COSMOMiRROR[コズモミラー]地球征服決行前夜 001／映像脚本

【登場人物】
・輝道(カガヤキトウル)：輝希星王(シャインスターキング)。
・邪道(ヨコシマワタル)：邪悪星王(ジャークスターキング)。

【設定】
・二人とも、容姿は地球人とほぼ同じ。
・同い年。年齢は未設定。演者に合わせる。
・二つの星は遠く離れているが、いつのころからか、二人はコズモミラーに
　よって交信出来るようになった。
・地球と二つの星との距離は、今の地球の科学力では到底行き着けないほど
　遠く離れている。
・ワタルは少し天然系で、思いついたことをすぐに行動に移してしまう。そ
　の反面、地球人の指揮者ワルターの奏でる音楽の愛好家でもある。
・トウルは頭脳明晰で思慮深いのだが、ワタルの日々の行動に振り回され、
　星王の仕事がほぼ出来ないでいる。

【覚書】
・COSMOMiRROR：コズモミラー
＝大宇宙の隅々まで見通せて、コズモミラーを通り抜けると行きたいところ
　へ行け、時空も超えられる。
＝戦闘スーツを装着するためにコズモミラーを通り抜けると、トウルはシャ
　インスペーストゥルーに、ワタルはジャークスペースワルターに、後にそ
　れぞれがなる(予定)。

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○地球の各国の
　　　日常の風景。
　　　それは、コズモミラー(ＣＳＭ)に映った地球。

○ワタルの部屋・内
　　　内装は地球と同じようだが、どことなく雰囲気が違う。
　　　地球人ワルター指揮の音楽が(この部屋では常に)流れている。
　　　ワタルが、コズモミラーに映る地球を見ている。
ワタル「これが地球かぁ。楽しそうな星だなぁ。ちょっと征服しちゃおうか
　なぁ」
トウル「(声)邪(よこしま)なことを考えるのはよせ、ヨコシマワタル！」
ワタル「トウルか？　オレのコズモミラーを覗くな！」
トウル「(声)故意に覗いたわけじゃない。オレも地球のことが気になって、
　照準を合わせていたら、ヨコシマワタルのコズモミラーに合ってしまった
　だけだ」
ワタル「(ＣＳＭを指し)コイツはそんなことも出来るのか？」
トウル「(声)相変わらず、おバカだな」
ワタル「あ、人をバカって言っちゃいけないんだぞ！」
トウル「(声)地球人みたいなこと言うなよ」
ワタル「面白くてサ、毎日見てるんだ！」
トウル「(声)地球をか？　まぁ、オレもよく見てるけどな」
ワタル「そんな面白い地球を、オレ、ちょっと征服しちゃおうと思うんだ」
トウル「(声)だから、止めろって言ってるんだよ、ヨコシマワタル！」
ワタル「さっきからオレをフルネームで呼びやがって！　止めろ、カガヤキ
　トウル！　ていうか、トオルじゃなくて、なんでトウルなんだ？」

○トウルの部屋・内
　　　この部屋も、内装は地球と同じようだが、どことなく雰囲気が違う。
　　　トウルが、コズモミラーに映るワタルと対峙している。
トウル「ほっとけよ！　ていうか、自分の名前を呼ばれるのがイヤなの
　か？」
ワタル「(ＣＳＭの中)そうじゃない！　フルじゃなく、ワタルで充分だ
　ろ！」
トウル「ま、どうでもいい。それより、地球を征服するなんてバカなマネは
　するな！　いいな！」
ワタル「(ＣＳＭの中)オレに命令するな！　いいな！　(ＣＳＭをオフにす
　る)」
トウル「おい、ワタル！　(舌打ちして)アイツ、本気じゃないだろうな…」

○ワタルの部屋・内
　　　中央に立ち、腕組みをしている。
ワタル「トウルに見つかるとうるさいから、ヤツが寝ているときにコズモミ
　ラーで地球へ行くしかないな。いつにするかな…。今夜、決行しようか
　な…。う～ん、よし、今夜だ、決めた！」

○邪悪星のある
　　　宇宙空間。

○ワタルの部屋・内
　　　ワタル、ベッドに寝ている。
ワタル「(パッと目を開け)よし！」
　　　起き上がり、ベッドから出る。
ワタル「トウルのヤツ、起きてないだろうな」
　　　そう言って掌を広げ、コズモミラーを出す。
ワタル「ちょっと待てよ」
　　　コズモミラーが消える。
ワタル「地球でもコズモミラーは使えるのなか？　トウルに聞いてからにす
　るか。いやいや、ダメでしょ！　バレバレじゃん！　まぁ行ってみてダメ
　だったら、戻って来ればいっか。行き帰りなんて、すぐだからな。よ
　し！」
　　　再び掌を広げ、コズモミラーを出す。
ワタル「じゃあ、ちょっくら行って来ま～す！」
　　　そう言って、コズモミラーの中へ消える。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（つづく）