ハイライフ と民音と宗教

自分の記録として、音楽のあり方について、と少し文句。
あと、自分と同じく背景を知らない若いリスナーへの情報。


Santrofiのライブを見に行った

Santrofiというガーナのバンドのライブを見に行った。
彼らは西アフリカのポピュラー音楽「ハイライフ 」を、少し現代風に演奏する素晴らしいバンドだ。

自分はとあるきっかけでハイライフ というジャンルにハマっていた時期があった。軽やかなビートとキラキラしたギターのループは、死ぬほど暑い日本の夏にも合う素晴らしい音楽だと思う。
とはいえ、19世紀に始まった音楽であり、レジェンド達はほとんど現世から離れており、日本でなかなか体験できない音楽。

そんな中Santrofiが来日すると知り、楽しみ勇んで行った。
大田区というなかなか行かない土地も面白く、道中YAMAHAのセンターで機材の修理を依頼したり、平和島で酔いつぶれている人を見たりと、一つ夏冒険を楽しんだ。Santrofi自体のライブも素晴らしく、ガーナに行きたいなぁ・・・と想いを馳せた。

※レジェンドの一人、E.T.MENSAH

主催者民音へのもやもや

と・・・ここまでは完全にいい思い出だったのだが、実際会場に着いてみるとおやおやと思うようなことがあった。
・ダンス音楽なのに、二階席では立ち上がることを禁止されている会場
・見るからにSantrofi、アフリカ音楽、ハイライフ に興味がなさそうな客層の多さ(嘘か本当かはわかりませんが、チケットを買わされる・・・ということもあるとのこと)
・文化交流の側面が強い演出や、民音創設者が好きだった曲のカバー
・おそらく、お偉いさん達の交流が行われている謎スペース・・・etc

どこまでSantrofi本人達が知っていて、どう受け止めているのかは分からないが、「音楽」を楽しむ空間としては「ん?」と思うことが多かった

主催者の民音こと、民主音楽協会は創設者が某宗教団体の元会長だったことがあり、某宗教団体との繋がりが強く指摘されている。そのことを会場に着くまでは知らなかった。

もちろん信仰は個人個人の自由であり、音楽と宗教は強く結びついて来た理解もしている。Santrofiやその音楽の背景にある宗教なら、それは問題ないと思う。
ただ、音楽を楽しむ場ではその音楽が主役であり、その音楽を楽しみたい人が優先されるべきではないか?というのが自分の価値観だ。ダンスの禁止や、その音楽に興味のない人や、文化交流、お偉いさんの交流・・・は全て余計な要素だと思った。
せめて、事前にそういう演出があることを案内するのが筋なのではないか?と思った。(知って乗っかっているのか、そうじゃないのかは分からないが来日特集をしていたディスクユニオンさんも少しモヤ・・・)

Santrofiのレコードも買ったが、なんとなくその時のもやもや、嫌な気持ちを思い出しそうで聴けずにいる。彼らは、アフリカ音楽好きと某宗教を信じる人たちをまとめて盛り上げていたにも関わらず。

自分なりの「パンチ」

と、もやもやしていてもあまり良いことはないので、自分なりに「パンチ」をしてみたい。

・Santrofiに直接英文でメールをして、自分が思ったことを伝えた(返信はない)
・民音主催イベントにはいかない。そして、その分「音楽」を楽しめる場、イベントを大事にする=お金を使う
・このブログを書く

ブログを書いて、その時の自分の気持ちを振り返って気づいたのが、自分は想像以上にこの状況に「怒っていた」。音楽を音楽のまま楽しめる、素敵なイベントでまた彼らを見ることができればなぁと心の底から思う。





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