12月8日、12月15日「解散総選挙説」の衝撃
このクソ忙しい時期に親族の救急搬送・緊急入院騒ぎなどあり、今週来週の予定が怒涛のキャンセルになって右往左往しているところへ、物凄い勢いで着電。
「選挙対応するので、パネルの準備をお願いします」
ああ… やっぱり年内にも安倍晋三政権は解散に踏み切る公算が高くなっているんでしょうか。まあ、そんなこったろうと思いましたが、景気は消費税増税の前にすでに折れ、一服した原油価格もものともせず外需による牽引も厳しくなる経済環境で年末から来年にかけての景気も危ぶまれており、このまま座していても状況はより悪くなるだけであろうから、その前に一発国政選挙に打って出て不景気の間は民意を問うことなく乗り越えられる盤石のアベちゃん&禅譲先政権を作ろう! と考えておるようです。
ほら貝は鳴り、臨戦態勢になっていくのでありましょうか。
いまやるしかないんですよね。今後、良くなるビジョンが近々には見えないから、令和に改元されラグビーワールドカップもそこそこ成功に終わったいまこそ、選挙しとけという。やっぱこう、天皇の式典であげあげになってるところで、政権支持率もさらにアップしているでしょうから選挙やっちまえ、というアベちゃん周辺の素敵な思考が素直でいいなと思います。野党の馬鹿どもめ、悔しかったらお前らやってみろ、みたいな。
大勝ちすれば憲法改正議論は国民の概ねの関心を得たので国民投票をと言い、まあまあの政治状況(支持率)で収まればそれはそれでアベちゃんは次の総理大臣の指名権を得てどのタイミングででも勇退できるってことですよね。汚い。汚いけどアベちゃんは正しい。というかアベちゃんがそんなことまで考えられるだけの知能指数を有していない可能性もあるので、その辺をしっかりアドバイスできる信頼できるナイスガイがいるってことなんでしょうか。なぜ経済閣僚にまともな人はいないのに、安定した政権運営に資することに長けた人材が集まっているのでしょう。問題山積でも構わない、私は私の政治をやるだけだとアベちゃんの独白が溜池山王方面から聴こえてくるかのようです。気のせいですかそうですか。
もうこの状況を止められるのは我らがなつおさんしかいません。
止める必要があるのかどうかは分からないけど。そして、この選挙が仮に本当にあるのだとするならば、厳しいのはれいわ新選組にかき回されて大変なことになっている野党の皆さんです。共産党員は正座してプリントアウトした軍畑先輩のツイートをご唱和いただくべきなぐらいに、消費税を巡って大混乱しているわけですよ。そこそこ健闘はするかもしれないけど、もはや野党に価値のある議論を期待することがむつかしくなってしまうのならば、健全野党は公明党だけになってしまいます(ただし軽減税率を除く)。
その公明党が「いいでしょう。皆さんと頑張りましょう」と首を縦に振れば、また年末は選挙になってしまいます。いや、選挙すること自体はいいんですよ。解散は政権が持つ機能・権限ですから。ただ、池上彰さんも商品価値を暴落させたいま、無駄に入閣してしまった小泉進次郎さんはフル回転で翼賛体制の柱となり、河野談話を撤回しない(ネタである)河野太郎さんも総理の椅子をチラつかされて頑張らないといけない。トランプさんの再選やチャイナリスクや東アジアの安全保障、中東での諸問題と、海外には波乱が次々やってくる中で、地味に万全なのはアベちゃんだけです。
で、マスコミもファンド系も「もし来月選挙だったらどのくらい与党は勝つのか」という平時の情勢分析に血道を上げているわけですけれども、つまりは安倍政権をそれほど支持しているわけでもないのに「投票に行く国民」はまあまあ自民党に票を入れて、ほぼ内閣支持率と同じぐらいの得票率をもって衆議院の議席を微増させることになります。
安倍政権を支持している人も批判的な立場の人も、いまや国民の71%ほどが「社会保障の充実のためであれば、消費税増税はやむを得ない」と考えている現状で、本来なら「社会保障のために増税するべき」と主張するはずのリベラル系野党の消費税増税反対イデオロギーの犠牲となって支持率の低迷が続く昨今、アベちゃんに立ちふさがることができる人物は山本太郎さんしかいません。持てる能力値をポピュリズムに全振りしてでも突撃してもらいたいところ、実際には今回の解散総選挙にうっかり山本太郎さんが乗っかってしまうと来年に控えた都知事選は当選しても鞍替えしなければならないというジレンマを負います。
さらには、さしたる票はとらない割にネットでの話題性で先行するN国党の立花孝志さんが埼玉でどういう挙動に出るのかという、いわば泡沫のほうが野党勢力よりも話題になってしまう現状のほうが、日本政治を俯瞰してみるときショックを感じるのであります。本当なら、日本を率いるべきリーダーは安倍晋三なのか枝野幸男なのかと頭を悩ませるべきところがこの体たらくというのは、日本人にとって実に不幸なことなのではないでしょうか。
もしも解散総選挙にアベちゃんが打って出て12月8日(あるいは15日)の投開票で行くぞとなるとき、本当のキャスティングヴォートを握っているのは他でもない俺たちのなつおです。もうこうなったら神津体制の維持が決定した連合も自公と一緒になり、米中対立冷戦前夜に我が国が大翼賛体制になるぞぐらいの勢いで安定する方が国益に資するのでしょうか。
ま、分かっていることは選挙後に景気は悪くなって、しばらく選挙がないうちに大変な不況に見舞われる中でポスト安倍政権が禅譲で決まりそうだってことです。スーパー敗戦処理内閣を見越して、やはりここは河野太郎内閣が成立してみんなで焼きそば喰いながら「だから太郎は河野談話を撤回すればよかったのだ」と石を投げるのが大事かなと思います。
他に言うことはないのか岸田文雄という気持ちを大切にしながら、今後の動きを眺めてまいりたいと思います。