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結局「レーザーディスク」って何者だったの?

こんにちは。切符の穴と申すものです。

↑切符のフリー画像。穴がない


突然ですが、みなさんは吉幾三さんの『俺ら東京さ行くだ』という楽曲を聴いたことがあるでしょうか?

『俺ら東京さ行ぐだ』のジャケット。


この楽曲は1984年に発表され、"テレビやラジオなどのいろいろなものが無い「田舎」に嫌気がさし、お金をためて東京という「都会」に行きたい!"という気持ちがこめられた歌詞が大きくヒットしました。

そんなこの楽曲の中で、「レーザーディスク」という謎の言葉が突如登場するのです。

詳しい内容は著作権上の理由で載せることができないのですが、歌詞では特に深く触れられないまま曲が終わってしまいます。

ヒット曲が答えを出さずに世間に残していった謎の言葉......
結局これは何だったのか?この記事で真実に迫っていきたいと思います。


インターネットで検索

そもそも「レーザーディスク」という言葉について何も知らない以上、「レーザーディスク」がどこの国の言語なのか人間の名前なのか?などの疑問が拭いきれません。

ということで、まずはインターネットで「レーザーディスク」について検索してみます。

まずは率直に「レーザーディスク 何者」でググってみます。これで出てきたらこの記事は終了ですが......

当然ながらまったく検索結果は表示されません

ということで、次に「レーザーディスク」という言葉から、区切られていそうな「レーザー」と「ディスク」について調べていきます。
というのも、実はこの「レーザーディスク」、原曲の歌詞では「レーザー・ディスク」と分けて書かれているのです。

レーザー」に「ディスク」......どちらもまったく聞き覚えのない言葉ですが、検索をかけてみると......

こんなWikipediaの記事がヒットしました。さっそく読んでいきましょう

ほうほう......

(......何言ってんのかぜんぜんわかんねぇ

(......あれ?今何か変なところがあったような

「半導体レーザー」と「自由電子レーザー」との間に、不自然な空白がある......?

一体なぜこんな空白があるんでしょうか?疑問点が出てきましたが、とりあえず「レーザー」についてはわからないことがわかりました
ガチガチの理系単語を理解しようとすると軽く5000年はかかりそうなので、次は「ディスク」について調べてみます。

またもWikipediaに「ディスクメディア」についての記事がありました。どうやら「ディスク」とは情報媒体のことらしいです。読み進めてみましょう。

......ん?また何か違和感が......

「コンパクトディスク」の上にこちらも不自然な空白が......?
一体なぜこんなことになっているんでしょうか......?


......怪しい

レーザー」「ディスク」どちらのWikipediaの記事にも不自然な空白があるのは変だ。

むしろ何者かによって改竄が行われているからなのでは......?


そうだ。そもそも「レーザーディスク」を検索して一件も検索結果が出ないなんてことがおかしい。普通は『俺ら東京さ行ぐだ』の歌詞に疑問を持った人が書いたサイトがヒットしてもおかしくない......

これは何か大きな力が働いているのでは......!?

「......遂に気づいたか」

えっ!?
こ、この声はもしかして......


......吉幾三さん!?!?

「ハァ〜よいしょ」

い、一体どうしてこんなところに......?

「お前がレーザーディスクの存在に近づいたからさ」

「レーザーディスク」の、存在......

「『レーザーディスク』というのは、映像を映すことができる音声再生メディアのことだ」
「俺らが曲を出した当時はそこそこ人気だった。元々は"レーザーディスクの存在を知らない田舎者"という歌詞だったんだよ......」

そうだったんですか......
しかし、「レーザーディスク」を今検索してもまったくヒットしませんが......

「そう。俺らの曲が売れてからしばらく経ったある日、突然この世からレーザーディスクが消失したんだ」

「レーザーディスク」が消失......?

「俺らはその日家電量販店に行っていた。そこで店の中をぐーるぐる回っていると、何だか変な居心地を感じたんだ。いつもは所狭しと棚に並んでる、レーザーディスクがどこにも置いていない......。
おかしいな?俺らはそう思って、近くにいた店員に聞いてみた。『レーザーディスクはもう置かなくなったんですか?』そうするとその店員は言うんだ。

『"レーザーディスク"って一体何ですか?』

俺らは目がまん丸になった。別の店員に聞いても通じない。家に帰って友達に聞いても通じない。テレビでもまったく情報が流れてこない......。俺らは、"レーザーディスクがない世界"にやって来てしまったんだ」

そうか......だから、インターネットで「レーザーディスク」を調べても、情報がまったく出てこなかったのか......。

「そういうことだ」

あれ、でも「レーザー」「ディスク」は調べても出てきましたが......これらを自分が知らなかったのは一体?

「それはお前が無知なだけだ」



......

「す、すまん」
「話の続きだが、俺らの周りから一切のレーザーディスクに関する情報が消えてしまったんだ。
......俺らの曲を除いて」

『俺ら東京さ行ぐだ』の歌詞にだけ......?

「なぜだかは俺らにもわからない。俺らの曲にだけレーザーディスクが残ってて、世間は"謎のフレーズ"と解釈しているらしい。結局レーザーディスクの存在を知ってるのは、まったく俺一人だった。
......しかし俺らは、今命を狙われている」

......えっ、命を?

「黒ずくめの連中が、俺らが一人になった瞬間に襲い掛かってくるんだ。どうやら奴らは、俺らが"レーザーディスクを知っている"ことが気に食わないらしい」

そ、それって......

「命を狙われるのは、俺ら一人で十分だ」

バンッ......








よ、吉幾三さん......っ!いきなり、何を......っ、

「催眠弾だ。命に別条はない」
「今からお前の記憶を消す。レーザーディスクに少しでも近づくとまずい。これはお前のためだ。わかってくれ」

くっ......そっ、それで本当にいいんですか......!
それじゃ、何の解決にもっ......!

「......そんなの、ずっと前からわかってる」

せめて何か、何か別の方法......が......っ......

「......眠ったか」
「俺らだって、そんなことはわかってんだよ......
でも、命を守るためにはこれしかないんだ......」
「......ハァ〜よいしょっ!」
























ーーーーーーとある喫茶店にてーーーーーー

「よう」

「ようやくかよ。もう待ち合わせの時間から15分過ぎてるぜ?」

「すまんすまん。ちょっと寝坊しちゃって」

「まったく......。俺もうジュース一杯飲んじゃったぜ。お前がおごれよ」

「ここ結構一杯でも高いだろ......。勘弁してくれ、今月金欠なんだよ」

「遅刻のお詫び代だ」

「わかったよ......。そういえば、俺ここに来るまで考えてたんだが」

「何だ?」

「吉幾三の『俺ら東京さ行ぐだ』の「レーザーディスク」って、結局何だったんだろうな」

「確かに......。アレ結局よくわからないままだよな」

「そう。ちょっと気にならないか?調べてみようぜ」















「......二時間ちょっとの散歩道、行くか。ハァ〜よいしょ」






※この記事はすべてフィクションです。

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