見出し画像

最近読んだ本

上田秀人

隠密鑑定秘禄一 退き口
十一代、家斉の治世。
将軍のみが入ることが許される「御用の間」の書棚に、
家斉は奇妙な書を発見する。
全四十三巻からなる「土芥寇讎記」。
中を開いた家斉は驚愕した。
水戸光圀公は女にだらしなく酒乱…?
二百数十名人以上もの大名が事細かに調べられている。
何者かによる調査文のあとに、綱吉公の筆跡で評価が書き加えられていた。
これは……。
綱吉公は、大名の「人事考課表」を作り、
世に出ていない者を発掘登用して、
盤石の政治体制を築こうとしたのでないか。
家斉はそう推測し、綱吉に倣おうと決意する。
調査役として白羽の矢が立てられたのが、
各所探索経験のある小人目付、
射貫大伍(いぬきだいご)。
重大な隠密作業ゆえに、実力を測る必要がある。
かくして大伍は、命がけの適正試練を与えられた!
将軍直属の隠密として恐るべき密命を下された小人目付の運命は!?

地の業火 決定版 勘定吟味役異聞(五)
徳川御三家尾張家の当主吉通が急死した。側衆格の新井白石から呼び出された勘定吟味役の水城聡四郎は、その死の真相を探るよう命じられる。吉通を殺害したと疑われている愛妾のお連の方と兄の出自を調べに京へ行くこととなった聡四郎。しかし、その前に豪商紀伊国屋文左衛門が現れる。紀伊国屋の思惑とは、そして、吉通急死の真相とは――。聡四郎シリーズの「原点」決定版、上田秀人しか書けない壮大なるスケールの第五弾。

密封<奥右筆秘帳>
立花併右衛門は江戸城の書類決裁に関わる奥右筆組頭。権勢を誇った田沼意次の孫意明の死亡届を見て、12年前の田沼意知刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟を護衛につけるも、2人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。
右筆の筆が、剣士の太刀が、幕政の闇をぶった斬る!
無類の斬れ味、上田秀人、講談社文庫に初見参!
立花併右衛門(へいえもん)は江戸城の書類決裁に関わる奥右筆(おくゆうひつ)組頭。権勢を誇った田沼意次(おきつぐ)の孫意明(おきあき)の死亡届を見て、12年前の田沼意知(おきとも)刃傷事件に疑念をはさむ。その帰路、何者かの襲撃を受け、隣家の次男柊衛悟(ひいらぎえいご)を護衛につけるも、2人はすでに幕政の闇の渦中にあった。読み応え抜群、気鋭の新シリーズ開幕。

大奥騒乱: 伊賀者同心手控え
十代将軍家治の治世。幕府の最高権力者は田沼意次であった。「専横は許せぬ」反旗を翻した松平定信は田沼失脚の糸口に大奥の取り込みを画策。実行役は腹心のお庭番和田要。危難を察した大奥表使い大島は、御広敷伊賀者同心御厨一兵に反撃を命じる。要をはじめ数々の刺客と死闘を繰り広げる一兵。だが田沼と大奥の結束を崩すには至らない。そこに風雲急を告げる事態が。田沼に反発する大奥上臈・滝川の部屋子・すわが懐妊したとの噂が流れたのだ。すわが世子を産めば田沼もろとも大奥の大半が放逐される。慌てた表使い大島は伊賀者・御厨一兵に真相解明を命じた。女たちの権力争いはやがて戦慄の展開に。ついには死者までも。修羅場を迎えた一兵は使命を果たせるのか!

峠道 鷹の見た風景
財政再建、農地開拓に生涯にわたり心血を注いだ米沢藩の名君・上杉鷹山。招かれざるものとして上杉家の養子となった幼少期、聡明な頭脳と正義感をたぎらせ藩主についた青年期、そして晩年までの困難極まる藩政の道のりを丹念な文章で紡ぐ。寵臣の裏切り、相次ぐ災厄、領民の激しい反発――、それでも初志を貫けた背景には愛する者の存在があった。名君はいかにして名君たりえたか。知られざるその素顔と生涯に迫る感動の本格歴史小説。著者渾身の傑作。

やっぱり本が好き

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?