではありますが、最低限の事実をオブラートに包んでお伝えしても、心配した友人たちともどもブロックされてしまうということでは、おそらく関係が続いていたとしてもいずれブロックされることでしょう。そう考えれば、いまブロックされてよかった、そう思う次第でございます。

 私も自分の足でしっかりと立ち、強く生きていきたいと思って日々を生き抜こうと思いました。

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神から「お前もそろそろnoteぐらい駄文練習用に使え使え使え使え使え」と言われた気がしたので、のろのろと再始動する感じのアカウント