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影山多栄子 & 永井健一二人展《空はシトリン》

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オンライン開催|霧とリボン企画|影山多栄子 & 永井健一二人展《空はシトリン〜宮沢賢治『春と修羅』に寄せて》|2022.7.31〜8.4|【展示アーティスト】影山多栄子(人形)/… もっと読む
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#ヨネヤマヤヤコ

二人展《空はシトリン》|永井健一|彩筆のイリデッセンス

 『春と修羅』より選ばれた「休息」。草叢に身を投げ出し空を眺めた心象が綴られた一編です。  極上のクッションに例えられたからくさは丸まって眠る猫のよう。永井様を透過させた詩は記号より解き放たれ具象として漂いはじめます。星座のように巡るモチーフ。空に投げた帽子、とんぼ、黒い雲からにじむ雨滴───網の目となった青空のかけらが空を覆います。  そのひとつに虹の欠片を見つけることができます。宮沢賢治が眺めた曇天に虹を出現させた永井様。画家のクリエイションが立ち上る瞬間を捉えたよう

二人展《空はシトリン》|DAY 3

本記事はオンライン展覧会《空はシトリン》DAY 3の配信記録です。明日8/4最終日は最終日となります。 Text霧とリボン  一日のお休みをはさみ、夏フェスの後半が本日よりスタートしました。  影山多栄子 & 永井健一 二人展DAY 3をお楽しみ下さいました皆様に厚く御礼申し上げます。菫色の小部屋を翔るシトリン旋風、宮沢賢治『春と修羅』と出会った新しい風を感じて頂けましたら幸いです。  盛夏の遠雷のように、夜汽車の走る音が聞こえてきました。  本日最初のご紹介は、詩人・

二人展《空はシトリン》|影山多栄子&永井健一&Du Vert au Violet|架空のシトリン・ソーダ

 夏フェスの終幕を迎えた菫色の小部屋に、シュワシュワと明滅する架空の炭酸水が運ばれてきました。『春と修羅』の詩情が、しずかに発泡しています。  本展「空はシトリン」のエッセンスを蒸留して標本壜に封印した、限定版コラボレーション作品をご紹介致します。  本展タイトル「そらは黄水晶」が登場する、「青い槍の葉(mental sketch modified)」の一節から着想した三組の作品——影山多栄子さまの布人形、永井健一さまの絵画プリント(手彩色)、Du Vert au Vio

二人展《空はシトリン》|DAY 4

本記事はオンライン展覧会《空はシトリン》DAY 4最終日の配信記録です。 Text霧とリボン  私たちの「観て読む」夏フェス、影山多栄子&永井健一 二人展は、本日をもって4日間の会期を無事終了致しました。  菫色のステージを鮮やかに過ったシトリン色の新しい風。お楽しみ頂けましたでしょうか。  フロントロウから、あるいは遠くからこっそりと、絵画と人形、エッセイが明滅する舞台をご高覧下さいました皆様に心より深く御礼申し上げます。皆様の静かな熱狂がここMAUVE CABINE