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空回り6

たとえばきみに不安の芽が出たら
ぼくはそれを小さな植木鉢に入れて育てるよ
毎日、陽の当たる場所において
おいしいお水をあげて
きみの不安の芽を大切に育てるよ

なんで??ってきみは泣くのかな

泣いたきみの涙が不安の芽に降り注いだら、不安の芽はぐんぐんのびて小さな蕾をつけるんだ
ぼくはそれを見てきみに言うよ

ほらね、きみの不安の芽がもう少しで綺麗に開くよ
きみはきっと、その蕾を見て少し驚いてからぼくに言うんだ

どんな花が咲くのかな
どんな色の花だろうね
花びらは? 何枚だろう

そんな風に言う君のほっぺは花のようにきれいな色だろうな

君に不安の芽が出たら
その芽を摘んで一緒に育てよう
蕾になって
花が咲いたら

きれいだねって一緒に笑おう

そしたら不安はひっくり返って安心にかわるよ
これから生まれる不安の芽も、そんな風にして安心の花にかえていこう。

君が笑う
僕も笑う
いつしか安心の花でいっぱいになったら
今度はどんな不安の芽が出るのかな??
なんて手をつないで話そう

どんな不安の芽も
君と僕 僕と君だから
不安は安心になるんだよ

君のほっぺよりきれいな花はきっと咲かないけどね。

きれいだなぁ


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