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ウミウシ飼育始めました♪

ウミウシは海の妖精などと言われています。
「飼ってみたい!」と思っても、結局は餌の調達ができずに諦めた方も多いはず。

ウミウシは単食性のものが多く、カイメン食とされているウミウシも、カイメンならば何でもよいというわけではありません。さらにカイメンの種類の同定と維持はとても難しいのです。

海藻についていて、何か食べていたみたいなので、海藻ごと持って来ても、実は海藻についていたヒドロ虫のポリプやコケムシを食べていたなんてことも多くありました。

しかし、多食性のものもいます。ブラインシュリンプや海藻で飼育できるウミウシもいないわけではありません。

たとえば、メリべウミウシはヨコエビやブラインシュリンプで飼育ができます。餌の捕り方も怪奇で、さらにつつくと柑橘系の香を出すといいます。飼えるウミウシです。個人的には飼ってみたいけれど大きくなる種類なのできらら舎水槽では無理かなと思っています。


そんな中で、コノハミドリガイは餌がわかっているウミウシで、きらら舎生物部のサブスクをしてくれている横海老屋さんのフィールドで採集できることがわかり、きらら舎生物部・ウミウシ組が始動しました。

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>>きらら舎生物部サブスク


コノハミドリガイは温暖な海に生息するウミウシの仲間で、緑藻のハネモの仲間を摂餌します。そして、餌の緑藻の葉緑体を消化せずに体内に取り込み、取り込んだ葉緑体に光合成をさせることでエネルギーを得ることができるのです。

さらに最近、頭だけ残して体の大部分をみずから切り離したあと、心臓など体全体を3週間ほどで全再生することが発見されました。

>>こちら

自切については、生物部のメンバーでこれを飼育し始め、もし現場を発見したら、観察日記をシェアしてもらいたいと思います。


頭にある角のようなものは触覚で水中を漂うにおいを感じ取ります。触覚の表面はでこぼこだったりふさふさだったりするのは、刺激を受ける面積を広くするためです。

「触角の後ろ側にある一番小さい黒い点が眼点」らしいのですが、点々が多くてよくわかりません。次回の生物部の観察会でよく観察してみましょう。

背中の後ろのほうにある冠みたいなものは、鰓で下に肛門があります。

餌はサンゴ水槽に大量発生してやっかいもの扱いをされるハネモ(の仲間)。

ウミウシ採集時に、磯でハネモ(または餌と思われるハネモの仲間)を探してもらって同梱してもらいます。

家の水槽にハネモがわいている方がいたらラッキー。

・・・・・と、考えていたら、きらら舎カニ水槽に繁茂していたやっかいな藻がそれみたいで、ウミウシのいる水槽にいれたら早速食べ始めました。

横海老屋さんからたくさんのウミウシが到着し、生物部員に渡す前に、いろいろ調べておこうと別ルートからコノハミドリガイを入手しました。

別ルートの子は、今いる個体に比べると白いです。

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並べてみると全然色が違います。白いほうがきれいではありますが、緑色になって光合成をしてくれると、絶食に強くなるので、餌がきれてしまった場合でもやや安心です。


そして、この白ちゃんは、すぐに緑ちゃんになりました。

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面白いことに、全体が白っぽかったのに、体が緑になると触覚の色も濃い黄色になってきています。


ウミウシ飼育セットはきらら舎にて販売しています。

少しづつの到着なので、SoldOutになっている場合がありますが、定期的に届く予定です。

>>きらら舎・生物室(ショップ)コノハミドリガイ飼育セット


いただいたサポートは、著書特典やきらら舎にて還元していきたいと思います。