兎と道化の前衛都市について①

このnotoでも触れたとおり、4月中旬からX(旧:Twitter)にて「兎と道化の前衛都市」という、私の好きなバンドであるアーバンギャルドの楽曲・世界観をモチーフにした1枚絵を上げていくことにしました。ここではそれらのイラストなどのライナーノーツというか、解説的なものをしていきたいと思います。(私はアーバンギャルドの楽曲と世界観が大好きですが、楽曲を中心に追っているので楽曲以外のことはあまり詳しくありません。なので私の知識が及んでいない範囲もあるかもしれませんが、多めに見ていただけると幸いです)


●タイトル


スペシャルアルバムの「愛と幻想のアーバンギャルド」のパロディです。アーバンギャルドには月モチーフの曲が何曲かあるため、「月と道化の前衛都市」とも迷いましたが、それだと「月へ行くつもりじゃなかった」と「シガーキス」の比重がやや重くなる気がしたし、何よりやはり委員長は兎のイメージが個人的にあり、兎という可愛らしいモチーフもアーバンギャルドっぽいかもな…という理由で兎にしました。前衛都市というのはアーバン(「都市の」「都市的な」「都会的な」)とギャルド(フランス語で前衛的な)という意味です。前衛都市という言葉はアーバンギャルド側もよく使っていたりします。


●大破壊交響楽

私が世界で一番好きな曲です。
衣装はMVを元にしました。大破壊交響楽のMVはとてもほのぼのしている(可愛くて大好き)ため、切ないけど爽快感がある楽曲と、カメラを回して楽しかった記憶を回顧しているというMVとのギャップが私の画力では埋められなかったことと、私がこの曲を聴いたときにいつも思う、「"僕"が大きくなって東京を破壊している」というイメージに基づいてイラストを描きました。
MVとは少し乖離してしまいましたが、個人的にとても好きな絵になりました。

「高層ビル群がひしゃげたら大粒の涙降らすんだ」という歌詞にある通り、委員長に泣いてもらおうかとも思いましたが、「泣いてほしくないな…」という解釈バトルの結果、悲しそうな表情をしているところで落ち着きました。

東京タワー周辺に行ったことが無いためGoogleマップで東京タワー周辺を歩き回ったりしたし、東京タワー描くのが一番難しかったです。


●表紙


「URBANGARDE CLASICK」&ちょっと前のアー写を元に、「いちご黒書」の要素も取り入れました。委員長と力一さんの衣装は以下のMVを元にしています。

アーバンギャルドにとってセーラー服は切っても切り離せない要素で、どうしても入れたかったので、水玉模様とセーラー服を同時に画面に入れられて嬉しいです。あと都市夫(キューピー人形)も入れられてよかった。セーラー服を書き込むか迷ったのですが、そうすると画面がごちゃごちゃしてしまうかなと思ったので一色で主線もなく描いています。裏表紙のセーラー服の間から覗いているカラーバーは「見る、松永天馬」やLIVE DVDの「アーバンギャルドのクリスマス」で使用されていて、どこかで入れたいなと思っていたモチーフでした。血の丸も絶対に入れたかったので嬉しいです。

タイトルのロゴは、アーバンギャルドのロゴを見ながら一から作字しました。イラレを持っていないのでクリスタでやるという力技でしたが、うまくできたと思います。

微調整前の物ですがせっかくなので大きく見てほしい


●背神者

これ描かなきゃ嘘だろと思い描きました。この曲にはMVがないので、完全に私のイメージイラストになってしまったのですが、配信者/リスナーを神と見立てた曲で、私が普段Vtuberに対して感じていることと一致していて、とても感銘と同感を得た曲です。私は配信者を神と思ったことは無い(と思いたい)ですが、リスナーが配信者に対して抱く「こうであってほしい・こうなってほしい」「生きがい」という願いや安寧は、良い・悪いの話ではなく宗教的だとよく感じます。それと同時に、配信者もリスナーの存在あってこそ配信者になれる、リスナーの存在に救われているところがあるのかなと思います。

この曲は松永天馬さんのボーカル曲なので、力一さん主体のイラストにしました。天馬さんリスペクトのスーツ&眼鏡姿で描こうか迷いましたが、配信者をモチーフとした曲ということで、普段の力一さんのスーツで描いています。後ろの天使は委員長です。衣装は「あくまで悪魔」の天使姿を参考にしています。

配信者であるところの力一さんに祈りのポーズをさせる案も当初ありましたが、力一さんらしくないのではないかと思いボツになりました。

ミカエル、ガブリエル、ラファエル、ウリエルが赤スパチャをしています。書いてあるコメントは、「あなたは神だ」です。

●あたしフィクション

これ描かなきゃ嘘だろシリーズその2。もし本にするとしたらこの絵が1ページ目だろうなと思っています。Vtuberのフィクション性にとても合った歌です。

イラストの大ラフ兼案出し

曲もMVも非常に概念的な曲なので、なにをどう描くか非常に悩みましたが、やはりMVを踏襲したいなと思ったのでMVのワンシーンにしました。
左上の案でもよかったのですが、左下がやはりVtuberらしいというか、目を閉じることの神秘性というか…そういう感じが良いなと思ったので左下の案を採用しました。


以下、随時追加します。


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