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虹ヶ咲とはなんなのだろうか

はじめに

6/23(金)10:05、映画の公開初日に東京に行っていた私は、朝暇だったので映画を観に行きました。正直、たった30分の映画で虹ヶ咲は何を訴えてくるのか不安でしたが、ただのアニメの延長上のものになるのではないかと思っていました。しかし、30分後にはその考えは吹き飛びました。       

なんなんだ、これは。
虹ヶ咲の本質が込められていて、だから虹が好きなんだと再確認した日でした。

ストーリーについて

まず、ストーリーについて述べます。

簡単に要約すると、虹ヶ咲の第2期の続きの話であり、2週間の短期留学からロンドンに帰国した歩夢の隣に、スクールアイドルに憧れる短期留学生のアイラが現れます。同好会のメンバーである栞子を含め、彼女の夢を応援するため、スクールアイドル体験プロジェクトを計画します。
このストーリーは非常にシンプルですが、虹ヶ咲の本質を捉えたストーリーだと感じています。

アイラの背景

このストーリーを語るには、アイラの背景が重要になります。
アイラは虹ヶ咲の活動を見て、スクールアイドルを志すものの、彼女が通うロンドンの学校ではスクールアイドルという文化が存在せず、学校側はスクールアイドルの活動を認めてくれない状態でした。
この背景を理解しているかどうかで、作品の見方が変わります。

虹ヶ咲メンバーの視点では、「アイラにスクールアイドル、虹ヶ咲の活動を体験してもらって、アイラのスクールアイドルになりたい夢を応援しよう!」ということになります。

一方で、アイラ自身は、「スクールアイドルになるという自分の夢を諦めて忘れるための思い出作りとしてスクールアイドル体験プロジェクトに参加しているのです!」ということになります。

この作品を見る際に、この対比を意識しないと、アイラはスクールアイドルができて良かったね!ハッピーエンドになりますが、実際は自身がスクールアイドルになることを諦めようと心に言い聞かせながら、スクールアイドルの体験を受けていたんです。辛い‥

これは栞子回なのか?

そこで、栞子がアイラの違和感に気づき、アイラが夢を諦めたままロンドンに帰してはいけないと奮起して、生徒会長の身でありながら学生の本分である授業を欠席して、アイラに会いに行った姿が印象的でした。過去、栞子はスクールアイドルになることをなんとか諦めようと思い苦しんでいた光景がアイラに重なり、虹ヶ咲のみんなからの応援を受けてきた栞子が今度は自分が!と栞子センターで曲を披露するのがめっちゃ解釈一致だなと思いました。

結果として虹ヶ咲のみんながアイラの夢を応援するパフォーマンスを披露して、アイラは夢を諦めずにロンドンで非公式ながらもスクールアイドルの活動を始めるようになりました。
これがOVAのストーリーです。

まだ終わらない虹ヶ咲

ここだけでもすごいんですけど、虹ヶ咲はここで終わりません。
その後のEDでみんな(現実のラブライバーたち)の夢を応援しようという企画で、オタクたちの夢を映画館で晒されていて、びっくりしました笑 

虹ヶ咲の本質とは

ここが虹ヶ咲の本質で、誰か一人の「あなたの夢」を応援するためにスクールアイドルを!が本質だと思ってます。

他のラブライブシリーズって
グループ全体の目的達成のためにラブライブ!優勝を目標としてメンバーと支え合いながら目的を叶えていくことが主であり、グループが一つに収束していく物語なのに対して

虹ヶ咲は
グループ全体の目的も目標もなく、メンバー個人個人の夢を叶えていく手段としてのスクールアイドル活動、誰か一人の夢を応援するためにパフォーマンスをするということが主軸で、グループの外へ(せつ菜から侑をはじめとして校内生徒、メンバーの家族、知り合い、他校生徒、ロンドンにまで)次々に発散していく物語であると感じています。

「この作品上」の最終着地点が画面の向こうのオタクの夢を応援したいというメッセージなのだろうと。

2期の最後で侑が「次は、あなたの番だよ!」と言い放った。

これを解釈すると

この「あなた」も画面の向こうの視聴者(オタク)であり

現実のあなたも何かの活動を通じて自分の夢を叶えて、誰かの夢を応援する人になって欲しいというメッセージに感じています。これがこの作品全体の本当の夢ではないかとも思えてきます。

高咲侑も最初はせつ菜というスクールアイドルのオタクではじまり、夢に向かって懸命に活動しているという点でオタクの見習うべき姿、先駆者であるとも言え、私たちに家でちんたらアニメばっか見てないで働け!って言っているような風刺にも思えて好きです笑

ほんとに奥深くないですか!?

自分はこのOVAの映画は世界で2番目に良い作品だと思ってます。

その他

曲はめっちゃいい、楽しかった。
R3BIRTHの曲あってよかった。2期なかったから嬉しい。
沼津や秋葉原、原宿あって他シリーズもカバーしてて良きでした。金沢なかった😭

最後に

以上、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY』の感想について書いてきました。この映画を観て、虹ヶ咲の作品の壮大さを体感して欲しいなと思います!ぜひ、観てみてください!

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