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AI画像を印刷する

はじめに


本記事はchichi-pui様主催のAI Collection開催を記念した
アドベントカレンダー企画として執筆されています。

また、有料っぽい空気を出していますが全部無料で読めます。
まあまあ役に立ったな、金出してやってもいいぞとなった時で構わないので
お金をください(直球)。


自己紹介

初めまして。もしくはいつもお世話になっております。Kiriと申します。
最近AI画像を印刷していることが多いです。

今回は、全く印刷をやったことがない人向けに
AI画像を使った印刷について、いくつかサービスの紹介をさせていただきます。


事前準備:どの様な画像を用意すればいいのか?

結論から言うと、ちょっとモヤッとしますねぐらいの印刷品質で良ければ
何かでAIから出力した画像を2倍ぐらい拡大した画像で何とかなります。
この場合の拡大は極端な話、Windowsデフォルトのペイントで十分。

また、もうちょっと気の利いた印刷を…という場合でも
無料画像編集ソフトのGIMP無料超解像ソフト
(おススメはビット深度を変更できるwaifu2x-caffe
の組み合わせで十分なクオリティを出すことが出来ます。

以下にGIMPとwaifu2x-caffeを使った画像準備手順を書いておきます。
そんなに手間はかからない&無料&品質UPなので、やっておくほうが幸せ度は高いです。

①waifu2x-caffeで画像を拡大する

waifu2x-caffeは自分が知っている限りでは
唯一ビット深度(色深度)指定が出来る超解像ソフトです。
※有料ならあるかもしれないし、ほかにもあるかもしれない

ビット深度(色深度)は自分も詳しくないので詳細はGoogleかChatGPTに聞いてくれという感じですが、
雑に話すと表現できる色の幅を表す数値で、
数がデカいほうが色の表現や画像を加工する際に有利です。

超解像時の設定は以下の画像のものを自分は多用しています。
画像サイズもデカいほうが有利なので、大きく印刷するつもりがない場合でもとりあえず縦幅2048pxぐらいまでは拡大していいでしょう。

拡大設定でよく使ってるやつ


②超解像した画像のDPIをGIMPで変更する

綺麗な印刷をする上で重要なことはいくつかありますが、
一番わかりやすく結果に反映されるのはDPIの調整です(当社比)。
DPIも詳しくはないのでちゃんとした説明はWikiかなんかを見てくれって感じですが、
雑に言うと画像描写時にどれだけ緻密にドットを打っているかを表す数字で
デカいほうが緻密な描写になります。
(ドット絵のドットが多いほうがきれいなのと同じ)

AI画像は72dpiで出力されていて、モニターでの表示などでは問題ないのですが、
印刷でそのまま使用するとややボヤけた出力になります。
これを、GIMPでDPIを印刷標準の350dpiに変更することで
綺麗に印刷が出力されるようにします。

この変更の際にビット深度が高いと綺麗になるので、
①では16ビットで出力することが重要になります。

GIMPでのDPIの変更についてはスクショとるのがめんどくさいので
以下のサイトを参考にしてください。

変更後、メニューバーのファイル > 名前を付けてエクスポートから
任意のファイル(png推奨)で保存しましょう。
エクスポートではなく、保存を使うとGIMP 独自の拡張子データで保存されるので、印刷で使えません。


簡単に印刷できるサービス一覧

では、画像の準備が出来たところで、実際のサービスをいくつか紹介します。

①ネットプリント/ネットワークプリント

専用のネットワークに画像データをアップして、
コンビニのコピー機でプリント番号を入力して印刷する方法
です。
コンビニのコピー機での印刷なので、イラストを1枚出すだけであれば最も低コストであり、お手軽、誰かに共有もしやすい、コンビニならどこでも出せるといいことづくめです。

とりあえずイラストを印刷してみたい、という感じであれば
このサービスで十分と言えます。

詳しく知りたい人は以下のページが詳しいので、参考にしてみてください。

また、お試し用印刷データとして、自分の方で画像を1枚アップロードしておきました。
最寄りのコンビニで印刷してもらうことで、実際にどのように使うのか体験してもらえると思います。

【プリント予約番号】
セブンイレブン…K649R5UL

ローソン、ファミマ…52LXB5WCFJ
※店員さんに「ネットプリント使いたいんですが…」と聞けば大体教えてくれます。

②カードコネクト

KONAMIが出している、ゲーセンでカードを印刷するサービス。
ネットプリントのゲーセンVerという理解でOKです。

ネットプリントと同じく、めっちゃ簡単にイラストをカードとして印刷できますが、最大の違いは印刷の幅。
筐体で画像加工ができる上に、なぜかホロ印刷やラミネートが出来る。
印刷所か?

お手軽印刷機としても、超絶加工カード印刷機としても使えるので
まずはこれで印刷のあれこれを試してみるのはいいと思います。
使い方は公式HPを参照してください。

どういうサービスなのか、雰囲気は下記記事が参考になると思います。

問題は、筐体がどこにでもあるわけではないこと。
少なくとも自分の徒歩圏内にはありません。
この点、大手ならどのコンビニでも出せるように出来るネットプリントには劣ります。

こっちもお試し用の画像をUPしておきました。
↓のQRを筐体に読ませることで、夜職っぽいと評判の自分の名刺が
カードになって出てきます。ラメ入りで夜職力高めです。

夜職じゃないよ

また、とらぬたぬきさん(https://twitter.com/kawazannyou)が企画された
タロットカード企画がこのサービスで印刷できるらしいです。

この企画で公開されているQRを使って試してみるのもいいと思います。


③しまうま出版

ここは本来グラフィックを紹介するつもりだったんですが、
なんか急に印刷のゲームチェンジャーが来てしまったのでこっちを紹介します。

本の印刷はかなりハードルが高くてめんどくさいというのが相場なのですが
このしまうま出版というサービスは
・DPI不問(推奨DPIはある)
・カラーモードはRGBでOK
・入稿データはJPEG、PNG

無料の編集ソフトで簡単に扱えるデータで本が作れます。

極端な話、印刷の仕上がりに目をつむれば
AIが生成した画像をそのまま使っても本が作れます。

また、本の編集も最低限でよければHPの編集システムで賄えます。
面倒なデザイン起こしも必要ない。

1冊から注文出来て、価格もA5フルカラー12Pが420円+送料と破格。

どの程度の印刷精度なのかは現在テスト印刷中ですので
モノが届き次第、こちらの記事で共有します。


もうちょっとリッチな印刷をしたいあなたに

簡単に扱える印刷サービスを紹介してきましたが、
チャンとした印刷所でリッチな本やグッズ印刷をしたい場合、
踏まえておいた方がいいことを書いておきます。

・画像の編集は気合を入れろ

アドベントカレンダーでいくつか画像の編集について記事が出ていましたが
一通り読んでおくと出力結果がとても良いものになると思います。

他にもインターネットにはたくさんの印刷ノウハウが公開されています。

印刷は気合を入れれば入れるほど品質が上がっていく沼なので、
編集や調整は出来る範囲で頑張りましょう。

・デザインは自分でやるな

イケてる本のデザイン、ロゴのデザインはかなり大変です。
なんぼAIでベースが出せるといっても
素人にはいいデザインの引き出しがそんなにない現実があります。

また、カッコイイフォントは大体カネがかかります。
ですので、真面目にデザインをやろうとすると割とすぐ挫折します。
※勉強するのはいいことだと思うよ!

よって、デザインは外注しましょう。
素人が1か月突っ込んでも出てこないデザインが1週間で出てきます。

外注はランサーズみたいな外注サイトを使ってもいいと思いますが、
自分が本を出すときにいつもわがままを聞いてもらっている
デザイナーさんを紹介しておきます。

街風ふーな様
https://twitter.com/Hell_fuuna

・illustratorとPhotoshopは契約しろ

印刷においてillustratorとPhotoshopはインフラです。
生活をしていくうえで水道、電気、ガスを契約するように
印刷をちゃんとやっていくのであれば、
どこかでillustratorとPhotoshopは契約しましょう。

・テスト印刷代をケチるな

初めて使う印刷サービスは、基本的にテスト印刷をするべきです。
どの様なデータだとどのような印刷になるのか、モニターだと全くわかりません。
印刷してみて、実物を見てようやくわかるのです。

テスト印刷をケチって低クオリティで妥協する、再印刷するぐらいなら
コストだと割り切ってテスト印刷をしましょう。


おわりに

自分のアウトプットが形になった時の感動は、
AI画像生成とはまた異なるなかなか得難い感動があります。

そのたびに、人間はつくづく情報を食べる生き物なのだなと思うのですが、
皆さんも一度、その感動を体験してみてほしいと自分は思っています。

この記事が、その体験の一助になれば幸いです。


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