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最近読んだ本

最近読んだのは


上田秀人
鳳雛の夢 上 独の章
鳳雛の夢 中 眼の章
鳳雛の夢 下 竜の章

戦乱に揺れる奥州の名家、伊達家の長男に生まれた梵天丸。幼少時の疱瘡で、化けもののような容姿となり、孤独な少年期を過ごしていたが、伊達家存続のため、僅か十歳で元服し、伊達藤次郎政宗が誕生。伊達の頭領となった藤次郎政宗は、奥州統一を目指し腹心片倉小十郎とともに走り始める。
政宗の醜い右目をくり抜き、初陣へ供したのは腹臣・片倉小十郎景綱。父を人質に取られた屈辱の戦のとき、実母・実弟に毒を盛られたとき、苦難にあった政宗を、慰め、見守り、叱咤したのも常に小十郎だった。乱れ行く戦国を寵臣との熱き絆で生き切る。

伊達政宗の元服に始まり、彼の死に終わるまでの政宗一代記。

読み進めるにつれ、「伊達政宗」について実は何も知らなかったんだと痛感。

伊達家当主として奥州統一に乗り出した政宗。しかし、佐竹、大崎、蘆名との度重なる戦いで苦戦が続き、身内からも命を狙われる事態となる。そんななか、豊臣秀吉が天下人となった。最上との戦いが奥州惣無事令に反したとして秀吉に呼び出された政宗は、一世一代の「勝負」に出る。
奥州事情・伊達の事情・戦国末期から江戸時代初期にわたる事情を一つ一つ説明しながらの話。だからこそ時代や地域に詳しくなくても政宗やその周囲の人がなぜ追い詰められ、どのようにして苦境を乗り越えていくのか、がわかる。

政宗の時代の「生きるとは」を妄想しながら楽しく読める。
幼く弱かった政宗が、いくつもの転機を体験して強く、しぶとく、先が見える男に成長する姿は親になったような、そんな気持ちで読み込める。

奥右筆秘帳(五) 簒奪

権の魔に魅入られた者の業は深い。将軍家斉の父一橋治済、執政から外れた松平定信、御三家の一角水戸徳川家。将軍位簒奪を狙う暗闘は熾烈を極める。幕政の闇を知る奥右筆組頭立花併右衛門と危地を潜ってきた柊衛悟に、破格の婿入り話がきたり。
奥右筆秘帳はいくつか話が続いているようなので楽しみ。

やっぱり本が好き♡

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