おかみ修行その11

喜楽屋おかみ修行 その11 お漬物

 6月は“青梅”の季節ですね。
 梅酒に梅干しと梅仕事をなさっていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。私は漬物が苦手です。苦手というより、ようするに「面倒くさい」のです。ならば、市販のもので間に合わせたら良い、と考えてしまいます。けれど、やはり手作りにはかないません。ただシンプルな漬物って本当に美味しいと思いですね。

 私の亡き母も季節ごとにいろいろと漬物を作っていました。
 私が一番好きだったものは、大根を薄切りにし、天日に干して、ゆずの皮を芯にしてくるくる巻き甘酢に漬けたものです。
 なんという名かわかりません。具体的なつくり方もわかりません。
 姉と二人で「こうしていた、あぁしていた」とやりながら一度挑戦しましたが、出来上がりは母の味にはほど遠いものでした。

 主人の母も亡くなっておりますが、その母もいろいろとこまめに漬物を作っていたようです。家にはさまざまな大きさのかめ、容器、ざる、重石があります。

 今年の春までその母の漬けた“しそ酒”がありました。
 これは、スギ花粉の飛ぶ時期、花粉症の主人にはなくてはならないものです。しそに含まれる「ルテオリン」という成分がアレルギー疾患に良いらしいのです。大切に飲んできましたが、とうとうこの春に全て無くなってしまいました。
 そこで、来年の春用に思い切って“しそ酒”を作りましょうということになり、いろいろな方から作り方を聞き、青しその苗を実家の父に運んでもらい、まずは一瓶漬けました。母のものとは違い、レモン、ひねしょうが、はちみつなども一緒に焼酎に漬け込み私流の味にしてみました。(きっと主人は好みではないと思います)次のしその葉もどんどん成長しているのでもう一瓶漬けようと思います。
 今度は母の味に近づくように、しそと焼酎のみのさっぱり味のしそ酒を作ります。来年の花粉の時期も楽に過ごせますように・・・。
もう一つ、主人がある方丈様から教えていただいた、青梅のブランデー漬けも作りました。お酒ばかりですね。

 “漬物”というのは、健康に暮らせるようにとお母さんの愛情がぎゅーっと漬かって、いっそう美味しくなるんでしょうね。
でも、やっぱりちょっと面倒くさい・・・。


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平成16年(2004)6月24日 やすらぎ通信第十一号より
夏前のお漬け物の話。
お漬け物からお酒へとの流れです。
しそ酒は飲んでいましたが今ではアレルギーも出ないで飲まなくなっています。

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